64(ロクヨン)
- 2022/03/12 06:25
- カテゴリー:読み物
仕事は裏の裏まで知り尽くし、なのに妻のことは何も気づかないなんて、そんなものが人生と呼べるか
主人公は知っていながらずっと気付かないふりをしていた。引用は、横山秀夫著「64」(文藝春秋、2012年)から(p635)。読むのは初めて。NHKのドラマ(2015年、ピエール瀧主演)を観たからだろうか、何となく読んだような気になっていた。
事件の背景で、キャリアとノンキャリアの確執や、広報とメディアとの攻防が描かれる。その点、今野敏著「隠蔽捜査」に少し似ている。この「64」の方がだいぶ陰湿な感じが出ているようだが。