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キーワード「謙虚」の検索結果は以下のとおりです。

伯桜鵬、優勝逃す

新入幕の伯桜鵬は、千秋楽(7/23)の本割で豊昇龍に投げられ、優勝決定戦に駒を進めることはできなかった。彼の優勝を密かに願っていたので残念なことだった。2023年、大相撲名古屋場所。

14日目(7/22)に、北勝富士に勝ち、優勝争いのトップに並んだ。その際、優勝について尋ねられこう語っている。

一つの夢だが、ものすごく遠い。まだ優勝するレベルにはないと思う。自分はただ今日の相手に勝つという意識なので。

謙虚さが表れているようで、良い印象を持った。心体技がバランス良く整った大横綱の誕生を目にするのは、そう遠い先のことではないのかもしれない。

落合あらため伯桜鵬謙虚(いずれもサイト内)。新入幕の19歳・伯桜鵬、優勝争いの先頭で千秋楽へ 10代優勝は貴花田のみ、新入幕での優勝となれば109年ぶり(7/22)、豊昇龍が初優勝 大関昇進が確実に「相撲をやってよかった」(7/23)

変革を問われる日本車

日経の社説は、今週(7/17の週)も、日本車のダメっぷりを採り上げた。

トヨタは、「コネクテッドカー(つながる車)」の個人データの管理に関し、「政府の個人情報保護委員会から行政指導を受けた」(経7/19)。約240万人分もの車両番号や位置情報などの個人データが、10年に渡って、ネット上で公開されっ放しだったという。

米テスラなど海外勢が車のソフト化で先行する中、日本の自動車メーカーは、「個人情報の保護というデータ社会の大前提さえ守れないようでは、ソフト主導の車づくりでさらに劣勢に立たされる」と、社説は非難する。

トヨタはどうしてしまったのだろう。去年から今年にかけて、グループ内の不祥事が少なからず取り沙汰されている(経4/30)。「安全試験の認証手続きを欺いた」、「排ガスや燃費をごまかす」、「排ガスデータの改ざんが明らかになった」、「車検を巡る不正が発覚」、そして今回の個人データ管理の不備。

日本の基幹産業を、いや日本経済をリードする巨艦トヨタは、もはや、傾き始めているのではないのか。同社を名指しで、「巻き返せ」(経7/3)、「謙虚に学べ」(経7/13)、「変革を問われる」(経7/19)と、日経の社説が毎週のように書き立てる。事態はかなり進んでいると見るべきか。

さて、7/17週の六紙社説は、そのほかに、中国経済低調、台湾総統選、露穀物合意離脱、首相中東訪問、警察官捏造証言、神宮外苑の再開発、TPP拡大、ビッグモーターの不正、検事の供述誘導などを話題にした。

ビッグモーターによる不正は、日本車の落日と無縁ではないのかもしれない。

六紙社説(サイト内)。「車の個人データ管理の徹底を」(経7/19)、「トヨタグループは不正撲滅を徹底せよ」(経4/30)。大相撲名古屋場所 千秋楽の見どころ 優勝争いは3敗の3人(7/23)

ジャニーズ性的虐待問題

日刊ゲンダイDIGITALのサイトを週に一回覗くようにしている。お目当ては、孫崎享氏のコラム「日本外交と政治の正体」。先日(7/13)アクセスすると、サイトの右側にあるアクセスランキングに「山下達郎」の文字がいくつか並んでいるのが目に留まった。

故ジャニー喜多川氏を「徹底的に擁護」する立場をとっており、それに基づく自身の見解をラジオ番組「サンデーソングブック」(7/9 14時、東京FMなど)でぶちまけたらしい。背景には、大手芸能プロダクション「ジャニーズ事務所」における性的虐待問題がある。

この問題については、在京六紙の社説にも、4月以降、何度か登場していた。タイトルからそれと判るだけで、それ以上の興味は湧かなかった。今回あらためて確認してみると、その数は合計8本に及んでいた。朝3、毎3、東1、読0、産1、経0。複数本書くところもあれば沈黙するところもある。ざっと中身を読んでみた。

今回知ったのだが、ジャニー喜多川氏による性的虐待(セクハラ)に関連して、かつて裁判で争われたことがあったとか。驚いたことに、判決で「セクハラに関する記事の重要部分を真実と認め」られている(朝4/15)。喜多川氏本人も、被害者が裁判で虚偽の証言をしたとは「明確には言い難い」と述べ、自身のセクハラ行為を否定しなかった。容疑は完全にクロなのだ。

「それにもかかわらず、同氏が令和元年に死去した際には、産経新聞を含むほとんどのメディアが」「名伯楽などと礼賛報道に終始した」。「芸能界やスポーツ界といった、ある種の閉鎖社会における旧態依然を許容してきた悪弊は、もはや通用しない」「もちろんそれは、メディアにとっても同様である」(産5/17)

「手厚い報道があれば、その後の被害を防げたかもしれない」。「メディアが正面から向き合ってきたとは言い難い。私たちも重く受け止め、性被害防止に努めたい」(東5/19)

「喜多川氏による性被害の証言は以前から出ていたが、一部の週刊誌などが中心だった。メディアの取材や報道が十分だったのか。こちらも自戒し、今後の教訓としなければならない」(朝4/15)

