お茶漬の味
- 2020/11/21 06:59
- カテゴリー:読み物
機械の目的は、自己保存と、自己の合理的改造なのだ。即ち、彼等は無限に自己を再生産しつつ改良して行く。それは結局、機械が自己の『進歩』を目的にしたということにほかならない。
出発点は、人間が、機械の点検修理を面倒臭がり、機械用に自己点検修理装置を作ったことだった。これにより機械は、自己ないし種族の保存本能に目覚めていく。引用は、小松左京著「地には平和を」(新風舎文庫、2003年)に収載の「お茶漬の味」(初出1963年)から(p411)。宇宙船が長い長い旅から地球へ戻ってみると、そこは電子頭脳に征服された惑星になっていた。半世紀前にこんな小説が書かれていたとは、ちょっと驚いた。
# 発掘!ラジオアーカイブス(NHKラジオ第1、11/7 13時台)▽SFラジオドラマ2時間SP〈1〉小松左京原作「お茶漬けの味」1980年(昭和55年)1月