If that double-bolted land, Japan, is ever to become hospitable, it is the whale-ship alone to whom the credit will be due; for already she is on the threshold.
メルビル著「白鯨」には、日本に関する記載が何か所か登場する。Project Gutenberg のサイトで、原書 "Moby Dick; or The Whale" を開き、Japan で検索した。引用は、第24章 The Advocate. から。「鎖国をしている日本がいつか門戸を開くとするなら、それはひとえに捕鯨船の功績によるものだ。なにせ、もはやすぐ近くにまでやって来ているのだから」とでも訳せば良いだろうか。実際、1853年にペリーの艦隊が浦賀に現れ、捕鯨船が寄港できるよう、幕府に対して開港を求めた。それは、「白鯨」が米国で出版されてから2年後のことだった。
作品全体に様々な聖書的イメージがちりばめられている(略)、様々な示唆が交錯する中で、結局、白鯨は何を表しているのかということは謎のままである。
「世界文学あらすじ大辞典」第3巻(国書刊行会、06年)、「白鯨 Moby-Dick」から(p385)。
現代人には、「身体が叫ぶ」というような、身体で生きているという実感が不足しているように思えてならない。『白鯨』には、身体性を呼び戻す力がある。
斎藤孝著「クライマックス名作案内」第1巻(亜紀書房、11年)から(p115)。
コーヒーチェーン店スターバックスの名は、『白鯨』に登場する一等航海士のスターバックからとられている
石弘之著「名作の中の地球環境史」(岩波書店、11年)から(p164)。
# 人間臨終図巻、ことばでたどる歴史(いずれもサイト内)