内閣改造と旧統一教会
- 2022/08/14 06:00
- カテゴリー:時の話題
第2次岸田改造内閣が発足した。六紙社説は挙ってこれを採り上げた(8/11-12)。各紙とも、旧統一教会との関係を「点検し、見直す」ことを了解した者のみを任命した、という岸田首相の言葉を引用し、教団との関係を清算することに主眼を置いた組閣、と指摘した。
旧統一教会に言及する六紙社説は、あの殺害事件(7/8)以降これまでに計18本となった。内訳は、朝4、毎5、東3、読2、産3、そして経1。左派系が多い。読産も増えつつある。注目すべきは、今のところ一本だけの日経。同紙は今回の内閣改造の件でしか触れていないことになる。
その日経の社説(8/11)は、タイトル「改造内閣は改革の具体化と実行を急げ」からは旧統一教会に触れていることは判らないし、本文でも、教団の「政治への関与が国民の不信を招いている。自民党は所属議員らの調査を徹底し、関係を早期に是正する責任がある」と述べるに過ぎない。この団体の関与が不信を招く理由は、記事から判らない。他紙が書く「反社会的活動」や「不法行為」に意見しない(できない)事情があるのだろうか。
NHKは、重い腰を上げ始めたようだ。ラジオの番組を聞く限り、8/8の週から教団に関するニュースが量質ともに増えた。お上のご意向と視聴者のクレームを、殊更、気にする同局のことだ、今回の件でも、総務省を牛耳る自民党や、熱狂的な信者を多く抱える宗教団体を刺激したくない気持ちは想像できる。しかし、報じないなら報じないでそっちのクレームが来る。痛し痒しだろう。これだけの関心事だ、各メディア、しっかりやってくれ。
さて、8/8週の六紙社説、内閣改造のほかに複数紙が書いた題材には、コロナ対策宣言、中国の軍事演習、露ISS離脱、日野自動車の不正、国立大学統合などがあった。
# 六紙社説(サイト内)。マイあさ!ここに注目「内閣支持急落46% 旧統一教会説明不足82%」(NHKラジオ第1、8/9 7時台)、時論公論「内閣改造・自民党役員人事 政権の課題は」(NHK総合、8/10 23時台)