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美の構成学

技術の発展が工業化社会をつくり、国力を豊かにしてきたという技術への絶対的信頼から、科学的手法による造形へのアプローチが優先されはじめた(略)。このようにして生まれた人工の形には機能を徹底的に追求した上で求められる機能美が秘められていると人々が気づきはじめたのである。

三井秀樹著「美の構成学-バウハウスからフラクタルまで」(中公新書、96年)、その小見出し「写実と構成学」(p153)の節から。

美術は、長い間、実物を自然にあるがままに再現する、いわゆる写実が主流だった。具体であり具象である。ドイツで百年前に設立された美術造形学校バウハウスもまた、自然にある材料を造形素材として研究した。天然素材に加えて、さらに金属やプラスチックなど人工的な材料にも着目し、幾何学的形体による造形教育を推し進めた。具象より抽象造形が優先されるようになり、写実から、科学的手法による造形や描写へと重点が移って行った。

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