薔薇の殺意
- 2023/01/04 06:12
- カテゴリー:興行・放送
無責任なお楽しみは、すべてあなたたちの物だ。何かないかときょろきょろしていれば、突飛で残酷な事件がいくらで生まれて来る。自分さえ安全な場所にいるなら、どんなすさまじい光景でも喜んで眺めていようという、それがあの化け物の正体だ。
氷沼蒼司(仲村トオル)が言う。犯人探しの探偵ごっこは、他人が不幸に見舞われるのを見て喜ぶ高みの見物と根が同じではないかと非難する。引用は、NHKのドラマ「薔薇の殺意~虚無への供物」(1997年)から。
まさかもう一度観られるとは思ってもみなかった。深津絵里を初めて目にしたのはこのドラマでだった。そのことを思い出してwebで検索してみたところ、幸いYouTubeに登録されていた。総合テレビ版(74分×3話)。
八田皓吉(國村隼)が、初対面の奈々村久生(深津絵里)に「いやぁ噂通りの別嬪さんですなぁ」と関西弁で言う。実際この頃の深津さんは麗しさが輝いている。このドラマの中ではヘップバーンと比べられていたし、何かの批評で久我美子の再来と称賛されているのを読んだ覚えがある。
# 悪人、「テレビ・トラベラー」(いずれもサイト内)。ドラマ「薔薇の殺意~虚無への供物」<6回シリーズ>(BS日曜ドラマ、NHK-BS2、1997/1/26-3/2 21:00-21:44)、<3回シリーズ>(NHK総合、1997/9/21・9/28・10/5 01:00-02:14)、ヴァン・ダイン著「カナリア殺人事件」、梶原善、虚無への供物|Wikipedia