「ジャニーズは、長らく芸能界を席巻してきた。起用すればテレビ局は安定した視聴率が期待できる。もたれあいの関係があったのではないか」(毎4/24)、「問題にきちんと向き合ってきたのか、メディアも反省を迫られる」(毎5/16)

と、社説を書いた4紙すべてが、メディアとして反省の弁を載せている。大手紙ならば当然の反応だと思う。逆に、何も述べないのはあまりにも不自然。社説で意見しないところは、いったい、どういう人権感覚をしているんだ。ジャニーズとの「もたれあい」や、しがらみ、それが余りにも強過ぎて書けない、ということなのか。もし、性的虐待を行ったその人や彼の事務所を擁護したいのであれば、はっきりそう表明すれば良い、某ミュージシャンのように。

さて、7/10週の六紙社説は、米クラスター弾供与、袴田さん再審、マイナ混乱の責任、北朝鮮ミサイル、NATO首脳会議、EU食品規制撤廃、経産省トイレ制限訴訟などを話題にした。

日経は、EVについて、7/3に書いたばかりなのに、10日ほどでまた採り上げた。「日本車は謙虚な学びでEV化に対応を」(経7/13)と。基幹産業に対して警鐘を鳴らし続ける。

六紙社説、違法接待と新聞の及び腰テスラの革新に学ぶ(いずれもサイト内)。山下達郎ラジオでの不遜発言に「ファンやめた」の大合唱 性被害者への想像力と社会性の欠如を露呈(7/10)、山下達郎「私の音楽は不要でしょう」発言で大炎上…“裸の王様”と化しファン落胆の必然(7/11)、ジャニーズ問題、主要各紙社説・一面コラムで言及も、読売だけ“特オチ”(5/16)、報道におけるタブー|Wikipedia、国連人権理、24日から訪日 ジャニーズ性加害調査も実施(7/14)

謙遜か、謙虚か

  • 2023/05/08 06:15
  • カテゴリー:読み物

へりくだる謙遜は日本人の美徳でもあるが、一歩間違えれば萎縮、卑下にもなる。

産経新聞のコラムにそうあった。「謙遜」は美徳なのだろうか。

手元の辞書で「謙遜」を引くと「自分の能力・価値などを低く評価すること。控え目に振る舞うこと」とある。どうも、あざとさが感じられてならない。

類義語に「謙虚」がある。控え目に振る舞う点は同じ。こちらは、素直な態度で学ぶ姿勢に通じており、言葉のニュアンスとして、より好感を持てる。

# コラム直球&曲球「中江有里 WBCが教えてくれたこと」(3/30)

終戦の日、22年

先の大戦で、日本は無謀な戦いに挑み破局に至った。無条件降伏して77年経つ今年、在京六紙の社説(8/15-17)はどう書いているだろうか、ざっと見てみた。

最も目を引いたタイトルは「岸田首相式辞 加害と反省なぜ語らぬ」(東8/16)。「日本が広島・長崎への原爆投下や各地の空襲、沖縄戦を忘れないように、日本に侵略された国も被害を忘れない。歴史をなかったことにはできない」。敗戦後の日本は「戦火を交えることなく、経済発展を遂げ、民主主義も定着させた」、それを「誇れるのも戦前への反省があってこそ」「政治には節目に当たり歴史と謙虚に向き合い、語っていく責任がある」。

「生命と自由を踏みにじる侵略戦争は最大の人権侵害だ」「権力の暴走に歯止めをかけるのは、政治の役割である」(毎8/15)。以上、左派系2紙は、政治が、と言う。

「時の政権と世論が一方向に偏り、暴走してしまう恐れは免れない。肝要なのは、戦争が招く結果を見失わぬよう自由で多様な論議を保障する民主主義の健全さ」だ(朝8/15)。「民意の支持を得た軍部は政治テロを起こして政党政治を萎縮させ、軍部主導で戦争への道を突き進んだ」、それを「防げなかった政治と民主主義の未熟さが大きな教訓」(経8/15)。この2紙も、政治が、と言っている。さらに民主主義を強調し、それを正しく守り通せなかったメディアの反省をニオわせている。

読売(8/15)は、現在の話としてこう述べる。同紙世論調査で「防衛費増額に賛成する人が約5割に達した。国民が危機感を強めていることの表れといえる」と。これは一種の煽りだろう。百年経っても、懲りずにまたそんなことをやるのか。

残る一紙、産経。同紙には驚かされることが多い。「当時の日本を侵略国と決めつけ、断罪していいものか」「人種平等や欧米植民地支配打破をめぐって、日本を評価する見方があることも知っておきたい」(産8/15)。なんと、あの侵略戦争を正当化する意見が新聞の社説欄に載る、そんなことが現代の日本で起こるんだな。ほんとにびっくりした。

この2紙の社説(読産8/15)に政治の文字は登場しない。

さて、8/15週の六紙社説は、そのほかに、韓国大統領演説や、GDPの回復、外国人技能実習制度、タリバン復権1年、杉田政務官問題などを採り上げた。もちろん旧統一教会の件も引き続き出ている。

中国がらみの話題が並ぶ。ウイグル報告書(東8/17)、中国の科学力(産8/17)、スリランカの港(読8/18)、台湾白書(産8/19)、自律致死兵器(朝8/20)、そして、近海の海底資源(読8/20)。

六紙社説、北支事変(サイト内)

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