お知らせ

メール送信フォームを設けました。ブログ記事への問い合わせなどにご利用下さい。

 

エントリー

2025年07月の記事は以下のとおりです。

超文楽入門

新しい人を育てる時に、素質って言うけれど、素質なんて、ちょっとやりかけてから判るもので、それ以前の素材(というものがある)

文楽・三味線の竹澤團七氏がそんな話をしていた。「超文楽入門▽北村有起哉・桐竹勘十郎と文楽を楽しむ」(6/21)から。JOBK100年記念番組の一つ。

「素質」と「素材」。その「素材」というのは、どういう感じなのだろうか、と考えていた矢先、ドラマ「舟を編む」で「申し子」が話題になった。この言葉がどうやら「素材」に近そうだ、と思った。

手元の「大辞林」(第2版、三省堂、1995年)では「申し子」は以下のようにある。

(1)神仏に祈ってさずかった子。「八幡様の―」
(2)霊力を持つものから生まれたように見える子。「天狗の―」
(3)あるものの特性を著しく反映して生まれたもの。「国際化時代の―」

ドラマの中での語釈と微妙に違うかもしれない。「ある分野で、優れた能力を持つ人」

ビフォア・サンセット多発する山岳遭難(いずれもサイト内)。JOBK100年 超文楽入門▽北村有起哉・桐竹勘十郎と文楽を楽しむ(NHK総合・関西、6/21 10:40-)、ドラマ10「舟を編む~私、辞書つくります~」(4)(NHK総合、7/8 22時)

武満徹「めぐり逢い」

  • 2025/07/10 05:50
  • カテゴリー:音楽

武満徹の作品に「めぐり逢い」という曲(荒木一郎作詞)があるのを知り、YouTubeで探してみました。アン・サリーという人が唄うバージョンを聴いてぐっと来ました。この歌い手さん、ご存知ですか。私は初めて聴いたのですが、なかなかいいですね。

アン・サリー、やはりご存知でしたか。だろうと思って、昨日LINEしました。あなたの歌声に似ています。武満徹は、敷居が高くて、よく知らないのですが、ポピュラー音楽も多く書いているのですね。「死んだ男の残したものは」も、ですか。

そんなことを友人に書き送った。

シベ2、札響#666(サイト内)。武満徹(1930-1996)、めぐり逢い|YouTube

古建築を受け継ぐ

  • 2025/07/09 06:12
  • カテゴリー:読み物

文化財の概念が形成される以前の前近代においては、〈受け継ぐ〉ことを本質に据えており、そのメンテナンスは近代以降の文化財保護の理念には不足する「寛容さ」を備えている。

海野聡著「古建築を受け継ぐ-メンテナンスからみる日本建築史」(岩波書店、2024年)から(p304)。著者の名前に見覚えがあり借りて来た、図書館の新着本コーナーより。

過去、つっかえ棒による応急処置、別の場所への移築、五重塔を三重にする縮退など、大らかなメンテナンスは珍しくなかった。日本古来の「寛容な」継承の理念に学ぶことは多い。

著者は、明治神宮外苑の再開発への反対運動に触れ(p327)、明治神宮は、外苑の収益を維持費に充てている、という「もうひとつの側面」を忘れてはならないと指摘する。大きな寺社の維持管理には莫大な金がかかる。古くから、門前町の借地経営によってその維持費を賄う例は珍しくない。これも「寛容さ」か。神宮外苑の再開発もこの延長線上にある。

日本建築入門非営利組織の経営(いずれもサイト内)

モーツアルト K.Anh.229

  • 2025/07/08 06:29
  • カテゴリー:音楽

朝食の前後に鳴らしている曲は、毎朝、だいたい決まっている。バリオスのギター曲、ジョプリンのピアノ曲、プーランクやR.シュトラウスの管楽器のための曲、バッハのフランス組曲、モーツアルトのディベルティメントK.Anh.229(439b)など。

