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カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

フェルメールとオペラ

フェルメールの作品を、精力的に観て回ったことがある。2003年からその翌年にかけて、ドイツに駐在していた頃のことだ。サッカーの強豪チームでも有名な Leverkusen という街にアパートメントを借りて住んでいた。

週末や休暇に、フェルメールを所蔵している美術館を訪ね歩いた。イギリスやアイルランドには足を延ばせなかったものの、ヨーロッパ大陸にいくつかあるフェルメール所蔵館は一巡することができた。

せっかく出かけるのだから、と、当地でかかっているオペラを、できるだけ併せて観るようにした。その頃に楽しんだ公演や美術館を、フェルメールとオペラ中心にリストにした。古い順。

近世琉球の織物

加工貿易に関連して、その2

織物では芭蕉布がかなり古くから織られており、16世紀には高度な技術をもっていたと思われます。16世紀末には、宮古・八重山では苧麻を材料にした上布が、久米島では17世紀に養蚕の技術が伝わって紬が織られました。

新城俊昭著「改訂 ジュニア版 琉球・沖縄史~沖縄をよく知るための歴史教科書」(編集工房東洋企画、14年)、第三部近世琉球の時代 第4章薩摩の侵略 (7)近世琉球の文化-芸能・工芸 から(p142)。

漱石が見た芸術と科学の美

夏目漱石(1867-1916)の没後100年、生誕150年で様々な催しや番組があった。NHK カルチャーラジオ「科学と人間」では、「漱石、近代科学と出会う」という13回シリーズが放送された(2016年10-12月)。話者は、早稲田大学の小山慶太教授。一式、iPod に入れて海外出張の折などに何度か聴いた。

その第11回「漱石が見た芸術と科学の美」(12/16)でこんな風なことが語られる、「夢十夜」、とりわけ運慶が登場する第六夜、を採り上げて。

漱石は、夢十夜という小品において、芸術作品の創造を、天賦の才に恵まれた人間が、自然の中に既に隠れ潜んでいる美を取り出す行為として表現した。自然の中に既に隠れ潜んでいる美を取り出すっていうのは、科学がまさにそう。

芸術と科学、いずれも美の追求をする、その営みの共通性をあぶり出している、と紹介している。第六夜は、かつて教科書で読んで以来、何度か読んではみるものの、正直、釈然とすることはなかった。なるほど、こんな風にも考えられるのだな。

壺屋焼の魚

国際通り方面から歩いて帰る際、あまり馴染みのない道を抜けて来た。その道には、ど真ん中に、数メートルおきに、焼物のレリーフが埋め込まれている。近所の陶工さんが焼いたのだろうか、色々とある。その内一つ二つ、魚の図柄があったので写真に撮った。

魚は、やちむん通りを歩いていると、あちこちの店先のウインドウで見かける図柄だ。特に、二尾が円を描いて泳ぐ様。人間国宝金城次郎の作品にしばしば登場するのもこれだ。「魚文」と言われるらしい。

さて、右側の一尾の方、どことなくナイル原産のティラピアに似ているようにも見える。背びれがステゴサウルス風でもあるが。これも含めて壺屋焼の魚は、果たして、何かモデルの魚はあるのだろうか。

木工藝

私の作る作品に対して使いにくいとか使えないとかの批評を聞くことがある。が、そもそも使いやすく使うためには作ってはいない。そのためには現代においては工業デザインという概念がある。工藝作品を使うためには使い手にある程度の訓練、素養が必要であり、工業製品の汎用性とは対極にある。

須田賢司著「木工藝-清雅を標に」(里文出版、15年)から(p205)。

休館前の県立図書館でこの本をぱらぱらめくっている際に、小林如泥の伝説に基づくという組立て式五勺枡の写真(p122、図20)が目に留まった。あらためて、市立図書館で借り受けてじっくりと読んだ。平鉋の各部の角度(p166、図68)などもありたいへん興味深い。書名のみならず、一貫して、旧字体の藝が使われている。著者が重要無形文化財保持者(人間国宝)であることを、略歴(p181)で知った。

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