例えば、4楽章からなる交響曲が一つの mp3 ファイルになっていれば、楽章毎に4つのファイルへ分割したものだけれど、cue シートがあれば必ずしもその必要はない。それは、曲のタイミング情報を持っており、ファイルを切り刻むことなく頭出しを可能にする。作成するのに、おれは専ら mp3DirectCut という freeware を使っている。mp3 を再生し曲を聴きながら、グラフで信号の強弱を観つつ、楽章の切れ目に cue を入れていく。完成した cue のリストを拡張子 cue のファイルとして出力する。それをテキストエディタで開くと、4つの楽章のタイミングが記されているのが見て取れる。
TITLE "(Title N.N.)"
FILE "C:\(略)\Sibelius, Sym #6▽N響1920回定期.mp3" MP3
TRACK 01 AUDIO
TITLE "(Track 01)"
INDEX 01 00:00:00
TRACK 02 AUDIO
TITLE "(Track 02)"
INDEX 01 09:01:37
TRACK 03 AUDIO
TITLE "(Track 03)"
INDEX 01 14:48:16
TRACK 04 AUDIO
TITLE "(Track 04)"
INDEX 01 18:30:01
(略)
対象のファイルが絶対パス指定されている、ここを相対パスに書き換えると foobar2000 でも読み込むことが可能になる。その修正だけでも機能するけれど、あまりにも愛想がないので、少しコメントなどをさらに加えて見栄えを良くする。
REM GENRE Classic
REM DATE 2019/9/25
REM COMMENT "第1920回定期、サントリーホール、NHK-FM 19時"
PERFORMER "パーヴォ・ヤルヴィ指揮、NHK交響楽団"
TITLE "Sibelius, Symphony No.6 d Minor Op.104"
FILE "..\Sibelius, Sym #6▽N響1920回定期.mp3" MP3
TRACK 01 AUDIO
TITLE "1. Allegro Molto Moderato"
INDEX 01 00:00:00
TRACK 02 AUDIO
TITLE "2. Allegretto Moderato, Poco Con Moto"
INDEX 01 09:01:37
(略)
foobar2000 は、default の設定では、Album List から cue シートは見えない。メニュの File > Preference > Media Library にある File Types で、Exclude: *.cue になっているからだ。ここを修正すると見えるようになる。
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