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カテゴリー「時の話題」の検索結果は以下のとおりです。

防衛白書、21年版

安全保障は、在京六紙の意見が割れるジャンルの一つ。公表された防衛白書2021年版に関して六紙とも社説に書いた(7/12週)。

  • 防衛白書 対中、懸念のその先は(朝日、7/14)
  • 防衛白書 中国の脅威が現実化してきた(読売、7/14)
  • 防衛白書の危機意識を丁寧に説明せよ(日経、7/14)
  • 防衛白書 コロナの分析が足りぬ(東京、7/15)
  • 米中対立下の防衛白書 抑止と対話が戦略の両輪(毎日、7/16)
  • 防衛白書と台湾 中国の反発は脅威の証だ(産経、7/16)

「昨年と同じ表現で中国の軍事動向に強い懸念を示した」(東京)。この「懸念」について東京新聞は「台頭著しい中国の動向を強く意識するのは当然」とのみ書いている。他紙の意見を見てみよう。

防衛省内では、懸念か脅威か議論があったようだが「最終的には前回同様(懸念)に落ち着いた。妥当な判断といえる」(朝日)。「脅威を声高に語り、抑止力を強化するだけでは不十分」「対話や交流を通じて相互理解を深め、信頼を醸成することが不可欠」(毎日)。

「中国を『脅威』と明記せず、昨年同様、『わが国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念』とするにとどめた点」は物足りない、「尖閣を奪おうとすることこそ脅威の証だ」(産経)。「中国の脅威は現実化しつつあると言わざるを得まい」「日米は軍事的な備えを強めておく必要がある」(読売)。

「外交上の配慮もあり『安全保障上の強い懸念』と昨年と同じ表現にとどめたものの、随所に強い警戒心をにじませた」(日経)。

なお、他の脅威として、読売と日経が北朝鮮のミサイル開発について、東京が新型コロナウイルス感染症について、各々ふれている。

7/12週の六紙社説、多くが書いた題材は、最低賃金引上げ、「黒い雨」判決、酒取引停止要請の撤回、五輪の感染対策など。

防衛白書|防衛省・自衛隊

河井事件100人不起訴

  • 河井夫妻事件 受領者不問とはいかぬ(朝日、7/8)
  • 河井事件で100人不起訴 納得できない検察の判断(毎日、7/8)
  • 公選法で不起訴 「厳正公平」でなくては(東京、7/8)
  • 100人不起訴 検察の判断は理解に苦しむ(読売、7/8)
  • 信頼失う選挙買収の不起訴(日経、7/10)
  • 100人一律不起訴 説明に納得はできるのか(産経、7/11)

今朝の産経で六紙出揃った。100人まとめて不起訴にした検察を支持する意見は、さすがに見当たらない。

「従来ならば起訴処分だったはずの者らまで今回は不起訴なのである。何しろ百万円、三百万円もの大金を受け取ったケースまで罪に問われないことには納得しがたい」(東京)。「検察は起訴と不起訴を合理的な基準で選別することが困難だった、と説明する。だからみんなまとめておとがめなし、というのであれば、起訴権限を持つ組織の力量が問われる話ではないか」(日経)。

「疑われるのは、河井被告の公判で有罪とするための証言を引き出す事実上の司法取引があったのではないか、ということだ」(産経)。「選挙違反事件は、日本版司法取引の対象外だ。裏取引をしたとの疑念を持たれるのが不本意なら、検察は一人ひとりの不起訴理由を丁寧に説明するべき」(読売)。

「このまま不問に付されれば、『もらい得』とのゆがんだ認識が広がる懸念もある」(毎日)。「告発した団体は検察審査会に申し立てる構えだ。一般市民から選ばれる審査員が、証拠に基づき、検察の言い分をどう評価するか、注視したい」(朝日)。

