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カテゴリー「時の話題」の検索結果は以下のとおりです。

インディアンうそつかない

「インディアンうそつかない」を、英辞郎(第6版、2011年)で引くと「honest Injun」という説明(対訳)が出て来る。逆に「honest Injun」は、「インディアンうそつかない、本当だ。◆Mark Twainの"Adventures of Tom Sawyer"で使われているが、起源はさらに古いと考えられている」とある。

なぜ、インディアン「は」うそ「を」つかない、ではなく、助詞が省かれているのか。色々見て廻っている内に、次の記載に行き当たった。The Phrase Finder というサイト。

I have a hunch, not empirically supported, that the phrase is based on an idea that American Indians were extremely truthful whereas white people were prone to lying (cf. "White man speak with forked tongue").

なるほど、「白人うそつく、インディアンうそつかない」か。聞き覚えのある言い回しだ。昔見たウェスタン映画でインディアンがそんな科白を言うのを聞いたような気がしないでもない。英語がネイティブではない様子を表すのに、日本語吹き替えでは、てにをはを省略したものか。

# Honest Injun - The Phrase Finder、The Adventures of Tom Sawyer, by Mark Twain - The Project Gutenberg、サンドクリークの虐殺|Wikipedia

漂流する祭典

きのう(7/24)夜遅くに届いたK氏からのメールに「なんだかんだいいながら、昨日から、オリンピック関係のテレビばかり見てしまい」云々とあった。そういう方もあれば、こういう意見もある、

まちには高揚感も祝祭気分もない。とにかく大会が無事に終わってほしい。多くの人に共通する率直で最大の願いではないか。社説はパンデミック下で五輪を強行する意義を繰り返し問うてきた。だが主催する側から返ってくるのは中身のない美辞麗句ばかりで、人々の間に理解と共感はついに広がらなかった。分断と不信のなかで幕を開ける、異例で異様な五輪である。

朝日新聞の社説「五輪きょう開会式 分断と不信、漂流する祭典」(7/23)から。同紙が、オフィシャルなスポンサーの一社であるにもかかわらず、今夏の開催を中止するよう菅首相に求めたのは、5/26付け社説だった。それ以降の関連する同紙社説を拾ってみた。

  • 夏の東京五輪 中止の決断を首相に求める(5/26)
  • 党首討論 首相の言葉が響かない(6/10)
  • 再拡大懸念下の解除 五輪リスク、首相は直視を(6/18)
  • 五輪の観客 科学置き去りの独善だ(6/22)
  • 五輪感染対策 「穴」次々 健康どう守る(6/27)
  • 無観客五輪 専門知、軽視の果てに(7/10)
  • 五輪まで1週間 バブルの穴 尽きぬ懸念(7/16)
  • 小山田氏辞任 五輪理念ますます遠く(7/21)
  • 五輪きょう開会式 分断と不信、漂流する祭典(7/23)

「繰り返し問うてきた」、そう言うだけあって、そこそこの本数だ。6/22付けでは、中止の決断を求めた「その主張に変わりはない」と強調している。

しかし、開幕までに同紙がスポンサーを降りたとは聞かない。

それに、同紙のwebページを見る限り、普通の五輪報道をしているように見受けられる。反対した以上、潔く、競技の記事は一切載せません、というわけではない。国別メダル数のランキングを目立つ場所に置き、日本人選手の活躍ぶりなどを伝えている。タイトル「朝日新聞DIGITAL」のすぐ横、最上位に「五輪」のタグもある。

勇ましく中止を訴えた割には、ちゃっかり報道のネタにしている。社説は社説、スポーツ面はスポーツ面なのか。それとも、安くないスポンサー料を払って開催に加担してしまったんだ、毒を食らわば皿まで舐る、ということなのか。

7/19週の六紙社説は、直前の不祥事、感染対策、そして開幕、と五輪一色の感があった。そのほかで、多くが採り上げた題材は、30年電源構成や、ワクチン証明書、きのう書いた日韓会談見送りなど。

「五輪 中止の決断を」(サイト内)。東京オリンピック2020|朝日新聞。東京五輪開幕、ここまでいろいろあったなあ~(政界地獄耳、7/24)

(14:47修正)

日韓は対話継続を

日韓会談見送り、六紙社説はどう言っているだろうか。今朝出揃ったので見比べてみよう。

  • 文大統領の来日見送り 対話の努力続けるべきだ(毎日、7/21)
  • 日韓会談見送り 意思疎通を途切らすな(東京、7/21)
  • 五輪外交 ともに困難を乗り越えたい(読売、7/21)
  • 文氏の訪日断念 首脳会談のときではない(産経、7/21)
  • 日韓会談見送り 対話の流れ強め打開を(朝日、7/22)
  • 日韓は対話継続で道を開け(日経、7/24)

