エントリー

夕刊流星号

  • 2021/02/27 07:06
  • カテゴリー:読み物

いまごろは中学校の教頭か校長になっているにちがいなかった。が、いまさらそれを悔いる気にはならなかった。ただ、自分も戦後の歴史の激流に身を投げ、押し流されたひとりにすぎないはずだ。

あの日、誘いに乗らなければ、新興夕刊紙「新大阪」などの記者になることはなかった。足立巻一著「夕刊流星号-ある新聞の生涯」(新潮社、81年)から(p240)。

昭和31年に「戦後十年あまりを勤めた大阪の小さな夕刊新聞社をやめた。わたしはその新聞社に自分ながらあきれるほどの情熱をこめた」(足立巻一著「石の星座」、編集工房ノア、1983年、p258)。「戦後の数年は、足立巻一の成立にとって重要だった」(司馬遼太郎著「虹の誕生」、このエッセイは、足立巻一著「虹滅記」、朝日文芸文庫、1994年、その巻末に収載されている、p374)。

「夕刊流星号」の記者たちは仮名で描かれている。一つ前に読んだ早瀬圭一著「小谷正一伝説」では実名なので対照することができる。伊坂靖介が、著者足立巻一。瀬田源吉(社長)=瀬戸保太郎、黒沼大治郎(編集局長)=黒崎貞次郎、大木正次(整理部長)=木本正次、後藤田基治(編集総務)=後藤基治、石津経夫(報道部長兼企画部長)=小谷正一、そして「色鉛筆」は、古川益雄。高橋孟はペンネームのまま出ている(p178)。

小谷正一伝説足立巻一(サイト内)。新大阪 (新聞)矢野橋村|Wikipedia

ページ移動

ユーティリティ

« 2024年05月 »

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

暖流
2024/05/07 05:51
小林稔侍▽私の人生手帖
2024/05/06 06:10
憲法施行77年
2024/05/05 05:48
Re3: たそがれ清兵衛
2024/05/04 06:18
終わらない戦争
2024/05/03 05:45
北部の山沿いって、どこ
2024/05/02 06:05
ホームベーカリー
2024/05/01 06:01
衆院3補選で自民全敗
2024/04/30 05:57
Re: 二重小協奏曲ヘ長調
2024/04/29 06:00
社会不安高めるSNS悪用
2024/04/28 05:57

Feed