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あの戦争と日本人

  • 2022/07/11 05:50
  • カテゴリー:読み物

歴史の教訓からもっと学ぶべきリアリズムが消えてしまうのは、日本人の非常に困ったところです。あえていえば、太平洋戦争の真の敗因は、日露戦争の勝利にあったのです。いや、なぜあのような愚かな戦争をしたのか、ということも、つきつめると勝利の神話のみを語り継いできたため、といえるかと思います。

半藤一利著「あの戦争と日本人」(文藝春秋、2011年)から(p67)。

東郷平八郎は、勝って兜の緒を締めよと言ったけれど、そうはならなかった。のちに教訓となるような不都合な事実は、勝ったという一点によって、帳消しにされてしまったのだ。海軍も陸軍も、洗いざらい事実を記録に残しているにも拘わらず、それらは秘され、別途編纂された官修戦史によって日露戦の美談のみが語り継がれることになった。

独ソ戦(サイト内)。海軍の「極秘明治三十七八年海戦史」全150巻と、陸軍の「手稿本 日露戦史」全51巻(p61)

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