戦後80年とトランプ2.0
- 2025/02/09 06:00
- カテゴリー:時の話題
毎日新聞は年始の社説タイトルに「戦後80年」を掲げた。シリーズなのだろう、1月の内に数本あり、今月になって、さらに1本加わった。タイトルの「戦後80年」に続くフレーズを並べてみよう。
- 混迷する世界と日本 「人道第一」の秩序構築を(1/1)
- 転換期の日本政治 民主主義、鍛え直す努力を(1/3)
- 日本外交とアジア 安定へ役割を果たす時だ(1/4)
- 米国第一と世界経済 分断乗り越える英知こそ(1/5)
- 多様化する家族 生き方尊重し合う社会に(1/6)
- 民主主義とSNS 分断乗り越え共感の場に(1/12)
- 人口減少下の雇用 働き手の力生かす社会に(1/13)
- 憲法のこれから 国民が議論を取り戻す時(1/20)
- 曲がり角の社会保障 安心守る仕組み再構築を(2/3)
同紙社説は、1月下旬、別のシリーズを始めた。「トランプ2.0」。こちらはこんな感じ、
- 米国第一の復活 これが「偉大な国」なのか(1/22)
- 米国のパリ協定離脱 気候対策後退を懸念する(1/23)
- 高関税政策の発動 貿易戦争に勝者はいない(1/24)
- 「力の平和」と日本 外交の主体性が問われる(1/26)
- 米のWHO脱退表明 国際協力後退させる愚行(1/30)
- 「非核化」の提案 米国の行動が求められる(2/4)
- 関税振りかざす外交 秩序損なう経済的威圧だ(2/6)
- 「ガザ所有」発言 尊厳を踏みにじる傲慢さ(2/7)
先の大戦が終わって80年、第2期トランプ政権、一見まったく関係ない話。なのだが、両シリーズの一連のタイトルを併せ読むと、無関係どころか、綾織りのように密接にからみあう様が見えるようだ。日本は、米国を前にして、あたかも、猫に睨まれた鼠であり、親会社の顔色を窺う子会社であることを痛感する。
シリーズ「戦後80年」の内の1本「憲法のこれから~」(1/20)は、自民党初代総裁である鳩山一郎首相の言葉「わが国を真の独立国家に立ち返らせる」を引用している。戦後80年の節目や、トランプ2.0の政策が、その実現のきっかけとなれば良いのだが。
さて、2/3週、毎日新聞含む在京六紙の社説は、そのほかに、埼玉道路陥没事故、備蓄米の活用、米通商政策、国立劇場建て替え、ディープシーク、ガザ米所有提案、国連女性委に拠出拒否、国会の予算案審議、兵庫知事選捜索、ミャンマー情勢、石破首相訪米、鳥インフルエンザ拡大、などを話題に採り上げた。
# 六紙社説、トランプ登場に備えよ(いずれもサイト内)