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キーワード「漱石」の検索結果は以下のとおりです。

Re: 愛読書十選

  • 2021/05/26 06:27
  • カテゴリー:読み物

かつてこのホームページに併設していた掲示板 "Etwas Neues" で、無人島へ持って行く本が話題になったことがあった。それを思い出しHDD内を検索。1998年12月のログにあった。以下はその時に選んだ10冊。二十数年隔てた今回の十選(その1~3)と、ちらほら重なりがある。

「トランプ-ひとり遊び88選」野崎昭宏
「蝉しぐれ」藤沢周平
「宇宙からの帰還」立花隆
「こころ」夏目漱石
「梶井基次郎全集全一巻」(ちくま文庫)
「中島敦」(ちくま日本文学全集)
「新唐詩選」吉川幸次郎、三好達治
「ピアノ協奏曲集11~27番」モーツアルト
「フィガロの結婚」モーツアルト
「魔笛」モーツアルト

モーツアルトの3つは、オーケストラのスコア。

# bulletin board system(BBS)。愛読書十選ビジネス書十選(いずれもサイト内)

愛読書十選 (2)

  • 2021/05/19 06:31
  • カテゴリー:読み物

その2は「影響を受けた本10冊」。普通は愛読書とは呼ばないのかもしれない。学校へ行っていた頃に読み、触発された本、10冊を選んだ。出会った順。

「ロウソクの科学」マイケル・ファラデー
「アルキメデスは手を汚さない」小峰元
「お楽しみはこれからだ」和田誠
「考える技術・書く技術」板坂元
「夢十夜」夏目漱石
「読書について」ショーペンハウエル
「生きるとは何か」島崎敏樹
「二重らせん」ジェームス・ワトソン
"Biochemistry", David Metzler 1977
「宇宙からの帰還」立花隆

"Biochemistry" は、副題 "The Chemical Reactions of Living Cells" の通り、生体をすべて化学反応式で、つまり電子の流れで解釈する野心的な書。セミナーのテキストだった。研究室のセミナーは、この生化学輪読、有機合成の文献紹介、そして研究の進捗報告、3つが毎週開かれた。

愛読書十選白夜行アルキメデスは手を汚さないお楽しみはこれからだ「夢十夜」第六夜(いずれもサイト内)。「知的生産の技術」梅棹忠夫、「元素の小事典」高木仁三郎、「夏の闇」開高健、"Natural Product Chemistry", Kurt Torsell 1983、「塩狩峠」三浦綾子、「企業内起業家」ギフォード・ピンチョー

華日記

東京より日本が広い。日本よりアメリカは広い。しかし、頭の中はもっと広い」そういった意味の文章がある小説を昔どこかで読んだ。あれは夏目漱石の小説だったか

早坂暁著「華日記-昭和生け花戦国史」(新潮社、1989年)から(p114)。2年前にラジオの朗読特集で聞き、いつか原作を読もうと思っていた。

帯で登場人物が紹介されている。「幼い家元を擁立して家元制存続に腐心する池坊。前衛挿花で頭角を現す小原流・小原豊雲。生け花を巨大産業に成長させた巨人、草月流・勅使河原蒼風。戦前の大家・安達潮花。家元制に抗う孤高の異才作家・中川幸夫」。

花と心中(p170)、見事な椿の花(p186)

夏目漱石「三四郎」|青空文庫。朗読特集「華日記~昭和生け花戦国史」【作】早坂暁【朗読】藤田三保子(NHKラジオ第2、18/12/31-19/1/3 計6時間)。勅使河原蒼風中川幸夫|Wikipedia。

ノースライト

経験が才能や理念に勝るのは一定のレベルまでのことで、それを超えれば、人ひとりのちっぽけな経験など、大いなる才能が紡ぎだす理念理想の前に跪くしかない。

横山秀夫著「ノースライト」(新潮社、19年)から(p162)。最寄り図書館に予約を入れたのは半年ほど前のこと、ようやく順番が巡って来た。

良質のミステリーでありながら、ブルーノ・タウトの評伝を織り込んだ、ちょっとした芸術論でもある。芸術とは、質とは、建築家とは、そういう興味深い議論があちこちに顔を出す。いわく、「新奇なものを作ろうとする欲求そのものが、既に質と矛盾している」、「家がもし、人を幸せにしたり不幸にしたりするのだとしたら、建築家は神にも悪魔にもなれる」、「承認欲求のない芸術家が芸術家と言えるのか」。

円卓漱石が見た芸術と科学の美(いずれもサイト内)、滂沱(ぼうだ)、椅子の図面、ブルーノ・タウト|Wikipedia

棹差す

自民党の総裁選挙で選ばられた新総裁がほぼ自動的に総理大臣に指名される、その流れに逆らうようで、という趣旨で、その流れに棹を差すようで、と申し上げた

「棹差す」の誤用をリスナーから指摘され、大越健介キャスターがそんな風に弁明の上、訂正していた。三宅民夫のマイあさ!(NHKラジオ第一、9/3)にて。確かに、この用語は誤用されやすい。文化庁がマークしているほどだ。今回、メディアそれもNHKの記者が逆の意味で使うのを聞いてちょっと驚いた。

なぜ誤用されるのか、その推測される原因として、「水をさす」との混同、と文化庁は指摘している。それはありそうだ。それと、夏目漱石が用いた表現が一役買っているような気がする。あの有名な「情に棹させば流される」だ。この箇所を読むと、川底に棹を突きさして舟を止めようとするのに流されてしまう、という情景が目に浮かぶんじゃなかろうか。少なくともおれは最初そんな風に感じた。

情に棹させば云々は、初期の名作「草枕」(1906年)に、「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ」と3点セットで登場する。これに関連する記載が、漱石の講演録「文芸の哲学的基礎」(1907年)にあることを何年か前に知った。没後100年か生誕150年、どちらかの年だったと思う。

# 夏目漱石(1867-1916)、「流れに棹さす」の意味|文化庁、夏目漱石「草枕」「文芸の哲学的基礎」|青空文庫

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