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2025年03月の記事は以下のとおりです。

イスラエルとユダヤ人

  • 2025/03/06 06:06
  • カテゴリー:読み物

どのような状況になっても自暴自棄になってはいけない。その場所で、許された条件の範囲内で、この世の終わりの日に備えて、できるだけのことをするのだ。

かつてソ連の強制収容所へ送られたユダヤ系の友人がそう話したとか。佐藤優著「イスラエルとユダヤ人~考察ノート」(角川新書、2020年)から(p224)。

イランの中距離弾道ミサイル「シャハブ3」は北朝鮮の弾道ミサイル「ノドン2」のコピーである、この話が一度ならず登場する(p240、269など)。

佐藤優(サイト内)

べらぼう (9)

では、その声に含まれる焦りは何ゆえだ

盲目の鳥山検校(市原隼人)が鋭く言い放つ。大河ドラマ「べらぼう」第9回「玉菊燈籠恋の地獄」から。

検校にまで昇り詰めた人なればこそ、言葉の裏にある何かを悉く嗅ぎ分けられる。平々凡々たる我々にも、時として、そんな瞬間がある。つい最近あった。東の街の納税係の方と電話で話した折にちょっとした違和感を覚えた。

東の街。つまり、きのう最終回を書いた相続放棄の件だ。亡くなった大叔母からの相続を母が放棄した話。

相続放棄は完了し、あれこれファイルを整理している際に、その大叔母のご主人のことを考えた。陸軍の軍人で、大叔母が住む街に駐留していた部隊に配属されていた。終戦時の階級は中尉。その人について知っているのはそれぐらいのこと。下の名前も今回の作業で初めて知ったほど。

などと考えながら、ふと、ある重大な事実を見落としていることに気付いた。

大叔母さんは、確か、後妻だった。中尉の奥方が亡くなった後、縁あって後添いとして迎えられた。子は儲けず、前妻の子供らの継母となった。

となると、今回の話はいったいどうなる。急いでwebで調べた。

果たして、後妻が亡くなった場合の相続は、養子縁組していない限り前妻の子供には相続権はない。そうか。もしかして今回はこのケースじゃないのか。

そう言えば、東の街へ電話して事情を尋ねた折、納税係の人が、亡くなった大叔母の子供らは相続放棄したと言った、その時に、少し違和感を覚えた。微妙な間があり、言葉を選ぶような感じがあった。

相続の先の順位にある子供らが相続放棄したのなら、負の遺産があるかもしれない。と母も慌てて相続放棄を行った。が、その前提は違っており、そもそも、子に相続権はなく、母たち姪や甥に相続の順位が移って来ていただけなのかもしれない。負の遺産など存在しないのでは。

ま、相続放棄を完了した今となってはどうでもいいことだけれど。

さて、大河ドラマの方では、瀬川花魁が鳥山検校に身請けされることになった。その経緯を描くこの第9回は、脚本、演出、ともに冴えていた。瀬川に扮する小芝風花がいい。

べらぼう叔母が姪に遺したもの(サイト内)。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(9)玉菊燈籠恋の地獄(NHK総合、3/2 20時)

叔母が姪に遺したもの (5)

これまで、うだうだと経緯を書いて来たけれど、つい先日、相続放棄は完了したと兄から連絡があった。家裁から届いた通知書の日付けは、期限にまだ少し日数はあった。だいぶ冷や冷やしたけれど間に合ったのだ。

事の発端は、東の街から母に届いた納税通知書。母は、納税する謂れはないと断りの電話を東の街へ入れた。その際、先方は、母に叔母さんの相続が発生していると伝えていた。母は聞いてないと言うのだけれど、先方のメモにその事実と日付が記録されていた。

その日からカウントは始まっていた。

その税金のことだけではない。ほかにも負の遺産の存在が疑われた。相続放棄しないと、たいへんなことになるかもしれない。帰省した折に、その事態に気付いた時点で、既に2か月が経過していた。家裁に照会したところ、相続放棄は、相続の開始を知ってから3か月以内に行う必要があると説明を受けた。残り一か月だ。

帰省先から沖縄へ戻り、相続放棄の手続きに添付する戸籍謄本の取り寄せなど、実際の作業をどのように進めるか考えあぐねていたのだけれど、結局、母と同じ市内に住む、私の兄に託すことにした。日数が限られる中、一連の手続きでは母の自署が求められる場面が何度かあり、近くに住む兄が担当する方が都合が良いと判断した。

