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2020年05月16日の記事は以下のとおりです。

インフルエンザと比べて

新型コロナウイルス、最新の報道によると、感染者1.6万人、死者748人。感染者はもっといるはずと前々から言われている。確かに少なめに出ているようで、実際には5割ほど多くなると統計的に検証されてもいる。これを踏まえて、日本の人口(126百万人)で換算して、百万人あたりの数値を求めてみよう。以前書いたように欧米諸国との比較では桁違いに小さい。

●新型コロナウイルス(百万人あたり、5/16現在)
感染者、190人
死者、6人

今後どうなるだろうか。ウイルスを根絶できず新たな風土病になるのだろうか。それとも季節性インフルエンザのように変異に応じて毎年ワクチンが用意されるような感染症になるのだろうか。その季節性インフルエンザの数字を、ついでにメモしておこう。国内の感染者は年間(1シーズン)約1千万人と推定されている。死亡者の計数では、直接的及び間接的にインフルエンザの流行による死者を推計する「超過死亡」という概念があり、それによると毎年1.3万人が死亡する(1952-2008年の年平均)。上と同じように、百万人あたりの数値を求めると以下。

●季節性インフルエンザ(百万人あたり)
感染者、8万人
死者(超過死亡)、103人

今年の数字は、コロナ騒ぎの行動変容で、例年に比べて改善するのかもしれない。公表されているグラフの数字を読み取り集計したところ、今シーズン(2019/20)のインフルエンザによる死者は7.5千人ほど(60人/百万人)。例年の数字よりだいぶ小さい。ただし、これは東京や大阪など21大都市に限り、それも報告分のみなので、実際の全国の数値はもう少し大きくなるはず。

なお、死亡率(死亡者÷感染者)は、新型コロナウイルス 3%、例年の季節性インフルエンザ 0.1%。後者はワクチンの接種によって重篤化が抑えられていると見れば良いだろうか。

以上、計算値は独自の試算による。

倍加時間分析、コロナ禍(サイト内)、国内感染者1万6310人 死者748人 新型コロナ(5/16)、「コロナ患者が日本で少ないのは検査が少ないから」説を統計的に検証(4/29)、Japan’s Halfhearted Coronavirus Measures Are Working Anyway(5/14)、WHO「新たな風土病になる可能性」コロナ長期化視野(5/14)、Q10. 通常の季節性インフルエンザでは、感染者数と死亡者数はどのくらいですか。季節性インフルエンザによる超過死亡、年平均で1万人超と推定インフルエンザ関連死亡迅速把握システムによる2019/20シーズン21大都市インフルエンザ・肺炎死亡報告(5/4)

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