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田中一村

貧しくなければいい絵は描けない

この言葉に衝撃を受けた。日曜美術館「黒潮の画譜-異端の画家・田中一村」から。

学生時代に観た。その記憶は鮮明で、卒論を書いている頃だった。

先日、NHKプラスでこの番組を見付けてすぐさま再生した。添えられた解説を読むと最後にこうある、1984年12月9日放送、と。確かに卒論を書いていた頃だ。符合する。が、どこか、しっくり来ないものがある。その年の手帳を取り出した。

やっぱりそうだ。次の週末、12月15日(土)に演奏会の本番を控えていた。オケは4年間で卒部する。その最後の定期演奏会だった。卒論の時期で、なおかつ演奏会が間近に迫るそんな頃に、悠長に美術番組を観たのだろうか。ちょっと考え難い。放送日の12月9日は日曜日、手帳には何とも書いてないけれど、ボックス(オケの練習場)へ行っていたはず。

NHKクロニクルで過去の番組表を検索してその謎は解けた。1か月ほど後にアンコール放送があった。それを観たのだ。卒論はヤマ場を越え、ほっと一息、テレビでも点ける気になったのだろう。1985年1月12日(土) 23:25、NHKアナログ総合、アンコールアワー 日曜美術館「美と風土」黒潮の画譜~異端の画家・田中一村~、小林忠,浜美枝,国井雅比古

今回、40年ぶりに観て、この画家の非凡さを再認識した。只者じゃない。画家の友人、松原若安氏が言う。絵の大家とかそんな風には全然思えない。まるで、紛れて来た流れ人。パンツ一枚に破れたシャツ着て、そして草履を履いて。

今、上野で大回顧展が開かれている。

ボクネン美術館、23年10月(サイト内)。日曜美術館「美と風土」黒潮の画譜~異端の画家・田中一村~▽おとなのEテレタイムマシン(NHK-Eテレ、9/28 22時)、NHKクロニクル田中一村展 奄美の光 魂の絵画 Tanaka Isson: Light and Soul(9/19-12/1)|東京都美術館

アイデアが固まる時

芸術家が、一つの作品に取り組む。まずアイデアがあって、それは、ほぼ完成している場合もあるだろうけれど、多くの場合は、色んな要素を盛り込みつつ変化しながら、表現されるテーマや骨格になっていく。アイデアや表現は、どの段階で固められていくのだろうか。

NHK教育テレビの「一点中継 つくる」(初回放送1988年)を何本か観た。

下絵は草稿の段階で十分に練られている。が、描かれたものが一枚の着物として女性が着た場合を考え立体的な視点から修正されることもある。

「友禅作家 羽田登喜男」の場合。花をデッサンする。鳥をデッサンする。それらが巧妙に図案化される。勝負は下絵の草稿以前にあるようだ。

下絵をきっちりなぞらない。下絵はウォーミングアップ。下絵を描いている時に別の発想がどんどん出てくる。それを上に、ダブらせて描いて行く。

「画家 絹谷幸二」の場合。出たとこ勝負。それもフレスコの素地が乾いていく切羽詰まった状況下に繰り広げられる。

アイデアをメモしない。

「グラフィック・デザイナー 福田繁雄」の場合。最初の印象が自分の中で既成事実のようになることを嫌う。頭の中で、心の中で、何かが醸成されていくのを待つ。

アイデア「日めくり万葉集」メモ(いずれもサイト内)。おとなのEテレタイムマシン「一点中継 つくる」(リストア版)、「美術家 篠田桃紅」(7/20 22:21)、「グラフィック・デザイナー 福田繁雄」(7/20 22:00)、「友禅作家 羽田登喜男」(7/27 22:00)、「画家 絹谷幸二」(7/27 22:21)、梅津正樹アナウンサー

蜜蝋ワックス

材木屋とハチミツ職人が作った

そんな修飾語が付いている、蜜蝋ワックスを用意した。小川耕太郎∞百合子社の「未晒し蜜ロウワックスAタイプ」。

少し大きな作品を準備していてその塗装には蜜蝋ワックスでのオイルフィニッシュを予定している。事前に、まず、10センチほどの小さな作品で試してみることにした。丸型鬼面の額縁。これまでに2つ作っており、最初の塗装は2液混合ポリウレタン系にした(#28)。今回は蜜蝋ワックス(#39)。この週末にでも塗ってみようと思う。

蜜蝋ワックスは、以前、乾性油と蜜蝋を混ぜてつくったことがある。蜜蝋を20-30%の割合で荏油(エゴマ油)に混ぜた。1回目の塗布は荏油のみ、2回目に蜜蝋ワックスを使用。そういうオイルフィニッシュにした。

今回の小川社製の製品では、原料に、エゴマ油(国内精製)・蜜ロウ(国産:無漂白)とラベルに書かれている。その比率は記載されていない。Aタイプは、別のCタイプに比して蜜蝋の比率が多いそうなのだが具体的な数値はわからない。

丸型鬼面(サイト内)。未晒し蜜ロウワックス|小川耕太郎∞百合子社、自然素材の塗料、「蜜蝋ワックス」の作り方とは

倹飩(けんどん)

これなら、「けんどん」がいいでしょう。

先生からのアドバイスを容れて、前面の取り外せる蓋は「けんどん」なるものに切り替えることにした。用意していった図面には、ラーメン屋の岡持ちのように上へスライドさせて引き抜くタイプで描いていたのだけれど。

帰宅後、その「けんどん」について調べた。手元の辞書やwebで。

漢字では「倹飩」と書く。「倹飩箱」もしくは、その箱に組み込まれていた上げ落とし式の蓋のことを言う。同じ仕組みで左右に動かす蓋は「いってこい」。

「倹飩箱」は、うどん・飯・酒など盛り切りにしたものを運び届ける箱。

倹約饂飩がつづまって「倹飩」になったと「大言海」にあるらしい。一杯の盛り切りで、代わりは出ない、つつましいうどん。そこから、同じ発音で、意味の似通った「慳貪」の文字を当てることがある。慳は物惜しみをする、貪はむさぼるの意味。

「倹飩」を蓋に持つ作品(#36)、きのう完成。依頼主に渡した。

倹飩|Wikipedia、慳貪|剛毅朴訥仁に近し

Six-Piece Diagonal Burr

このパズルの構成(configuration)は湿度の変化にたいへん敏感なので、マホガニーのような狂いの少ない材料でつくることをおすすめする。

Stewart T. Coffin著「Puzzle Craft」(1992年)から(p36)。"Diagonal Burrs"と題された第7章は、6つのピースがまったく同型の"Six-Piece Diagonal Burr"から始まる。

ホオ材でつくってみた。これもどちらかと言うと狂いの少ない材。16mm角。

同書は、"diagonal saw jig"を用いた機械(power tool)での作業を図示している。が、今回は、基本的に手作業で行うことにした。それにしても治具は作る方がいい。なにせ45度の角度でノコを入れる。あとのノミでの調整を楽にするためには、ノコはできるだけ正確に入れるに越したことはない。墨付けぴったりに。

ピース6つの加工を終えて組んでみた。入りそうで入らない。それを無理矢理にぐっと押し込んだ。そしたら抜けなくなった。あらたいへん。電子レンジで10秒チン。なんとかバラすることができた。その後エアコンの効いた部屋に置いてたら、今度は、簡単に組み立てられるようになった。が、ぐすぐす(笑)。確かに「湿度の変化にたいへん敏感」。

Coffin(サイト内)。"Puzzle Craft"

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