母の妹も同時に相続放棄することになった。こちらの作業は従弟が担当。彼も含めてLINEにグループを開設し進捗を確認しながら進めた。各街へ請求した戸籍謄本などが届く度に皆でその記述を精査して次々に資料を取り寄せた。

取り寄せや申述書の記入などの作業では色々と逡巡や確認の過程があったけれど、一々記すのは省こう。おおよそ作業は順調に進み、期限の3か月が経過するまでに申述書を家裁へ送り届けることができた。相続放棄は完了。終わり良ければすべて良し。

あれこれファイルを整理して一件落着。亡くなった大叔母の冥福を祈って、このシリーズを終えることにしよう。

叔母が姪に遺したもの(サイト内)

日本人の誇り

  • 2025/03/03 05:55
  • カテゴリー:読み物

歴史上のすべての出来事は因果により密接につながっていて、どこかからその一部を切り離すということに無理のあることは言うまでもありません。

例えば、昭和史と言ってしまうと、暗黙の内にそれより前の時代を切り離すことになる。意図するしないに関係なく気を付けないといけない。

引用は、藤原正彦著「日本人の誇り」(文春新書、2011年)から(p135)。その部分の小見出しは、「『昭和史』という不思議」。

著者は、列強による侵略の歴史に触れる際に、引用部分を指摘している。

16世紀以降の世界史は酷い有様で、欧米のいくつかの帝国が、アジア、アフリカ、南北アメリカに侵略し、収奪、搾取、虐殺と、非道の限りを尽くした。20世紀へとかわる頃に、極東の日本も帝国主義に遅れて参加。残る利権は中国と満州くらいしかないとばかりに、そこで残虐な行為を繰り広げ、昭和(1926年-)になってからその絶頂を迎える。その頃には、欧米勢の侵略行為はすっかり下火になっており、「日本の乱暴ばかりが目立」った。昭和だけを切り取ると、四世紀に渡る欧米列強の酷悪を免じ、日本だけを貶めることになる、と。

帝国主義の後始末をするに当たって、遅れてやって来た者、日本、に、すべての罪を押し付けてしまおう。と企てたズル賢いやつらがいたのかもしれない。が、

歴史は書き換えることはできない。やったことはやったこと。反省すべきは反省し、謝るべきは謝り、償うべきは償う。日本も含め、酷いことをした国すべてにそれは求められる。

図書館の本、25年1月検証戦争責任(いずれもサイト内)

「差し引きすれば、損だ」

一体、いくらの「目に見える」額が浮くのか知りませんが、代わりに失うかもしれぬ「目に見えない」価値に思いを致すべきです。

東京新聞の社説「週のはじめに考える アメリカのビジネス」(2/23)から。欲得ずくのビジネス丸出しのトランプ政策に対し、それでいいのかと問い掛ける。在京六紙の中では、同紙の社説をじっくり読むことが多い。

MAGA(メーク・アメリカ・グレート・アゲイン)とは言うけれど、そんな気張らなくてもアメリカは既にグレートだろ。大統領やマスク氏が、USAIDを閉鎖し、対外援助を止めつつあるのは、どっちかと言うと、グレートでなくなろうとしているように見える。

第二次世界大戦後、国際的に様々なルールができた。その基本精神は、「一国でなく全体の恩恵」のはず。その秩序の維持拡大にアメリカは大いに役割を果たした。戦勝国としてアメリカのやり方を他国へ押し付けるなど、ずっと、利己的ではあったものの、一方で、自由と民主主義を堅持し、どの国よりも、利他的に対外貢献をした。グレートたる所以だ。

今はもう、その頃のアメリカではない。対外援助を止める。自国の得になるのなら、他国が苦しんでも構わない。そんな米国第一は、差し引きすれば、損になるのでは、と。

富んだ国が他国の困窮する人々を支援する。国際的な再分配だ。米国は、世界の警察官役を返上したと言われて久しいが、再分配する立場からも降りるのか。国内の格差の解消、緩和で手一杯なのかもしれない。世界は新たな秩序を探すことになるのだろうか。

さて、2/24週の六紙社説は、そのほかに、ロシアのウクライナ侵略3年、学術会議法案、立憲民主党大会、維新県議の情報漏洩、原発事故巡る避難対策、ドイツで政権交代へ、高校無償化、オンライン賭博、下水道老朽化、ミャンマー詐欺団、岩手・大船渡の山火事、旧安倍派裏金参考人聴取、などを話題にした。

六紙社説、戦後80年とトランプ2.0(いずれもサイト内)

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