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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

それまでの明日

  • 2019/09/29 07:20
  • カテゴリー:読み物

(手渡された写真を)時間をかけて見た。よく見もしないで即答するのは、嘘をつくときにとりがちな言動だからだ。

原尞著「それまでの明日」(早川書房、18年)から(p71)。久しぶりの沢崎シリーズ。沢崎が最初に登場した「そして夜は甦る」は88年刊だから、30年の間に5つの長編ということになる。その内にまた第一作から読み返してみよう。

原りょう - Wikipedia、"習い、性と成る"(p96)、「茲乃不義習与性成」書経(太甲上)、"Habit is a second nature."、"Once a use,forever a custom"、「ことわざで働き方を考えよう」(戸田智弘著、TOブックス、14年)p196

使命と魂のリミット

  • 2019/09/25 06:52
  • カテゴリー:読み物

まず時計を見てから(名乗った)。時間を計るのが習慣になっているのだろう。

ある場面を思い出した。ライセンス契約を結ぶに当たって、社外の法律事務所に相談に出かけたことがある。契約相手が中国企業だったので、その国の法律や事情に詳しい渉外弁護士を起用したのだった。二度ほど相談に乗ってもらっただろうか。毎度、何日か経つと、安くない額の請求書が送られて来る。そこには要した時間と単価の掛け算が記されていた。引用は、東野圭吾著「使命と魂のリミット」(角川文庫、10年)の p303 から。刑事が弁護士を訪ねる。この本、話の筋は、極々シンプル、ストレートで、これまでに読んだ東野作品とは少し違った雰囲気があるように思った。

生霊

  • 2019/09/18 20:42
  • カテゴリー:読み物

迎火を跨いで入って来るものがあると、どんな恰好をしていても、それが新仏さまの成変りだといって(略)郵便配達だったり、箕直しだったり

この箕(み)直しは、箕を補修する職人なのだとか(字そのままか)。落語や古い話の中には、現在では絶えた職業が時々出て来る。羅宇屋などもそうだ。引用は、久生十蘭著「生霊」から。この話には、辞書を引きたくなる語が色々と登場する。例えば、驥足、ふき(施の方を衣に替えた字)、杣など。固有名詞がさらにやっかい、「六廏越をし、荻町へ」「松助の名工柿右衛門」「妹背山の漁師鱶七」、そして「台治荘の滕県城」など。時間がある時に、よく調べてみよう。

箕作 - Wikipedia久生十蘭 生霊 - 青空文庫

黄泉から

  • 2019/09/09 06:30
  • カテゴリー:読み物

死したるものは、その死したるものに葬らせよという聖書の文句は素晴らしいね。

そう言って、戦争で死んだ教え子18人の墓がどれ一つ掃除されていないことを嘆く。誰も弔わないことに対する皮肉なのだろう。久生十蘭著「黄泉から」から。聖書とあるのは、web で調べてみると、マタイによる福音書のこと。その第8章、求道の辛さ厳しさをキリストが説く場面で、「死したるものは~」の言葉が出て来る。

久生十蘭 黄泉から - 青空文庫マタイによる福音書(口語訳) - Wikisource

ナミヤ雑貨店の奇蹟

  • 2019/09/08 06:59
  • カテゴリー:読み物

多くの場合、相談者は答えを決めている。相談するのは、それが正しいってことを確認したいからだ。

東野圭吾著「ナミヤ雑貨店の奇蹟」(角川書店、12年)から(p141)。ランキング上位によく見かける。確かに面白い。この数か月、東野作品を読んで来た。「赤い指」や「夜明けの街で」「容疑者Xの献身」などに次いで、これも強く印象に残る一冊になりそうだ。

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