任俠病院
- 2022/05/31 06:17
- カテゴリー:読み物
どんな仕事だって、所詮人間がやるものなんですよ。だったら、やりようはいくらだってあります。それに気づいてほしかったんです
組長は何だってお見通し。今野敏著「任俠病院」(中公文庫、2015年)から(p386)。任侠シリーズ第3弾。このシリーズはどれも、リーダーやマネージャへの指南やヒントに溢れている。下手なビジネス書よりも、余程、役に立つのではないだろうか。
組長はこんなことも言う(p306)、「裏付けるような情報をかき集めろ。情報の多さが勝負だ」。部下は情報収集する。そして報連相を怠らない。判断の材料が揃って行く。
主人公は組の代貸(だいがし、ナンバー2)。組長(オヤジ)に「おまえは、本当に苦労性だな」と言われる一方、その五厘下がりの兄弟分(オジキ)には「おまえには、いつも苦労をかける」と労われる。それが二人の口癖のようだ。
# 今野敏(サイト内)。任侠シリーズ特設ページ|中央公論新社