エントリー

カテゴリー「時の話題」の検索結果は以下のとおりです。

東電新会長に小林氏

経営戦略の方向付けや、経営陣の監督指導、支援に、ひとはだ脱ごうと考えて、要請を受けることにした。大変な重責だと承知している

小林喜光氏は記者会見でそう述べたとか。引用はNHKの記事(4/28 20:45)から。六紙の社説は、この内定のタイミングでは日経だけだろうと思っていたら、さらにもう一つあったのでちょっと驚いた。朝日新聞だ。

  • 東電新会長は再生の道筋描け(日経、5/1)
  • 東電新会長 古い体質一掃に全力を(朝日、5/1)

その朝日は手厳しい、小林氏は「具体的な行動については現経営陣と相談しながら進めると述べるにとどめた。そんな遠慮したような姿勢では、改革はおぼつかない」と。その他の語尾を拾ってみても、「責務は重い」「肝に銘じる必要がある」「覚悟せねばならない」とだいぶ辛口だ。

対照的に、日経の方は、「不祥事が相次ぐ東電の経営立て直しに期待したい」「もっともである」「急務である」「求められる」「導いてほしい」と好意的。

東京電力 新会長に小林喜光氏が内定 前の経済同友会代表幹事(4/28)。東京電力ホールディングス#歴代社長・会長|Wikipedia

国産ワクチンの遅れ

新型コロナの国産ワクチンに関する社説を読んでみた。2月まで遡ると六紙揃う。

  • コロナワクチン 国産の開発と生産を急げ(産経、2/20)
  • コロナワクチン 国産体制へ支援を加速せよ(読売、2/26)
  • 国産ワクチン実現へ国は民間を支えよ(日経、3/4)
  • 国産ワクチンの遅れ 中長期的な戦略が必要だ(毎日、4/8)
  • ワクチン確保 中長期見据えた戦略を(朝日、4/13)
  • ワクチン確保 国産開発へ教訓生かせ(東京、4/27)

論調はいずれも基本的に同じ。国産ワクチンの開発が進まなかったのは「国家戦略」の欠如が原因と、各紙それぞれの表現で責め立てる。政府に戦略がないから、国が支援する開発費は他国に比べて見劣りがし(4票)、製薬メーカー任せで(4票)、平時から開発体制を築いておらず(3票)、いざと言う時に動けない、スピード感がない(3票)、と言う。

「ふがいな」さの背景に、ワクチンの副反応が深刻な社会問題となった経緯があることを4紙が指摘している。「種痘などの集団接種に伴う副反応で訴訟が相次ぎ」(東京)、「新規開発が著しく停滞した」(読売)、「不信や不安は根強い」(毎日)「国民の理解を得て、どう合意を形成していくかは長年の課題」(朝日)。

副反応の問題は別に日本に限ったことではない。それに上手く対処し、今回、素早く動くことができた国々がある。なぜ、日本は過去の経緯を引きずっているのか。政府の責任は確かにある。果たしてそれだけなのか。例えば、

新聞は、ワクチンの副反応が問題になる度に大きく採り上げたことが、国民のワクチン嫌いを助長し、新たなワクチンを世に出そうとするメーカーや国の意欲をそいで来た一因であることに気付かないわけではあるまい。多少なりとも自省の念を持って、国産ワクチンの遅れを報じているのだろうか。6つの社説の中では、朝日が「今回の災厄を、議論を深める一つの契機にしたい」と書いて、自分たちメディアにも責任がないわけじゃないとシグナルを発しているとも読める。

この週(4/26週)の六紙社説で、5紙以上が出揃った題材には、国産ワクチンの外に、衆参で自民三敗、ASEANがミャンマー介入へ、バイデン氏演説、ヤングケアラーへ支援を、老朽原発再稼働に福井県知事同意などがある。

副反応Vaccine adverse event|Wikipedia。ワクチン、治験待たずに許可 緊急使用へ22年にも法改正(4/29)。高齢者8人 ワクチン接種後死亡“因果関係評価できず”厚労省(4/30)

衆参で自民三敗

25日に投開票が行われた衆参三選挙区での補欠選挙と再選挙、自民党が全敗したと、六紙が社説に書き立てた(4/26-28、朝毎東産経読毎)。

秋までに必ずある衆院選の前哨戦であり、「発足半年の菅政権の政権運営や政治姿勢を問う選挙でもあった」(東京)、にもかかわらず、首相は選挙区に姿を見せなかった。「選挙戦に逆効果になるのを懸念したとの見方がある」(日経)。

「先頭にたって支持や理解を呼びかける場面は最後までなかった」「腰が引けた印象は否めない」(朝日)。首相に求められるのは、「目先の弥縫策ではなく」(産経)、「前面に立ち」(読売)、「批判に正面から向き合うこと」(日経)。

今回の全敗を受けて「自民党内では『菅首相の下で次期衆院選を戦えるのか』と不安視する声が出ている」(毎日)。「ところがポスト菅が見当たらないというのが党内の本音でもある」(政界地獄耳、4/27)、各派閥とも「人材難」。

