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カテゴリー「工芸・美術」の検索結果は以下のとおりです。

琉球・沖縄と海上の道

宮古・八重山から貢租の穀物や織物を積んで那覇(首里)へ行く船は(略)、一般には上国船とよばれた(略)。大木の育ちにくい宮古は古琉球以来近世に至るまで、ほとんど八重山で造船した。大型の上国船ばかりでなく、地船とよばれる宮古内各島間の船も八重山で造られている。

豊見山和行、高良倉吉共編「琉球・沖縄と海上の道」(吉川弘文館、05年)から。引用部分(p209)の執筆は、仲宗根將二氏の担当。

宮古島へ先月遊びに行ったという方からメールをもらった。その 6/4 付けのメールにこういう一節があった。

宮古島は大きな川は一つもなく、地上には水を蓄えるダムも無い島です。なのにサトウキビ畑にスプリンクラーで水を散布しており、用水が問題になっている様子が微塵もありません。不思議です。調べてみた結果、宮古島は世界で初めて地下ダムの運用に成功したとのこと。

先に引用した大木が育ちにくい云々と、現代において貯水に工夫しているというこの話は、何らかの関係があるだろうか。今度また調べてみよう。

沖縄文化の遺宝

殷元良の人物画として、確証はないが、程順則名護親方寵文画像は特筆せらるべき遺作と推定する。そしてその顔面描写において、尚敬王御後絵と同様に陰影画法を用いているところにも、互いに共通する表現を見る。(略)江南画派という。琉球においては、殷元良に至って初めてこの画風の影響を受けて光線による写照の肖像画を作るに至ったと思われる。

先日聴講した「琉球絵画の技法 - 現状と課題」での謎解き(推定)は、これだったんだな。画聖と尊重された殷元良(いんげんりょう)は、第13代王尚敬の御後絵を描いた宮廷画家として知られる。彼は、また、程順則画像の作者でもある、という推定。

引用は、鎌倉芳太郎著「沖縄文化の遺宝」(岩波書店、82年)から。二分冊、53,000円の大著。最寄り図書館の郷土コーナー、そのひっそりと静まりかえった一番奥にあった。

御後絵

首里城の復元工事は今も進行中で、王のプライベートスペース「黄金御殿」には完成した御後絵の複製が掲げられている。

文庫版あとがきにそうある。与那原恵著「首里城への坂道 - 鎌倉芳太郎と近代沖縄の群像」(中公文庫、16年)から(p469)。

御後絵(おごえ、うぐい)は、琉球王の肖像画。歴代の王様が、その死後に、宮廷画家によって描かれた。実物はすべて戦災で焼けてしまったが、鎌倉芳太郎が大正14年に撮影したモノクロ写真が、御後絵十数枚分、残っており、それを基に複製事業が進められている。引用部分にある完成云々は、第17代王尚育(1813-47年)の御後絵のこと。

https://ja.wikipedia.org/wiki/御後絵
鎌倉芳太郎資料集

木の椅子

建築家は予算や工期など、常に制約の中で仕事を進めています。その点で自分の能力が百パーセント発揮できないこともある。しかし家具のデザインは思う存分自分のアイデアを煮詰めることができる

という、建築家中村好文氏の言葉が紹介されている(p22)。「NHK 美の壺 木の椅子」(NHK出版、09年)にて。

木工の基本を学ぶ

知る人ぞ知る良書

と、教室の先生が貸して下さった、たくみ塾編(庄司修指導)「木工の基本を学ぶ:手づくり木工事典 改訂版」(ユーイーピー、08年)。ISBN 978-4-07-263047-1。以前、中古本しかなかったが、出版社が変わったのか、入手しやすくなった、とのこと。

先生おすすめ手道具関係の三冊、1) 吉見誠著、秋岡芳夫監修「木工具・使用法~機能・種類・仕立て・使い方」(創元社、80年)、2) 永雄五十太著「図でわかる大工道具」(理工学社、86年)、そして今回の、3) たくみ塾編(庄司修指導)「木工の基本を学ぶ:手づくり木工事典 改訂版」(ユーイーピー、08年)

 

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