エントリー

カールの降誕祭

  • 2021/06/09 06:31
  • カテゴリー:読み物

Das ist doch keine Vernissage hier, bring das Glump in dein Zimmer, sei so lieb.

挿絵にある文章は、原文からの引用なのだろう。大文字、小文字は調整した。フェルディナント・フォン・シーラッハ著「カールの降誕祭」酒寄進一訳、タダジュン絵(東京創元社、2015年)に所収の表題作から(p58)。

この部分、本文の訳は「ここは展覧会場ではないのよ。所詮はクズなんだから、お部屋に持ってかえりなさい、お願いね」となっている。Glumpは「所詮はクズ」。おそらく、訳語にも「五つの文字」(p80)の言葉が選ばれたのだろう。

挿絵が、かなりの数、付されている。なぜこうまで仰々しく禍々しい必要があるのだろうか。表紙の絵もそうだ。絵の力を借りないとストーリーの意図するところが伝わらないとでも思っているのだろうか。作り手のセンスや良識を疑う。原書は、挿絵があるかは判らないけれど、表紙に限っては本編同様にスマートさが表れている。

シーラッハ(サイト内)。ルフトハンザのセネターカード(p63)。Carl Tohrberg: Drei Stories von Ferdinand von Schirach - Amazon.de

ページ移動

ユーティリティ

« 2024年05月 »

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

硫黄鳥島
2024/05/10 06:07
SNS投稿で裁判官罷免
2024/05/09 05:59
国際秩序のこれから
2024/05/08 06:04
暖流
2024/05/07 05:51
小林稔侍▽私の人生手帖
2024/05/06 06:10
憲法施行77年
2024/05/05 05:48
Re3: たそがれ清兵衛
2024/05/04 06:18
終わらない戦争
2024/05/03 05:45
北部の山沿いって、どこ
2024/05/02 06:05
ホームベーカリー
2024/05/01 06:01

Feed