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カテゴリー「時の話題」の検索結果は以下のとおりです。

自民刷新本部の本気度

自民党は、政治刷新本部を新設し、11日に初会合を開いた。政治資金パーティーを利用した裏金づくりの再発防止策や派閥の問題点などを検討する。

在京六紙は、12日、一斉に本件を社説で採り上げた。ざっと見てみよう。

「自民党は腐敗体質との決別を行動で示せ」(日経)。1988年に発覚したリクルート事件などをきっかけに、政治とカネに関する法改正を繰り返して来た。「にもかかわらず不正が後を絶たないのは由々しき事態といえる」。

「改革大綱を踏まえて議論せよ」(読売)。自民党が1989年に策定したその大綱で「閣僚は在任中、派閥を離脱すると掲げ」たが、それ「さえ守られていない。首相も、批判を受けながら、総裁就任後2年以上、岸田派の会長にとどまっていた。まずは自分たちで策定したルールを守ることから始めるべきだろう」。「本気度を疑いたくなる」。

「小手先で済ますつもりか」(毎日)。政治刷新本部は、麻生副総裁、茂木幹事長ら「主要派閥の会長が要職を占め」る。「派閥領袖を重用した人選からは改革への意欲が伝わってこない」。

「本気度を疑う」(朝日)。「そもそも、本部の役員38人のうち、裏金事件で強制捜査の対象となった安倍派が、最多の10人を占めていることが驚きだ」。

「抜本改革なしに未来ない」(産経)。「自民や政権が厳しく批判されているにもかかわらず、党内の改革機運が乏しいのは疑問だ。若手・中堅議員の多くは、年末年始に地元で有権者の厳しい声を聞いたはず」。

「脱派閥の熱意を感じぬ」(東京)。本部長の岸田首相は「派閥と政治資金パーティーの存続を前提としており、抜本改革の熱意に欠けると断じるほかない」。通常国会が26日に召集される前に「改革の具体案を示していないのは自民党だけ」。

という具合に、「本気度を疑う」、「本気度を疑いたくなる」、「熱意に欠ける」、「意欲が伝わってこない」、「改革機運が乏しい」、「腐敗体質」、と六紙社説は書く。

さて、1/8週の六紙社説は、そのほかに、裏金で池田元副大臣逮捕、成人の日、能登半島地震関連、人的ミスによる事故防ぐには、国が辺野古工事を強行、中東危機拡大、陸自幹部ら靖国参拝、台湾与党頼氏当選などを話題にした。

六紙社説(サイト内)。総裁直属の「政治刷新本部」も派閥のバランスを見ながらの再選戦略(政界地獄耳、1/6)

情熱を追う

熱意こそ力の源である

そう書かれた社是が掲げられていた、先月の出張で訪ねた工場にて。そこは業界で最も先進的と評される企業だった。

Gigazineの少し古い記事「リーダーとして有能になるための7つのヒントをOracleのヴァイス・プレジデントが語る」(2019/7/14)を読んでいて、社是のことを思い出した。

その7つのヒントの第二項目は「自分自身であれ」。優れたリーダーは皆、自分そのものとも言える独自のキャリアパスを持っているものだ。自分自身であることとは、情熱を追うことだ、と説く。

愛知・岐阜、2023年12月イヌ的?ネコ的?(いずれもサイト内)。リーダーとして有能になるための7つのヒントをOracleのヴァイス・プレジデントが語る|Gigazine

新年展望、24年

在京六紙の社説は、元日以来、日ごとに似たタイトルが並んだ。あたかも、その日のテーマが定められているかのように。

1日(月)新年展望、主たる題材は「二つの戦争」と「政治改革」。2日(火)は朝刊休刊日。3日(水)「能登半島で震度7」、4日(木)「羽田空港で衝突炎上」、5日(金)「首相年頭会見」、そして、6日(土)「岐路の国際協調」。

それらから外れているテーマはもちろんある。2つの戦争や、震災、航空機事故などと、あえて並べるわけだから、各紙が年の初めにぜひ言っておきたいことが表れていると見て良いだろう。そんなタイトルを各紙一つずつ抜き出してみよう。

「人件費の転嫁 実現へ大企業から動け」(朝1/4)、「年のはじめに考える アベノミクスとの別れ」(東1/6)、「教員の成り手不足 ブラックイメージ改革を」(産1/4)、「政府の宇宙基金創設 和製スペースX作れるか」(毎1/4)、「日本の漫画文化 価値ある原画を保存したい」(読1/6)、そして「EV化戦略に長期の視点を」(経1/4)。

