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Re: 悪人

  • 2025/01/17 06:05
  • カテゴリー:読み物

私を殺そうとした人ですもんね。世間で言われとる通りなんですよね? あの人は悪人やったんですよね? その悪人を、私が勝手に好きなってしもうただけなんです。ねぇ? そうなんですよね?

この小説はそう終わる(p448)。吉田修一著「悪人」(文春文庫、2021年)。

彼は果たして悪人だったのか。悪いのは他の誰かなのか。タイトルは「悪人」ではあるものの、そもそも、人が悪いのか、それとも別の何か、社会の仕組みとか、が悪いのか、よく考えてみろ、そう問いかけられているように思った。

なかなかの名作だと思う。が、最寄り図書館で借りて来たこの文庫本はあまり読まれた様子はない。最近の新装版だから、ということかもしれないけれど、こんな良い作品でも、あまり手に取られず忘れられていくのだろうか。飽食の時代という言葉がふと頭に浮かんだ。

悪人(サイト内)。単行本2007年刊。

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