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カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

壺屋焼の魚

国際通り方面から歩いて帰る際、あまり馴染みのない道を抜けて来た。その道には、ど真ん中に、数メートルおきに、焼物のレリーフが埋め込まれている。近所の陶工さんが焼いたのだろうか、色々とある。その内一つ二つ、魚の図柄があったので写真に撮った。

魚は、やちむん通りを歩いていると、あちこちの店先のウインドウで見かける図柄だ。特に、二尾が円を描いて泳ぐ様。人間国宝金城次郎の作品にしばしば登場するのもこれだ。「魚文」と言われるらしい。

さて、右側の一尾の方、どことなくナイル原産のティラピアに似ているようにも見える。背びれがステゴサウルス風でもあるが。これも含めて壺屋焼の魚は、果たして、何かモデルの魚はあるのだろうか。

木工藝

私の作る作品に対して使いにくいとか使えないとかの批評を聞くことがある。が、そもそも使いやすく使うためには作ってはいない。そのためには現代においては工業デザインという概念がある。工藝作品を使うためには使い手にある程度の訓練、素養が必要であり、工業製品の汎用性とは対極にある。

須田賢司著「木工藝-清雅を標に」(里文出版、15年)から(p205)。

休館前の県立図書館でこの本をぱらぱらめくっている際に、小林如泥の伝説に基づくという組立て式五勺枡の写真(p122、図20)が目に留まった。あらためて、市立図書館で借り受けてじっくりと読んだ。平鉋の各部の角度(p166、図68)などもありたいへん興味深い。書名のみならず、一貫して、旧字体の藝が使われている。著者が重要無形文化財保持者(人間国宝)であることを、略歴(p181)で知った。

シェーカーへの旅

たがいに販売用の製品としてシェーカーの家具を作る苦労を打ち明けあう。シェーカーの人々は、基本的には自給用のものとして家具を作った。合理的であることを追求はしたが、完成度に妥協はなかった。それと同じものを、小規模ながら経済活動として作ろうとすると、非常に苦労する。

藤門弘著「シェーカーへの旅~祈りが生んだ生活とデザイン」(住まいの図書館出版局、92年)の第三章、「ティム・リーマンとケン・ハクタ」という見出しのところから引用した(p62)。著者は、この本の著者紹介に「シェーカー家具の研究、復元をテーマとして、制作に従事する」とあり、同業の Timothy D. Rieman 氏を訪ねるのだった。

別の章には、シェーカーの人々が製作した重量5ポンド(約2.5kg)の椅子の話も登場する(p98)。そのように軽量の椅子も、彼らは、完成度に妥協せず作った。つまり、強度的にも問題がないように作られている。よほど仕口の精度が高いはず。本物を、一度、見てみたいものだ。

シェーカー

よく比較されるアーミッシュと違って、シェーカー教団は電気、室内配管、電話、テレビ、自動車などの技術文明を進んで受け入れてきた。

ジューン・スプリッグ著、藤門弘訳「シェーカー~生活と仕事のデザイン」(平凡社、92年)から(p36)。おれもシェーカーとアーミッシュをきっちり区別できていたわけではなかった。シェーカーという言葉を認識したとき、最初に思ったのは、ハリソン・フォード主演のあの映画、目撃者だったかな、のことだった。あちらは、アーミッシュなのに。

このシェーカーの本を図書館で借りたのは、木工の本や記事の中にシェーカー(教団)のことが出てくることがあり興味を持ったからだ。彼らはたいへん興味深い家具を作った。この本でも有名なラダーバックチェアーなど多数が紹介されている。きれいな写真集だ。重量が 1.8kg もある。見返しに、匿名の方から寄贈されたと記されている。

借り受ける際には、自宅から市立図書館の検索サイト(OPAC)で探した。簡易検索と蔵書検索、二つあるうち、詳細な検索ができる蔵書検索で実施。書名・タイトルの欄にシェーカーを入れて、対象資料:図書、資料区分:一般書で検索。結果、8件の資料が該当しました、とリストが表示される。

  • 元エグゼクティブCAが教えるビジネスマナー
  • 伝説のトップCAが教えるファーストクラスのすごい成功習慣
  • 女子面! CAが教える面接必勝BOOK
  • シェーカークッキング
  • シェーカー 生活と仕事のデザイン
  • シェーカーへの旅 祈りが生んだ生活とデザイン
  • フーシェ革命暦(1)
  • フーシェ革命暦(2)

書名で検索した割には、その文字が現れているのは、8件のうち3件に過ぎない。その3件は、さらに各々の詳細情報を見ると、確かにヒットしている(=所望の書物である)ことが判る。シェーカー(教徒)に関係する資料だ。

その他の5件は、タイトルにシェーカーを含まない。なのに、なぜ引っかかって来るのか、少し考えてみよう。最初の3件に共通する言葉は、CAが教える、だ。これを、かなで書いてみると、しーえーがおしえるとなる。どうやら、この「しーえーが」が引っかかったようだ。つまり、検索語はシェーカーではあるけれど、小さいェは大きくてもよく、長音のーはあってもなくても良い、清音濁音は区別しない、という風に、本を探す検索ソフトは解釈している。

リスト一番下のフーシェ革命暦はどうか。かなでは、ふーしぇかくめいれき、となる。この場合は、「しぇか」の部分が引っかかった。やはり、長音のーは無視されている。

S/N 比が極めて悪い検索結果となったのは、かなをキーワードにした際の特殊事情だと思う。

「木工具・使用法」

木工具の性能と種類が日本木工具史の中で一番進歩していた昭和十年に編まれている。当時は幕末の文化文政期に次いで日本木工技術が華やかに咲きほこった時代であった

序の冒頭で監修者がそう述べている。吉見誠著、秋岡芳夫監修「木工具・使用法~機能・種類・仕立て・使い方」(創元社、80年)から。この本は、永雄五十太著「図でわかる大工道具」(理工学社、86年)に続いて、教室で借りて来た。

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