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カテゴリー「音楽」の検索結果は以下のとおりです。

蜜蜂と遠雷

  • 2020/06/01 07:19
  • カテゴリー:音楽

君は元々知っていたんだ。たぶん、僕らは君に教えているわけじゃない。元々君の中にあったものを、君に思い出させているだけなんだ。

師匠は、大昔の立派な仏師の挿話を引いて、優れた弟子に対してその才能の高さに賛辞を贈る。その仏師とは、おそらく、運慶のことなのだろう。恩田陸著「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎、16年)から(p239)。全編、ピアノ弾きコンクールの物語。いい話を読んだ。

夏目漱石が「夢十夜」の第六夜で、運慶のことを書いている。「なに、あれは眉や鼻を鑿で作るんじゃない。あの通りの眉や鼻が木の中に埋っているのを、鑿と槌の力で掘り出すまでだ。まるで土の中から石を掘り出すようなものだからけっして間違うはずはない」。

漱石が見た芸術と科学の美(サイト内)、生活者の音楽(p53)、天才に対する凡人の屈折した優越感(p142)、オーケストラ・リハーサル(p450)、審査結果(p508)、中村紘子著「チャイコフスキー・コンクール」

ビートルズのカバー曲十選

  • 2020/05/26 06:57
  • カテゴリー:音楽

今回の十選はビートルズ・ナンバーのカバー曲。有名な人、意外なアーティスト、そんな人知らんぞという演奏家など色々取り混ぜて。まずこのカバー曲から、

  • "Ticket To Ride"、Carpenters のデビュー・シングル(1969年)。邦題「涙の乗車券」。だいぶ遅いテンポ、素晴らしいバラードになっている。
  • "Oh! Darling"、George Benson のアルバム "The Other Side of Abbey Road"(1970年)に収録。すべてビートルズのカバー、どの演奏も良い。
  • "Michelle"、The Singers Unlimited のアルバム "A Capella"(1972年)から。文字通り伴奏なしコーラスのみのアカペラ。
  • "Ask Me Why"、竹内まりやの古いベスト・アルバム "Viva Mariya!!"(1982年)の最後におまけのように入っている。
  • "And I Love Her"、あの坂本冬美が日本語詞をしっとりと唄う。HISのアルバム「日本の人」(1991年)に収録されている。
  • "Something"、Sarah Menescal という素敵な女性ボーカル。比較的最近のアルバム "Jazz And Beatles"(2010年)で見付けた。
  • "Yesterday"、ギタリスト Al Di Meola の3月に出たばかりのアルバム "Across The Universe" の収録曲。つい先日ラジオで聴いた。以下3つはクラシック方面から、
  • "Good Night", Ringo Starr の佳曲、これを Peter Breiner 編で。Naxos レーベルの "Beatles Go Baroque"(1992年)。
  • "Let it be"、三枝成彰編、アルバム "Memories"(1992年)はカバー曲10曲から成る。演奏は、ベルリンフィル12人のチェリストたち。
  • "Fool On The Hill"、セルシェルのギター独奏で。"Here, There And Everywhere: Göran Söllscher Plays The Beatle"(1995年)から。

選んでみるとバラードばかりになった。この十曲以外では、"Here Comes The Sun" や "Nowhere man" なども好き。やはりバラード曲だ。

「十選」(サイト内検索)

フニクリ・フニクラ

  • 2020/04/25 06:29
  • カテゴリー:音楽

シェーンベルクは作曲のレッスンの時に、他の作曲家の作品を編曲する課題を重要視していたと言われる。弟子のベルクやウェーベルンも編曲作品をいくつか書いているし、もちろんシェーンベルク自身もお手本として編曲をして見せることがよくあった

と説明があった後、シェーンベルクの編曲作品が3曲紹介された。シュトラウスの「皇帝円舞曲」と「南国のバラ」、そして3曲目は、なんと、「フニクリ・フニクラ」だった。昨日のオペラ・ファンタスティカ選(NHK-FM、4/24 14-18時)から。リヨン国立歌劇場ソロイスツの演奏、1994年録音。

名曲悪口事典ブルックナーの7番(サイト内)、Denza: Funiculi, funicula (arr. 1921: voice, clarinet, mandolin, guitar, violin, viola, violoncello)

交響的舞曲

  • 2020/04/20 06:40
  • カテゴリー:音楽

いかにもスラブ的。しかしそのままハリウッド映画の映画音楽になりそうな格好のいい曲

ラフマニノフの「交響的舞曲」第1楽章の冒頭、ラトル指揮BPOの演奏。少しゆっくりした演奏だなと思って聴いた。すると、ラフマニノフが意図したテンポ、Non allegro とスコアに指示、はこれくらいだったんだろうという話が続いた、作曲家自身による、ピアノでのデモ演奏(40年12月録音)を紹介して。クラシックの迷宮「わたしの試聴室」(NHK-FM、4/18 21時)から。

この曲、ラジオで聴いたN響定期の演奏が強く印象に残っている。おれにとって、しっくり来るテンポだった。それだけでなく、この日は、交響的舞曲はもちろん、いずれの曲も素晴らしい出来映え。ハイドンで溌溂としたソロを聴かせたのは、アフナジャリャンという若手チェロ弾きだった。

N響第1898回定期公演
レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第1組曲
ハイドン:チェロ協奏曲第1番ハ長調 Hob.VIIb:1
ラフマニノフ:交響的舞曲 Op.45
管弦楽)NHK交響楽団、指揮)ジャナンドレア・ノセダ
サントリーホールから中継(NHK-FM、18/11/14 19時)

# Gianandrea Noseda (1964-), Narek Hakhnazaryan (1988-)

鉄道×クラシック

  • 2020/04/18 06:49
  • カテゴリー:音楽

今ずっとスタジオで本番聞いてたんですけどねぇ。こんなマニアックな番組、NHK、やっていいんですかこれ。クラシックファンの人たち、今なんか、椅子から転げ落ちてんじゃないですか。

ゲストが途中から登場するやそんなことを言った。「×(かける)クラシック」第1弾「鉄道×クラシック」(NHK-FM、4/12 14時、再放送)にて。昨年8月に放送されたパイロット番組。何かに関係するクラシック音楽を採り上げるという。この時のテーマは鉄道。鉄道とクラシック、オタク度、数倍アップ。

そのゲストが登場するまでにかかった曲は、ドボルザークの新世界、それは、ま、いいとして、アルカン、シチェドリン、ライヒ。この並びは確かにマニアックだ。そのあまり馴染みのない作曲家たちによる、鉄道の動きを描写する曲々。カイピラの汽車(ヴィラ=ロボス)も、パシフィック231(オネゲル)も出て来ない。博覧強記で鳴る、あの片山杜秀氏の選曲なのだとか。

×(かける)クラシック - NHK

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