エントリー

カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

手仕事の日本

用途に適うということは、必然の要求に応じるということであります。材料の性質に制約せられるとは、自然の贈物に任せ切るということであります。手法に服従するということは、当然な理法を守るということになります。

実用は卑しい性質なのか。実用品は「不自由な藝術」なのか。いや、様々な束縛による不自由さの中にこそ確実さが育まれ美しさが生まれる。柳宗悦著「手仕事の日本」(小学館、2000年)から(p200)。芹沢銈介画。元は、1946年の出版。

# 糸満の垢取(p189)、読書が広がる関連ブックガイド(p255)。柳宗悦(やなぎむねよし)|Wikipedia

第13作は兼用卓

一つの天板、一つの脚部で、二通りの使い方ができる卓。見た目をがらっと変える。一方は、高さ75cmほどのリビング用のテーブル。もう一つは、ソファの前に置くローテーブル、いわゆるセンターテーブル、ただし食事をすることもあるので高さ50cmほどの頑丈な作り。

脚を、戦国武将が野戦の時に使う腰掛け(床几)のように立てる。それに天板を載せると、図の上側、これでリビング用の高い方。その脚を、90度倒して、天板をあらためて載せ直すと図の下側、これがローテーブル。四隅に垂直の柱が立つ。

塗装も終わって全工程修了。この週末、自宅に運び込んだ。デザインを考え始めたのは7月だった。ピタゴラスの定理などでざっと計算して高低の切り替えができそうな感触を得た後、CAD上で図面を描き進めた。制作は9月下旬スタートで週一回の作業。構想に2か月、完成までにさらに3か月かかったことになる。

水差しの蓋(サイト内)。白化現象_(塗装)|Wikipedia

弦楽器専門店の工房から

比較的硬くて比重の高い楓材=正確にはヨーロピアン・メイプル(比重:0.65程度)を裏板、横板に使用し、前面には軽くて良く響くスプルース材(比重:0.45程度)を響板としています。

ヴァイオリンの材料の話。指板などには黒檀やローズウッド、弓にはフェルナンブーコなど比重1.0を超える熱帯原産材を使う。魂柱はスプルース(マツ科トウヒ)。堀酉基著「老舗弦楽器専門店の工房から」(せきれい社、20年)から(p62)。副題、聞けそうで、聞けないヴァイオリン技術の話。元は、雑誌「サラサーテ」の連載。

スクレーパー:西洋木工特有の刃物。鋼板の僅かな引っかかりによって木地を削る。堅い木の表面や曲面などを仕上げるのに適している。バニッシャー(Burnisher):スクレーパーの刃にカエリを付けるための工具のこと。「道具の話」(p36)の脚注から。

雑誌「サラサーテ」

ノースライト

経験が才能や理念に勝るのは一定のレベルまでのことで、それを超えれば、人ひとりのちっぽけな経験など、大いなる才能が紡ぎだす理念理想の前に跪くしかない。

横山秀夫著「ノースライト」(新潮社、19年)から(p162)。最寄り図書館に予約を入れたのは半年ほど前のこと、ようやく順番が巡って来た。

良質のミステリーでありながら、ブルーノ・タウトの評伝を織り込んだ、ちょっとした芸術論でもある。芸術とは、質とは、建築家とは、そういう興味深い議論があちこちに顔を出す。いわく、「新奇なものを作ろうとする欲求そのものが、既に質と矛盾している」、「家がもし、人を幸せにしたり不幸にしたりするのだとしたら、建築家は神にも悪魔にもなれる」、「承認欲求のない芸術家が芸術家と言えるのか」。

円卓漱石が見た芸術と科学の美(いずれもサイト内)、滂沱(ぼうだ)、椅子の図面、ブルーノ・タウト|Wikipedia

Re: 第72回沖展「特別展」

沖展が、再度の緊急事態に備えて用意したオンライン・コンテンツには続きがあった。と言うか、こっちが本命か。3D&VRで「沖展」体感 きょうから無料公開(10/1)

第72回沖展「特別展」(サイト内)

ページ移動

ユーティリティ

« 2025年04月 »

- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

クリス智子、あの人の本棚
2025/04/26 05:59
らくらじ2
2025/04/25 05:40
30-touchpad.conf、E200HA
2025/04/24 05:54
角幡唯介、あの人の本棚
2025/04/23 05:59
六厩越え
2025/04/22 05:57
あなたが誰かを殺した
2025/04/21 06:04
沖縄離島の有事避難案
2025/04/20 06:00
べらぼう(15)
2025/04/19 06:55
アイロンのある風景
2025/04/18 06:06
ボパール化学工場事故
2025/04/17 06:00

過去ログ

Feed