新年用の予定稿だからしようがないのだろう、大惨事と一緒に並ぶと、どうしても長閑な感じが出てしまう、そういうタイトルもある。どことは言わないけれど。

今年も日曜日は在京六紙の社説をざっと見て何か書こうと思う。なお、六紙は略称で示していることが多い。朝=朝日新聞、毎=毎日新聞、東=東京新聞、読=読売新聞、産=産経新聞、そして、経=日本経済新聞。

六紙社説、新年展望、23年(いずれもサイト内)

アイデアを発想する

Gigazineの記事「素晴らしいアイデアを生むための重要な要素とは?」(12/28)を興味深く読んだ。労働市場に復帰して以降、この手の話題にまた目が向くようになった。

イノベーションを生み出すアイデアを見つけるのは難しくなっている。どのようにすれば良いアイデアを生むことができるのか。この記事では、7つの点が紹介されている。

1) インセンティブの使い方、2) 専門外の人との会話、3) 共同研究者の視点、4) 良いアイデアを生むスーパースターの扱い、5) 複数の研究チームを俯瞰するポジション、6) 研究に取り組む動機、7) 年齢。

どの点もなるほどと思う。特に、動機のこと。「好奇心を理由に職を選んだ科学者はより多くの時間働き、より多くの特許を取得」、一方で、「高給を動機とした科学者は労働時間が少ない」「雇用の安定を動機とした科学者は創造的な成果が低い」そういう傾向があるのだとか。

これは何も研究職に限ったことではない。好奇心が理由でその職を選んだ人と、給料が目的で雇われた人では、どんな職種でも、生み出せるものは異なる。2つの動機の一方だけということはないだろうから、どちらに傾いているかに因る。

経営における「アート」老舗の工具箱屋がカゴ作る現代マーケティング解体考(いずれもサイト内)。素晴らしいアイデアを生むための重要な要素とは?(2023/12/28)、視座を高め視野を拡げ視点を変える

随分と寂しい政治の1年

こう振り返ると、随分と寂しい政治の1年だ。

そうだよな。引用は、政界地獄耳「もはや当事者能力がないのでは…実態がない岸田政治の1年」(日刊スポーツ、12/30)から。

その記事はタイトルの通り岸田政権の一年を振り返っている。元外相の面目躍如か、3月ウクライナ電撃訪問、5月広島サミット開催と、前半は期待をもたせた。が、「その支持率に陰りが見えてきたのは国会が終わる6月ごろ」(政界地獄耳、12/30)。

その6月にはいったい何があったのか、産経新聞の主張(社説)「回顧2023 政治への信頼が揺らいだ 危機に立ち向かう姿勢見たい」(12/30)が教えてくれている。

「6月に成立したLGBTなど性的少数者への理解増進法だ。差別の定義があいまいで欠陥も多く、女性の安全と安心が損なわれかねない法案」に、国民の不安は増大。同じ頃に政務担当秘書官だった「岸田首相の長男」の「不適切な言動」。これらによって政権支持率は大幅に下落。「国民の人気取りに傾くよう」になっていった。

11月に閣議決定した「デフレ完全脱却のための総合経済対策」はほとんど支持されず、一方で防衛力の抜本的強化のための増税時期など課題の多くを先送り。「これでは、その場しのぎの政権運営と批判されても仕方ない」。年末にかけて自民党の裏金問題も発覚、内閣支持率は2012年に自民党が政権に復帰して以来「最低の水準」(産12/30)へ転落。

ほかにも、物価高、マイナンバーカードの問題、汚職まみれだった東京五輪、高くつく大阪万博など、不満、不安のタネは少なくない。中朝露との関係は良くない。世界が抱える2つの戦争、その休戦、停戦をリードできそうもない。内政も外交も甚だお粗末。

さて、今年の最終週(12/25週)、在京六紙の社説は、ほかに、ガザ安保理決議、不透明な政治資金、少子対策その実効性、殺傷兵器の輸出、市販薬の乱用、公安捜査の暴走、学術会議法人化へ、損保大手行政処分、辺野古で国が代執行、柿沢議員逮捕などを話題にした。

六紙社説(サイト内)

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