河井案里被告、議員辞職(サイト内)。「ちらつく安倍晋三の名前 ポスト菅が見当たらない」(日刊スポーツ・政界地獄耳、4/27)。自由民主党の派閥|Wikipedia

五輪とコロナ

ワクチン供給は9月以降となったが、既に五輪は終わっている。そんなワクチン接種のない国へ行くのが嫌だと考える世界のアスリートや関係者がいるのは当然だろう。

引用は、日刊スポーツ「政界地獄耳」(4/21)から。同コラムは、4/19週の6本の内4本を五輪関連に費やした。

  • オリンピックどころではない菅外交(4/19)
  • 利権で汚れた五輪の中止を英断できるか(4/21)
  • 東京五輪開催を巡り菅と二階の疑心暗鬼(4/23)
  • 菅、小池、バッハ強引な歩調一致(4/24)

六紙社説の方はこの一週間で計76本あったけれど、タイトルから五輪関連と判るのはわずかに2本。5紙(朝毎読産経)までがオフィシャル・パートナーやサポーターなので、「中止を英断できるか」などと書けるはずない。残る東京(中日)新聞もトヨタの顔色を窺う。各紙とも公平中立ではない。ただ、三度の緊急事態宣言ともなれば看過できないのだろうか、朝日(4/23)はこれまでよりは少し踏み込んで意見している、

こんな状態で五輪・パラリンピックを開催できるのか。強行したら国内外にさらなる災禍をもたらすことになるのではないか。

  • 五輪選手の接種 安全開催に国民は理解を(産経、4/19)
  • 五輪とコロナ これで開催できるのか(朝日、4/23)

この週(4/19週)、六紙社説が出揃った題材は、米軍アフガン完全撤収、元慰安婦訴訟の判決、そして、三回目の緊急事態宣言だった。気候変動サミットについては、5紙が書いた。

Re: 五輪の行方(サイト内)

東芝社長辞任

英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズから買収提案があった後に、車谷暢昭社長兼最高経営責任者(CEO)が任期半ばで突然辞任した件、4/12週の社説(東経毎産読、4/15-17)から言葉を拾ってみよう。

三井住友銀行出身の車谷氏は、「東京証券取引所の一部復帰を果た」した(東京)。「損失リスクの大きい米液化天然ガス事業など負の遺産の処理」、外の人材を起用し「生え抜き主義の強かった東芝の風土に新風」(日経)など功績もある。一方で、

「子会社の架空取引問題への対応や経営戦略を巡り、大株主の別のファンドと対立」(読売)。社内でも、「コスト削減を急ぐ車谷氏への不信感」(毎日)、「外部から登用した人材に頼る車谷氏への不満が高まっていた」(産経)。そして、

「車谷氏がかつて日本法人の会長を務めた」(日経)CVCからの買収提案。それは「既存株主の株式を買い取り、非上場化する内容」(産経)。「もの言う株主を排除したい車谷氏にとっては、渡りに船」(毎日)、「古巣だったため、社内外から透明性を疑問視する声」(読売)、自身が「『買収を画策したのではないか』と批判」された(東京)。

「今回の辞任は『再建は完了した』とする本人からの申し出によるものだが、社内外の信任を失ったことによる辞任と受け止めるべき」(産経)。「株主総会では車谷氏再任に対する賛成が57%にとどまり」(日経)、「一部に解任を図る動きも」(読売)。「追い込まれた末の辞任」(毎日)。

CVC以外のファンドもいくつか名乗りを上げるようだから、争奪戦になるのだろう。ただ、東芝は原発や軍事など安全保障にかかわる分野を持っている。買収されるとしてもどこまでの事業が対象になるのか、線引きについて政府が関与するのだろう。すぐに片付く話じゃない。

東芝の買収に関して、軽部謙介教授(帝京大学経済学部)がそんな話をしていた。「伊集院光とらじおとニュースと」(TBS、4/15 9時台)にて。

この週(4/12週)の六紙社説、5紙以上が書いた題材は、東芝社長辞任のほかに、福島第一原発処理水海洋放出、コロナ第4波、熊本地震から5年、日米首脳会談。次点(4紙)は、高齢者へのワクチン接種、こども庁創設、そして、米軍アフガン撤退。

ユーティリティ

« 2024年05月 »

- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

憲法施行77年
2024/05/05 05:48
Re3: たそがれ清兵衛
2024/05/04 06:18
終わらない戦争
2024/05/03 05:45
北部の山沿いって、どこ
2024/05/02 06:05
ホームベーカリー
2024/05/01 06:01
衆院3補選で自民全敗
2024/04/30 05:57
Re: 二重小協奏曲ヘ長調
2024/04/29 06:00
社会不安高めるSNS悪用
2024/04/28 05:57
走り梅雨、2024年
2024/04/27 06:05
協奏交響曲K364、東フィル
2024/04/26 05:44

Feed