白夜行
- 2019/02/18 06:49
- カテゴリー:読み物
江崎玲於奈がエサキダイオードの発明でノーベル物理学賞を受賞することが決定して
などのように、実際に起こった出来事が折々に綴られ、20年にも及ぶ物語の時間尺度になっている。東野圭吾著「白夜行」(集英社文庫、02年)から(p64)。文庫本で8百ページを超える大部な小説。ぐいぐいと読まされてしまい、へとへとになる感じ。
江崎博士がノーベル賞を受賞したのは1973年だ。その時、主人公は小学校5年生。おれも同じく小5だった。その年の担任だった中村先生は、江崎博士のことを大いに称賛しつつ、君たちもノーベル賞を目指すようなエラい学者になるには、これぐらいは読んでおかねばならない、と何冊かの書名を黒板に書いた。ファラデーの「ロウソクの科学」などだった。これを読みさえすればノーベル賞が取れるのだとばかり一生懸命に読んだものだ。小学生のかわいらしい勘違いだった。
# 高脂血症治療薬「メバロン」(p642)