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1Q84 その2

  • 2019/04/08 07:05
  • カテゴリー:読み物

何か重要なものを創り上げるには、あるいは何か重要なものを見つけ出すには、時間がかかりますし、お金がかかります。もちろん時間とお金をかければ立派なことが成し遂げられるというものじゃありません。しかしどちらも、あって邪魔になりません。とくに時間の総量は限られています。

村上春樹著「1Q84 a novel BOOK 2 7月-9月」(新潮社、09年)から(p44)。

著者の諸作は、脈絡なく様々なジャンルの作品を抱え込んでいる美術館さながらだ。この第2巻もどこかの街の近代美術館を思わせる。抽象に、印象派、グラフィックアートが並んでいる、写実や宗教画もある。観る側は、ときに、困惑や、混乱、疲弊と闘いながら這うように順路を進む。照明がひときわ明るい場所に出る。出口だ。ほっと胸をなでおろす。土産物コーナーを覗いてみると、さっき観て来た作品が絵ハガキになって売られている。一枚一枚手に取って、心に引っかかっているものは何だろうかと反芻してみよう。それは、意外なことに、抽象画だったりする。

# 新聞とは(p116)、空白を埋める(p181)、狭く小さなものと外圧(p194)、宗教の成立(p234)

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