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邪馬台国の所在地

あまりロマンがない話ですが、魏志倭人伝から邪馬台国の場所を考えるのは、非常に難しい、あるいは不可能である

講師の方は、そうは言うものの、九州説を、やんわり否定しているようだった。邪馬台国の所在地はどこだったのか。北部九州か奈良盆地、二つの有力説がある。九州じゃないなら奈良ということになるだろうか。

引用は、NHKのカルチャーラジオ歴史再発見「古代史の謎~ヤマト王権の形成」(2)「邪馬台国の所在地」から。講師は、河内春人教授(関東学院大学)。

大陸から九州に至る、対馬や、壱岐、末盧国、伊都国については、位置など土地の概要だけでなく風俗も詳しく記されている。おそらく倭人伝を記述した人(中国の役人)は、実際に訪ね見たことを書いたのだろう。が、邪馬台国を含む、その他の土地は記述が簡素になっていることから、その人たちが行ったことのない遠い地域だったと思われる、と。

末盧国と伊都国は、各々、佐賀県と福岡県のどこかと比定されることが多い。つまり、邪馬台国は、北部九州から遠く離れた土地ということになるわけだ。

そもそも、邪馬台国の所在地問題は、魏志倭人伝での記述の曖昧さに起因する。そのまま素直に解釈したら、邪馬台国は九州を飛び出して、南の海上にあったことになる。

当時の倭国人は、中国の役人に邪馬台国への道順を訊ねられた折、正確に教えず、ぼかして話した。何せその経路は軍事情報でもある。その適当な話が魏志倭人伝に記載されることになったのだろう、と講師は推測していた。

この第2回以降も本シリーズは興味深い話が続き、今週は第11回だった。最終回(13?)まで聴くことになりそうだ。

天皇陵の謎倭国の古代学(いずれもサイト内)。カルチャーラジオ歴史再発見「古代史の謎~ヤマト王権の形成」(2)「邪馬台国の所在地」(NHKラジオ第2、1/7 20:30-)

日米地位協定の真実

  • 2025/03/13 05:56
  • カテゴリー:読み物

日本とジブチが結んだ地位協定では、公務中であれ公務外であれ、ジブチはいっさいの裁判権を持たず、日本側がすべての裁判権を行使することになっています。

そんなことになっているのか。松竹伸幸著「<全条項分析> 日米地位協定の真実」(集英社新書、2021年)から(p161)。

ある人から聞いた話。その人の知人で自衛隊に勤める人が、駐ジブチ隊に配属されていた時期があったと。哨戒機の搭乗員だとか。自衛隊がアフリカ北東部のジブチ共和国に出張っていることは何となく知ってはいたけれど、その話を聞いて、あらためて、自衛隊がジブチに恒常的な基地を置いていることを認識したのだった。

それ以上深くは考えなかった。が、基地を置いているなら地位協定だ。日本とジブチとはそれを結んでいる。自衛隊は、国際法的に見て、軍隊であることは明らかなので当然そうなるということ。この本でそれを知った。

それも、引用部分のように、かなり不平等な内容になっている。日米の地位協定は、日本が今でも敗戦後の占領下にあるような内容になっている。その腹癒せにジブチに、もっと酷い地位協定を押し付けたのだろうか。

日米地位協定の改定検討を進めるには、ジブチとの不平等な地位協定をそのまま放置するわけにはいかないだろう。

地位協定日本は戦争をするのか(いずれもサイト内)

呑み鉄本線、25年1月

海岸線は故郷へ向かう道、負けたんじゃない、逃げるんじゃないさ、ちょっと少し弱くなっただけ

六角精児バンドの「ディーゼル」から。それがエンディングで流れる、旅番組「六角精児の呑み鉄本線・日本旅」、1月に撮影されたシリーズ最新作を観た。

挫けることは誰にだってある。そんな時、実際の場所かもしれないし、心の中のことかもしれないけれど、少しのあいだ引き籠っていたいことがある。それでいいんだよって言われているような気がする、六角さんのその歌を聞くと。

六角さんのことを認識したのは、たまたま観たドラマ「電車男」(2005年)だった。面白い人が出て来たなと思った。調べてみると、出身県や生まれた年が同じ。親しみが湧いた。とは言うものの、鑑識役が人気を博した「相棒」シリーズは観たことはなく、出演作を熱心に追うことはない。この「呑み鉄本線・日本旅」を観るくらいのもの。