7/5週の六紙社説、揃って意見したのは、この100人不起訴のほかに、勝者なき都議選、土石流と盛り土、四度の緊急事態宣言、無観客五輪など。

# 感染増の原因は都議選?(7/9)、まさしくインパール作戦(7/10)|政界地獄耳

中国共産党百年

大きな節目。今、中国共産党をどう見るか、各々が問われている、政党も(政治家)個人も。新聞も自分たちの立場を明確にすべき。

「朝刊読み比べ」(森本毅郎・スタンバイ!、TBSラジオ、7/2 6時台)から。六紙の中では東京新聞が社説で意見しなかった。産経は2本書いた。

  • 中国共産党の100年 分断を招く大国では困る(毎日、7/1)
  • 中国共産党百年 長期独裁体制を警戒せよ 今も続く人権弾圧を許すな(産経、7/1)
  • 中国共産党 誰のための統治なのか(朝日、7/2)
  • 中国共産党100年 強国路線拡大には無理がある(読売、7/2)
  • 中国共産党に祝電 二階氏は恥を知らぬのか(産経、7/2)
  • 中国共産党は世界との溝埋める努力を(日経、7/2)

5/28週の六紙社説、出揃ったのは、経産官僚逮捕と三菱電機不正。

親中派の二階幹事長と自民党の政策不一致(政界地獄耳、7/3)

立花隆さん死去

立花さんが残した「知の旅」の意味を今一度かみしめたい。

毎日新聞の社説「立花隆さん死去 調査報道の道開いた巨人」(6/25)から。

6/21週の六紙社説、複数紙が採り上げた題材は、五輪観客上限、「赤木ファイル」開示、夫婦別姓再び認めず、沖縄慰霊の日、蘋果日報廃刊、東芝株主総会、イラン大統領選、東京都議選告示など。

この週、日経が「不透明な中国の原発情報公開」(6/25)を書いた。この関連では「中国の原発事故 習政権は詳細を公表せよ」(産経、6/16)が前週に出ていた。

ジャーナリスト・作家 立花隆さん死去 幅広いテーマ取材“知の巨人” 立花隆さん 問い続けた「人間とは何か」(いずれも nhk.or.jp、6/23)。立花隆(サイト内検索)。江戸売り声の漫談家、宮田章司さん死去(6/24)

G7サミット、21年

朝刊休刊日の翌日(6/15)、六紙社説は一斉にG7サミットについて書いた。

  • G7サミット 信頼回復へ宣言実行を(朝日)
  • G7の対中国政策 世界の分断招かぬように(毎日)
  • 協調路線のG7 地球規模の課題克服を(東京)
  • G7首脳宣言 民主主義諸国の結束を示した(読売)
  • G7サミット 中国抑止へ行動の時だ 民主主義陣営の結束示した(産経)
  • G7の再生を世界の安定につなげよ(日経)

G7を「中国への対抗的な機構として性格づけるようであれば、時代錯誤というべき」「経済や人流で相互依存を深める現代の世界に必要なのは分断ではなく、法の支配にもとづく包摂的な秩序」(朝日)。「中国を強い表現で非難するよう主張した米国に英国とカナダが同調し、ドイツ、フランス、イタリアが慎重な姿勢で足並みをそろえた」(毎日)

「中国との経済関係を重視するドイツやイタリアは、台湾情勢の明記に慎重だという見方もあった。米国が主導し、G7が足並みをそろえて中国に明確な意思表示をしたことは評価できる」(読売)。中国が提唱する「『一帯一路』は、そもそも中国と欧州を結ぶ経済圏構想だった。G7の欧州諸国が対抗策に同意した意味合いは大きく、具体化を急いでもらいたい」(産経)

「中国と経済的結びつきが強い国は多い。G7でもドイツは中国への依存度が高く、日本も例外ではない。G7といえども国益が完全に一致することはありえない」(日経)

産経が具体化を急げと書くように、欧州勢は、今回、対中国の具体化策にまでは踏み込まなかった。米国にお追従を言っただけと見るべきなのだろう。どうも一枚岩ではなさそうなG7。そんな中にあって日本政府は、中国から踏み絵を突き付けられた時にどう対処するか、心づもりは出来ているのだろうか。

東京新聞からも引用しておこう。G7は「温室効果ガスの削減措置が講じられていない海外の石炭火力発電所への新たな公的支援を年内で打ち切ることで一致」「『脱石炭』に消極的な日本は大局に立たないと国際的な時流から取り残されてしまう」。

6/14週、G7サミットのほかに、通常国会閉会、緊急事態宣言解除、米露首脳会談を、六紙社説が揃って採り上げた。その他、複数紙が書いた題材には、東芝と経産省、イスラエル新政権、河井元法相実刑判決などがあった。

# 「党首討論より数段不要論がささやかれるG7」(政界地獄耳、6/14)。G7で対中強行政策を掲げたアメリカに欧州諸国は同意せず(6/18)

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