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カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

建築材料がわかる事典

木材の場合、表面が平滑なほど耐久性が上がり、長持ちする。安土桃山時代に発明された台鉋より鎌倉時代に使われていた槍鉋の方が長持ちするのは木材繊維を引きちぎっていないからだ。

日本人は、完成時の美しさを求めても耐久性への評価は欧米に比べて極めて低い。その一例として挙げられている。杉本賢司著「建築材料がわかる事典」(日本実業出版社、03年)から(p166)。

日本問答

だいたい日本建築の垂木や桟や庇や欄間なども、構造のことだけを言えば、あんなに過剰で込み入ったことをしなくてもいい。非合理といえば非合理。けれども、ああいうズレとか偶然の重なりだとかパッチワークみたいなものが、新しい価値が生まれる転換点になっている例が、日本にはものすごくたくさんあるんです。

田中優子、松岡正剛両氏による対談集「日本問答」(岩波新書、17年)から(p266)。この対談、情報量の多さに驚く。お二人は、果たして、そらでしゃべっているんだろうか。席を外して、「国家」という言葉が登場するのは十七条の憲法が最初だったことを確認して来る場面があるので(p83)、大半は、そらでしゃべっているとは思うのだが。

国学の話が出て来る。p178 あたり。であれば、千夜千冊で足立巻一を採り上げているに違いない、とサイト内検索をしたのだった。一つ前の記事参照。

トースカンとは

玄関スツールの制作は、組み立てを終え仕上げ段階にある。四本の脚を鋸で切り揃える際に、トースカンという墨付け道具を使った。木工用の良いものがないらしく先生のお手製。

このトースカンについて手元にある辞書を EBWin で一括検索してみた。いくつかヒットする中、知りたいことは「英辞郎6」にあった。【語源】フランス語 trusquin、と。Google 翻訳で、この語に対応する日本語訳は出てこない。発音させてみると、「テュースキャン」と言っているように聞こえる。なるほど、トースカンだ。

Wikipedia のフランス版で trusquin を見てみた。トースカンと罫引の図を並べている。どうやら、罫書するための手道具一般を指すようだ。対応する英語版は、タイトルに Marking gauge とある。

「トースカン語源考」という報告があるらしい。Yahoo 知恵袋で紹介されている。高松工業高等専門学校研究紀要、第11号(昭和51年3月15日発行)に収載とか。

サバニ

船首部分と船尾部分とを固定し、中央部分を拡げながら、杉材の自然のたわみで出来る反りの形によって船の形が出来上がっていくという方法で作られます。ですから、長さと幅だけさえ決まってしまえば、図面が無くても舟の形は出来上がるわけです。

近所の図書館(ほしぞら)にあった、白石勝彦著「沖縄の舟 サバニ」(白石勝彦住空間設計室、85年、改訂版00年)から(p34)。


潮を開く舟サバニ-舟大工新城康弘の世界(安本千夏著、南山舎、03年)
図解 古建築入門-日本建築はどう造られているか(西和夫著、彰国社、90年)
いい家は無垢の木と漆喰で建てる(神崎隆洋、ダイヤモンド社、02年)

喫茶エル・グレコ

開店時に、黒田辰秋が手がけた進々堂の家具をご本人の許可を得て写したんだそう。ちなみに、進々堂のはカシ、こちらはケヤキ製で、黒田氏が来店された際、「こちらのほうが上等ですね」と微笑まれたとか。

大原美術館(倉敷市)横の喫茶「エル・グレコ」には学生時代に何度か行ったことがある。どっしりと重厚なあのテーブルセットにはそういう謂れがあったんだな。進々堂は京都の喫茶店。引用は、竹内厚著「美しい建築の写真集 喫茶編」(パイインターナショナル、16年)から(p114)。

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