今回、六角さんは髭面だった。舞台の関係らしいのだが、山賊の役でもやるのだろうか、そんな風情だった。

秋・豊肥本線呑み鉄本線日本旅(いずれもサイト内)。六角精児の呑み鉄本線・日本旅「冬・ほくほく線、えちごトキめき鉄道を呑む!」(NHK-BS 3/4 18時)「BS放送の魅力を体験!おすすめ番組を限定配信」

於牣魚踊

古いファイルを整理していると、「於牣魚踊」と刻まれた丸窓を撮った写真があった。
 
最初見た時、4文字の内、魚踊の2文字が読めたので、それを手掛かりにweb検索。4文字すべてが確認でき、新宿御苑にある台湾閣の中に設けられた窓ということが判った。そこで撮ったことはすっかり忘れていた。
 
「於」は感嘆詞。「牣」は満る。つまり、「ああ、水が満ちて、魚がはね踊っている」という意味らしい。庭にある池の情景を詠んでいる。元は「詩経」に登場するようだ。
 
孟子は、梁の国の恵王に会った折、「詩経」のこの話を紹介した。昔、周の文王が庭を造ろうと計画したら、民がやって来てさっさと造ってしまった。その庭には鹿や鳥が集まり、池では魚がはね踊ることになったと。そして言った。文王は民と一緒になってそれを大いに楽しんだ。賢者であればこそ、その楽しみを知っていると。
 
鳥や魚が群れるのは国が栄える喩え。治世は、人徳のある王によってなされる。民は国のために働き、国土は潤い繁栄する。孟子は、そんなことを説いたのだと思う。
 
さて、その丸窓の文字、篆書というのだろうか味わいのある書体だ。それを窓の格子としてはめ込む、なかなか趣がある。何か気の利いた文言をそんな書体で彫り刻み額装するだけでもいいかもしれない。木工でつくることを検討してみよう。
 
孟子/梁惠王上|Wikisource。卓上小物入れ(サイト内)。41) アンガマ額装a、42) 歯磨き道具入れ、43) 白い店舗小物、44) 線彫りY額装、45) 白い商品棚2つ、46) 菱形十二面体の星形、47) 酒類ワゴン

ポペルカ、N響#2031,2032

  • 2025/03/10 05:58
  • カテゴリー:音楽

NHK-FMのベストオブクラシックで、N響定期、第2031回と第2032回を聴いた。N響には初登場のペトル・ポペルカによる指揮、これが、たいへん素晴らしかった。

第2031回では、例えば、R・シュトラウスのホルン協1番。棒の上手さが光る。オケをすっきり効果的に制御。文句ないソロを披露するラデク・バボラークをさらに引き立てる。

続く、第2032回、その手腕は二つの交響曲で遺憾なく発揮された。オケ全体のバランスが巧妙に塩梅される。デュナーミクやアゴーギクの微妙な変化が心地良い。とりわけシューマンの1番は出色の出来映えだった。

いいものを聴かせてもらった。

交響曲第1番と同じ年に作曲された、「序曲、スケルツォとフィナーレ」を演ったことがある。指揮者の方が「シューマンのスコアは、この曲にしても交響曲にしても、どうもバランスが悪い。手を入れたくなる」と言っていたことを思い出した。随分昔のことだ。

N響交響曲十選(いずれもサイト内)。ベストオブクラシック▽N響第2031回定期公演【曲目】シンフォニエッタ(ツェムリンスキー)ホルン協奏曲第1番Es(R.シュトラウス)交響詩「のばと」(ドボルザーク)シンフォニエッタ(ヤナーチェク)【演奏】ペトル・ポペルカ(指揮)ラデク・バボラーク(ホルン)【収録】2025年2月8日NHKホール(NHK-FM 2/27 19時半)、N響第2032回定期公演【曲目】アリア「私は行く、だがどこへ」交響曲第25番g(以上モーツァルト)交響曲第1番B「春」(シューマン)ほか【演奏】エマ・ニコロフスカ(メゾ・ソプラノ)ペトル・ポペルカ(指揮)【収録】2025年2月13日サントリーホール(NHK-FM 2/28 19時半)。Petr Popelka(1986-)、Radek Baborák(1976-)

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