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優越的地位の乱用か

注目の判決が二つ出た。各々を採り上げた社説には「優越的地位の乱用」の文言があった。

一つは、飲食店の検索・予約サイト「食べログ」をめぐる判決。産経の社説(6/23)が採り上げた。食べログに「評価点を不当に下げられ、来店者が減少したとして焼き肉チェーン店側が損害賠償などを求めた」結果、「東京地裁は3840万円の賠償を命じた」。

訴訟では、評価点を決めるアルゴリズムの妥当性が争われ、「原告にとって計算できない不利益を与えるなどと判示し、独占禁止法違反(優越的地位の乱用)にあたると認めた」。

もう一つは、朝日(6/25)が書いた。コンビニ大手「セブン-イレブン」の係争。本部が加盟店との契約を解除したことの是非を問う裁判で、大阪地裁は、「店主の接客態度に問題があったとする会社側の主張を認めた。元店主は控訴する方針」。

そもそも「両者の対立は、3年あまり前、人手不足などを理由に店主が深夜営業をやめたのが引き金だった」。この裁判の行方とは別に、公正取引委員会は「時短を望む店主との協議を拒んで不利益を与えれば優越的地位の乱用にあたると指摘している」。

優越的地位にある側、つまり会社など強い側は、「利用者らの疑念や不満を放置」せず「丁寧に説明」することが必要だし、「影響力の大きさ」(産)を認識しなければならない。また、強者には「立場と権限」を乱用せぬよう不断の「自主点検と改善」が求められる。「弱者の泣き寝入りが起きることのないよう、新しい法制度の必要性も含め、議論を深めていきたい」(朝)。

さて、6/20週の社説では、そのほかに、参院選公示や、核禁条約会議、令和臨調発足、住宅の太陽光発電義務、中国の新空母「福建」、東京五輪の最終報告、世界食料危機などが題材になった。沖縄慰霊の日(6/23)については5紙(朝毎東読産)が書いた。

六紙社説(サイト内)。「食べログ」判決 透明性が信頼につながる(産6/23)、コンビニ判決 「対等」へ改善続けよ(朝6/25)

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