戦略の未来
- 2021/08/27 06:25
- カテゴリー:読み物
ただ自分がよく知っていることをやるだけだ、という話になってしまう。しかも切迫した状況では、彼らは自分たちの想像した範囲でしか行動できなくなる。兵士というのはいざ戦闘が始まると、そのほとんどの時間を「戦術レベル」の、潜在的な危険に囲まれた世界で過ごすことになる。彼らは自動的に作戦や戦略に導かれ、戦略的に意味のある目標の達成に向かって動くわけではないのだ。
だから、戦略が、作り込まれ、説かれなければならない。コリン・グレイ著「戦略の未来」奥山真司訳(勁草書房、2018年)から(p62)。同著者の「現代の戦略」よりは、だいぶ取っ付きやすい。
その戦略とはいったい何なのか(p41-56)。「実に多くの意味がある」
- 一つのプロジェクトを成功させるために選ばれた指針(一般論)
- 誰もが好むアイデア(拡大解釈)
- 最も重要なもの、長射程のもの、とくに注目すべきもの(誤用か)
- パワーを創造するアート(フリードマン)
- 戦争の目的を達成するために戦闘を使用すること(クラウゼヴィッツ)
- 政策の目的と軍事的手段を橋渡しする方策(本書)
# コリン・グレイ(サイト内)。SDI, START。23の格言によって構成される「戦略の一般理論」(p75)