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カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

Jw-CAD を使う (1)

どんな椅子をつくるかを検討するのに、CAD を使っている。選んだのは、MS-DOS 時代から有名な Jw-CAD(ver 8.03a)。使い始めて二週間ほど経つが、おれの用途には機能は十分過ぎる。素晴らしいフリーウェアだ。教室でそんな話をしていると、先生も以前から使っているとか。ただし、使いにくいところがあると、特に、

拡大縮小を繰り返すと、描いている図がどっかへ行ってしまう

おれも、使い始めた当初これには悩まされた。ファイルを、一旦、保存して、開き直すと正面に戻って来るので、その操作を繰り返していたが、これは面倒だ。きっと正面に戻す方法があるはずだと探し回って、基本設定にそれを見つけ出した。キーボードの Home ボタンで、図を画面真ん中に戻す(全体表示にする)ことができるのだ。これも含めて、解消するのに苦労した点がいくつかある。たいがいのことは、touch & feel で何とかなるのだが。

  • Home で全体表示にする(基本設定 / 一般2)
  • 用紙枠を表示する(基本設定 / 一般1)
  • 縮尺の違う部分図を描き入れる(レイヤーグループ)
  • 確度を写し取って線コマンド等の傾きに入力する(線角度)
  • 図形を塗りつぶす(多角形 / 任意 / ソリッド図形)

椅子をつくる

これまでの考え方によると、重要度は、(1) 机、(2) 座、(3) 背もたれの順であったが、人間工学的にみると、(1) 背もたれ、(2) 座面、(3) 机、というように順序がまったく逆になる。

現在、最大の関心事は椅子づくり。週一回通っている木工教室でつくろうとしている。最初の玄関用スツールを終え、今、小さなテーブルが制作半ば。その次に、自分と家人に一つずつ、テイストの違った椅子を予定している。

ここしばらく、どんなデザインにしようかと鋭意検討中。それに当たっては、様々な本を参考に設計を進めている。上四冊は市立図書館から、続く四冊は教室の先生から、各々借りて来た。最初の引用は、このリストの一番下「インテリアの人間工学」から(p142)。

  • 椅子の科学、心地よい椅子を科学する研究会編著、日刊工業新聞社、09年
  • 木工の基本を学ぶ、たくみ塾編,ユーイーピー、11年
  • 手づくりする木のスツール、西川栄明、誠文堂新光社、18年
  • 「製図」のキホン、小峯龍男、SBクリエイティブ、13年
  • 近代椅子学事始、島崎信ら、ワールドフォトプレス、02年
  • 27 Chairs、Victor Taylor、Taunton Press、90年
  • はじめての椅子作り、加藤晴子、山海堂、06年
  • インテリアの人間工学(小原二郎監修)、渡辺秀俊ら、産調出版、08年

建築材料がわかる事典

木材の場合、表面が平滑なほど耐久性が上がり、長持ちする。安土桃山時代に発明された台鉋より鎌倉時代に使われていた槍鉋の方が長持ちするのは木材繊維を引きちぎっていないからだ。

日本人は、完成時の美しさを求めても耐久性への評価は欧米に比べて極めて低い。その一例として挙げられている。杉本賢司著「建築材料がわかる事典」(日本実業出版社、03年)から(p166)。

日本問答

だいたい日本建築の垂木や桟や庇や欄間なども、構造のことだけを言えば、あんなに過剰で込み入ったことをしなくてもいい。非合理といえば非合理。けれども、ああいうズレとか偶然の重なりだとかパッチワークみたいなものが、新しい価値が生まれる転換点になっている例が、日本にはものすごくたくさんあるんです。

田中優子、松岡正剛両氏による対談集「日本問答」(岩波新書、17年)から(p266)。この対談、情報量の多さに驚く。お二人は、果たして、そらでしゃべっているんだろうか。席を外して、「国家」という言葉が登場するのは十七条の憲法が最初だったことを確認して来る場面があるので(p83)、大半は、そらでしゃべっているとは思うのだが。

国学の話が出て来る。p178 あたり。であれば、千夜千冊で足立巻一を採り上げているに違いない、とサイト内検索をしたのだった。一つ前の記事参照。

トースカンとは

玄関スツールの制作は、組み立てを終え仕上げ段階にある。四本の脚を鋸で切り揃える際に、トースカンという墨付け道具を使った。木工用の良いものがないらしく先生のお手製。

このトースカンについて手元にある辞書を EBWin で一括検索してみた。いくつかヒットする中、知りたいことは「英辞郎6」にあった。【語源】フランス語 trusquin、と。Google 翻訳で、この語に対応する日本語訳は出てこない。発音させてみると、「テュースキャン」と言っているように聞こえる。なるほど、トースカンだ。

Wikipedia のフランス版で trusquin を見てみた。トースカンと罫引の図を並べている。どうやら、罫書するための手道具一般を指すようだ。対応する英語版は、タイトルに Marking gauge とある。

「トースカン語源考」という報告があるらしい。Yahoo 知恵袋で紹介されている。高松工業高等専門学校研究紀要、第11号(昭和51年3月15日発行)に収載とか。

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