各々複数の音源からその日の気分で選ぶけれどそれにも傾向はある。例えば、R.シュトラウスは、Edo de Waart指揮Netherlands Wind Ensembleのことが多い。バッハは、Gouldか朱か。モーツアルトK.Anh.229は、Sabine Meyerらのバセットホルン3本の版(なぜか6番まである)か、Prinz、Schmidl、ZemanのCl2+Fgのバージョン(5番まで)。

日々訪ねるサイトにK.Anh.229の話題があったので触発されて今朝これを書いている。

K.Anh.229は、Pierlot(Ob)、Lancelot(Cl)、Hongne(Bn)の木管三重奏版を聴いたのが最初だった。高校時代に、Eratoの廉価盤LPを買った。確か千円だったと思う。Obが煌びやかに旋律を吹くその演奏に慣れ親しんだものだから、後々、クラリネットやバセットホルンの版は、えらく、くすんで聞こえたものだ。

が、今となっては、Pierlotらの演奏はほとんど聴かない。クラリネット族のくすんだ、いやいや、深みのある色合いの方が、天才モーツアルトが書いたシンプルな楽想を味わうのに好ましいように感じるからだ。

この曲、自筆譜が失われてしまったこともあって成立年は不明。海老澤敏ら監修「モーツァルト事典」(東京書籍、1991年)は、作曲時期を1783~88年とする。ケッヒェルの第6版では「おそらく1783年」と推定されていることも同事典は紹介している。

1783年、和暦では天明3年。その年の9月、蔦屋重三郎が日本橋に店を構えた。浅間山が大噴火を起こした年でもある。

朱(Zhu)のフランス組曲プーランクの六重奏曲管楽器の曲十選木管二重奏による魔笛昔の愛聴盤べらぼう(20)(いずれもサイト内)。大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」(25)「灰の雨降る日本橋」(NHK総合、6/29 20時)

ひとりの武将

  • 2025/07/07 06:30
  • カテゴリー:読み物

いつ頃か知らないが、もっと早くこの瞬間がある筈だったという気がした。随分、遠廻りをして、ここに来た、とぼんやり思った。

主人公は、責任を取らされ腹を切ろうとしている。「松本清張全集」(36)短篇2「地方紙を買う女」(文芸春秋、1973年)に所収の「ひとりの武将」から(p99)。初出「オール讀物」昭和31年6月号。

かつて北アルプスへ通っていた頃、扇沢-室堂の交通を一度ならず使ったことがある。その度に、厳寒の積雪期に立山越えをした戦国武将の挿話を聞いた。トローリーバス(かロープウェイ)の中でカセットテープか何かの音声が流れていたのだ。

どういう事情があったのだろう、と気になったけれど、調べずにいた。最近になって、松本清張の短編にその話が登場することを知り、この度、全集の一冊を借りて来た。

武将の名は佐々成政。信長の家臣だったが、新しいリーダーの秀吉に馴染めない。追い落としを思い立ち、居城のある富山から雪の立山を越え、浜松の家康を訪ね味方に引き入れようとする。が、良い返事を得られず同じ道を富山へ引き返す。日数が限られるので、帰路も積雪期の立山越え。その後の人生もぱっとせず、最後は詰め腹を切らされる。

多発する山岳遭難八月の六日間(いずれもサイト内)。佐々成政|Wikipedia

ページ移動

ユーティリティ

« 2025年07月 »

- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

政権への執念
2025/11/02 06:07
新規事業、その後
2025/11/01 05:56
てんやわんや
2025/10/31 06:01
トロント・ブルージェイズ
2025/10/30 05:45
地面師詐欺事件
2025/10/29 06:58
systemd-resolved、E200HA
2025/10/28 06:39
母の待つ里
2025/10/27 06:46
高市新政権発足
2025/10/26 06:30
夭折の画家 石田徹也
2025/10/25 07:10
四つの伝説、N響#2044
2025/10/24 06:01

過去ログ

Feed