殺人容疑
- 2020/04/27 07:08
- カテゴリー:読み物
検事は、被告人の顔をよく見るようにと、あなた方に言いました。被告人は日系アメリカ人で、その顔にあなた方が敵を見るだろうと推測したからなのです。
さらに弁護士は、これは偏見についての裁判なのだ、と喝破する。デイヴィッド・グターソン著「殺人容疑」(講談社文庫、96年)から(p583)。二度目の今回、以前とだいぶ違った印象を持った。最初は97年だった。その頃、海外ミステリーに割と興味があり、そんな一冊として読んだ。他に覚えているタイトルは、例えば、ラブゼイの「最後の刑事」や、ダニングの「死の蔵書」など。それらもまた読んでみるのもいいかもしれない。
なぜ、殺人容疑という無粋な題になったのだろうか。原題は "Snow Falling on Cedars"、後に映画された際の邦題は「ヒマラヤ杉に降る雪」(米、99年)。そういえば、Macintosh上で"CeDar"というフリーソフトを使っていたことがあった。あの名前は、杉の木と何か関係があったのだろうか。
# ロナルド・タカキ著「別の岸辺から来た余所者」、アケミ・キクムラ著「厳しい冬に耐えて」、モニカ・ソネ著「二世の娘」、Nisei Daughterに見るモデル・マイノリティの描かれ方-アメリカの人種差別構造に関する一考察、結社(p173)、Freemasonry、Odd Fellows、The Grange (Farmers' movement)、6人にひとり! アメリカの政治・社会に影響力を持つ「ドイツ系住民」という“隠れた多数派”、川上三郎名誉教授|徳島大学