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ノースライト

経験が才能や理念に勝るのは一定のレベルまでのことで、それを超えれば、人ひとりのちっぽけな経験など、大いなる才能が紡ぎだす理念理想の前に跪くしかない。

横山秀夫著「ノースライト」(新潮社、19年)から(p162)。最寄り図書館に予約を入れたのは半年ほど前のこと、ようやく順番が巡って来た。

良質のミステリーでありながら、ブルーノ・タウトの評伝を織り込んだ、ちょっとした芸術論でもある。芸術とは、質とは、建築家とは、そういう興味深い議論があちこちに顔を出す。いわく、「新奇なものを作ろうとする欲求そのものが、既に質と矛盾している」、「家がもし、人を幸せにしたり不幸にしたりするのだとしたら、建築家は神にも悪魔にもなれる」、「承認欲求のない芸術家が芸術家と言えるのか」。

円卓漱石が見た芸術と科学の美(いずれもサイト内)、滂沱(ぼうだ)、椅子の図面、ブルーノ・タウト|Wikipedia

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