刑罰
- 2021/07/10 06:33
- カテゴリー:読み物
新しい人生を歩みだせば楽になれると、私は思っていた。だが楽になど決してなれなかった。結局おなじなのだ。薬剤師であろうと、家具職人であろうと、作家であろうと。それぞれの決まりごとはすこし違うものだが、疎外感は残り続ける。そして孤独感やさまざまな思いも。
キャリアの切り替えなのか、区切りなのか、ここにもそれを考えている人がいる。フェルディナント・フォン・シーラッハ著「刑罰」酒寄進一訳(東京創元社、2019年)、それに所収の短篇「友人」の終わりの部分から(p213)。
# シーラッハ、八本目の槍、オールドメディア上等(サイト内)