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宇垣一成

  • 2020/10/15 06:33
  • カテゴリー:読み物

人は誰しもみな、多かれ少なかれ毀誉褒貶のなかに生きている

棟田博著「宇垣一成-悲運の将軍」(光人社、79年)、あとがき(p224)から。本書は評伝ではあるけれど、あたかもフィクションそれも大層良質なフィクション、例えば J・ヒギンズの「鷲は舞い降りた」、のようだ、読み終えてそんなことを思った。

宇垣一成の評価は定まらない。ひとえに毀誉褒貶の程度が「超特級」であったからと著者は書く。反宇垣派が、槍玉に挙げるのは、宇垣軍縮(25年)であり、三月事件(31年)である。しかし、その軍縮は、実質ほとんど縮小せず、「軍を近代化へ導いた」とその貢献が評価されもする。また三月事件は、それがクーデターを企図したものでありながら、「未遂に終わったのを惜しむ声が少なくなかった」。宇垣という大器が総理になれなかったことに、「死児の齢を数えるに似た悔恨」を抱く人物もあった、その後の悲惨な戦争を避け得たのではないかと。

拝啓天皇陛下様(サイト内)。「温故知新」の掛軸、「岡山大学建設用地」の木札

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