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カテゴリー「音楽」の検索結果は以下のとおりです。

平均律クラヴィーア曲集

  • 2019/04/13 10:16
  • カテゴリー:音楽

バッハのこの長大な曲集(第1巻 BWV846-869、第2巻 BWV870-893)をチェンバロの演奏で聴いてみた。Léon Berben という奏者の録音(99年)。かつて、ピアノ版の LP を持っていたが、その奏者は、どうしても思い出すことができない。おれにとって馴染みの薄い音楽だったのだ。部分的には、例えば、第2巻の12番(f, BWV881)など悪くないと思える曲もあったのだが。80年代後半以降、CD の時代になっても、誰の演奏にせよ買い求めることはなかった。また聴く機会がやって来たのは随分経ってからのこと。まだ東京に居る頃、図書館の棚にある CD が目に留まり借りて来たのだ。これもピアノの演奏で、バレンボイムによる第2巻だった。検索するとポリーニの第1巻があったのでそれも借りた。これらを聴いてみても、やはり、特に心に残るようなことはなかった。先月、バッハのリュート音楽を、リンドベルイによるリュートの演奏で聴いた。これまでギター版でしか聴かなかった音楽が少し違って聴こえた。もしかすると、平均律クラヴィーア曲集も、ピアノではなくチェンバロによる演奏を聴くと親近感を覚えるかもしれない、そう思って、今回 Berben の演奏を聴いた。確かに違う。音色の違いはもちろんあるが、それより何より、一層、手強い感じがする。ちょっと親しみが湧きそうにない。

# Léon Berben (1970-), Daniel Barenboim (1942-), Maurizio Pollini (1942-)

リュートで聴くバッハ

  • 2019/03/28 07:04
  • カテゴリー:音楽

バッハ作曲のリュート独奏曲は、普段、ギター版で聴くことが多い。例えばウィリアムズやフェルナンデスによる録音だ。この度、オリジナルのリュート版をリンドベルイの演奏で聴いてみた。これがなかなか良い。特に、ト短調の組曲(BWV995)、ご存知無伴奏チェロ組曲第5番をバッハ自身が編曲したリュート用。BWV1000 も、たいへん好ましい、ややたどたどしい感もあるけれど、却ってフーガの構造がくっきりと浮かび上がって来る。

# 新バッハ全集ではリュート独奏曲は7曲。Johann Sebastian Bach (1685-1750)、John Williams (1941-)、Turibio Santos (1943-)、Eduardo Fernández (1952-)、Jakob Lindberg (1952-) リンドベリの表記もある

サリエーリ 生涯と作品

  • 2019/03/21 07:25
  • カテゴリー:音楽

風説は意図的に流された疑いが強い。なぜなら噂の流布と、ヴィーンで大成功を収めたロッシーニ作品をめぐってイタリア・オペラ支持派と国粋主義者との確執が高まった時期とが、完全に重なり合っているからだ。

サリエリによるモーツアルト毒殺説が浮上した時期は、1818-20年と特定されている。モーツアルトの死後30年ほど経とうとしている、その頃のウィーンは、イタリア・オペラに席巻されていた。大衆はロッシーニの作品に熱狂。それを快く思わない当地の音楽家、著者が言う「国粋主義者」、らが、意趣返しの相手に選んだのがサリエリだった。モーツアルト存命中から宮廷楽長の地位にあり、ウィーン音楽界のドンとして君臨するイタリア人作曲家。彼を殺すのに刃物は要らぬ。神のごとき天才モーツアルトを毒殺した、と黒い噂を流せばそれで足りる。それが実行に移された、ということだったらしい。サリエリによる毒殺説は根も葉もない嘘、誰かのでっち上げ、とは聞いていた。何か事情が判るかもしれないと思って、新着コーナーにあったこの本、水谷彰良著「サリエーリ 生涯と作品-モーツァルトに消された宮廷楽長」(復刊ドットコム、19年)を読んでみた。引用は、その第7章「モーツァルト毒殺疑惑に汚された最晩年と死」から(p282)。ロッシーニ(1792-1868)の名前が出て来たのは意外だった。

Vinko Globokar

  • 2019/03/03 18:16
  • カテゴリー:音楽

この三日間、NHK-FM が、「今日は一日“ありがとうFM50”三昧」という長時間番組をやっていた。第一日(3/1)はクラシック篇。9時間を超える番組の最後は(21:26-)、現代音楽のコーナーだった。題して、「明日の音楽を見つめる~コンテンポラリー・ミュージック」。最初に、"Res/As/Ex/Inspirer" という曲が採り上げられた。グロボカールという作曲家が73年に書いた作品で、83年2月、NHK-FM の番組で紹介されたらしい。聴いてみた。作者自身によるトロンボーン独奏、唸り声も交えた熱演だ。番組ゲストの片山杜秀氏が早口でコメントした。グロボカールは、レイボヴィッツの弟子で、師弟共演したボレロの録音がある。そのラベルの曲でソロを吹く彼のトロンボーンが「いかに上手いか、今聴いたのとは別の形で判る」、と。

# グロボカール(Vinko Globokar, 1934年-)、レイボヴィッツ(René Leibowitz, 1913-1972年)

ドビュッシーの室内楽曲

  • 2019/03/01 21:38
  • カテゴリー:音楽

昨夜のベストオブクラシック(NHK-FM、2/28 19:30-)は、ドビュッシー没後100年室内楽演奏会というタイトルだった。聴き始めてはみたものの、どうも、しっくり来ない。ドビュッシーに関する本を先日読んだところだし何かの縁だとばかり我慢して流していた。が、4曲目のフルート独奏曲に至って、いよいよ聞いていられなくなった。すぐさまランパル(Jean-Pierre Rampal, 1922-2000年)の古い録音(62年)で口(耳)直しをした。番組の後半にはソナタ三曲が並んでいる。mp3 にしたので気が向いたら聞いてみよう。

「ピアノ三重奏曲 ト長調」(21分45秒)Vn, Vc, Pf
「二つのアラベスク」(8分20秒)Hp
「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」(9分45秒)Hp, SQ
「パンの笛」(2分24秒)Fl
「フルート、ビオラ、ハープのためのソナタ」(17分32秒)
「チェロ・ソナタ」(10分02秒)
「バイオリン・ソナタ」(13分55秒)
横浜市・フィリアホールで収録(2018年11月24日)

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