人手不足と賃金停滞の併存
- 2019/08/02 20:55
- カテゴリー:読み物
多くの企業が賃金を引き上げているのに、なぜ労働者に支払われる平均賃金は上がらないのかという問いに対する答えは、構成バイアスが存在するからである。
構成バイアスとは、例えば、賃金が比較的低い非正規雇用者の比率増大であり、低賃金の福祉・健康関連職が増えて来ていることなどである。働く女性や高齢者が増えることも構成バイアスになる。引用は、玄田有史編「人手不足なのになぜ賃金が上がらないのか」(慶應義塾大学出版会、17年)から(p107)。収載されている十数編の論考の内、最もぴんと来たのはこの第7章「人手不足と賃金停滞の併存は経済論理で説明できる」だった。
# 現代版「ルイスの転換点」(p113)、「生産需要の増加に伴い労働需要は増加するので、労働需要曲線は右にシフトする」(p121)。安い労働力を求めた結果(サイト内)