いずれも、基本的に、対話の努力を続けよと言っているのだが、それを強く求めるのが、両国に対してなのか、日韓どちらかなのか、そこで各紙の色が出る。

五輪の「開幕に隣国の首脳がかけつけ、友好の意思を確かめ合う。そんな最低限の善隣外交すらできないのが、日韓の現状である」「両首脳は一日も早く関係を正常化する努力を惜しんではならない」(朝日)。「対話の努力を続けることを両国の首脳に求めたい」(毎日)

文氏の訪日見送り発表後、「菅首相は『韓国側としっかり意思疎通を行いたい』と述べた。そうした姿勢を堅持し、関係改善の道を探ってほしい」(東京)。「韓国から具体策を粘り強く引きだす外交力も政府に求めたい」(日経)

関係改善には元慰安婦などの問題で「韓国側が解決策を示すことが先決だ」(読売)。「日本は揺らがず韓国の不当な振る舞いをただせばよい。会談は行動を伴う形で韓国が反日を改めた後である」(産経)

韓国メディアとの懇談で不適切発言 駐韓公使に厳重注意(7/17)。「五輪外交」幕開け 各国要人の来日本格化(7/22)

防衛白書、21年版

安全保障は、在京六紙の意見が割れるジャンルの一つ。公表された防衛白書2021年版に関して六紙とも社説に書いた(7/12週)。

  • 防衛白書 対中、懸念のその先は(朝日、7/14)
  • 防衛白書 中国の脅威が現実化してきた(読売、7/14)
  • 防衛白書の危機意識を丁寧に説明せよ(日経、7/14)
  • 防衛白書 コロナの分析が足りぬ(東京、7/15)
  • 米中対立下の防衛白書 抑止と対話が戦略の両輪(毎日、7/16)
  • 防衛白書と台湾 中国の反発は脅威の証だ(産経、7/16)

「昨年と同じ表現で中国の軍事動向に強い懸念を示した」(東京)。この「懸念」について東京新聞は「台頭著しい中国の動向を強く意識するのは当然」とのみ書いている。他紙の意見を見てみよう。

防衛省内では、懸念か脅威か議論があったようだが「最終的には前回同様(懸念)に落ち着いた。妥当な判断といえる」(朝日)。「脅威を声高に語り、抑止力を強化するだけでは不十分」「対話や交流を通じて相互理解を深め、信頼を醸成することが不可欠」(毎日)。

「中国を『脅威』と明記せず、昨年同様、『わが国を含む地域と国際社会の安全保障上の強い懸念』とするにとどめた点」は物足りない、「尖閣を奪おうとすることこそ脅威の証だ」(産経)。「中国の脅威は現実化しつつあると言わざるを得まい」「日米は軍事的な備えを強めておく必要がある」(読売)。

「外交上の配慮もあり『安全保障上の強い懸念』と昨年と同じ表現にとどめたものの、随所に強い警戒心をにじませた」(日経)。

なお、他の脅威として、読売と日経が北朝鮮のミサイル開発について、東京が新型コロナウイルス感染症について、各々ふれている。

7/12週の六紙社説、多くが書いた題材は、最低賃金引上げ、「黒い雨」判決、酒取引停止要請の撤回、五輪の感染対策など。

防衛白書|防衛省・自衛隊

河井事件100人不起訴

  • 河井夫妻事件 受領者不問とはいかぬ(朝日、7/8)
  • 河井事件で100人不起訴 納得できない検察の判断(毎日、7/8)
  • 公選法で不起訴 「厳正公平」でなくては(東京、7/8)
  • 100人不起訴 検察の判断は理解に苦しむ(読売、7/8)
  • 信頼失う選挙買収の不起訴(日経、7/10)
  • 100人一律不起訴 説明に納得はできるのか(産経、7/11)

今朝の産経で六紙出揃った。100人まとめて不起訴にした検察を支持する意見は、さすがに見当たらない。

「従来ならば起訴処分だったはずの者らまで今回は不起訴なのである。何しろ百万円、三百万円もの大金を受け取ったケースまで罪に問われないことには納得しがたい」(東京)。「検察は起訴と不起訴を合理的な基準で選別することが困難だった、と説明する。だからみんなまとめておとがめなし、というのであれば、起訴権限を持つ組織の力量が問われる話ではないか」(日経)。

「疑われるのは、河井被告の公判で有罪とするための証言を引き出す事実上の司法取引があったのではないか、ということだ」(産経)。「選挙違反事件は、日本版司法取引の対象外だ。裏取引をしたとの疑念を持たれるのが不本意なら、検察は一人ひとりの不起訴理由を丁寧に説明するべき」(読売)。

「このまま不問に付されれば、『もらい得』とのゆがんだ認識が広がる懸念もある」(毎日)。「告発した団体は検察審査会に申し立てる構えだ。一般市民から選ばれる審査員が、証拠に基づき、検察の言い分をどう評価するか、注視したい」(朝日)。

7/5週の六紙社説、揃って意見したのは、この100人不起訴のほかに、勝者なき都議選、土石流と盛り土、四度の緊急事態宣言、無観客五輪など。

# 感染増の原因は都議選?(7/9)、まさしくインパール作戦(7/10)|政界地獄耳

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