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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

私たちと戦後責任

  • 2023/11/10 06:07
  • カテゴリー:読み物

日清戦争と日露戦争は、どちらも朝鮮半島の支配をめぐる争いでしたから、これらをきちんと論じないままでは、日本の植民地支配のもつ深刻さを、十分に捉えられません。

宇田川幸大著「私たちと戦後責任」(岩波ブックレット、2023年)から(p21)。本書副題は、日本の歴史認識を問う。

侵略戦争ではなく「自衛のための戦争」と、政治家は国会で答弁した。明治時代のこの2つの戦争を無批判に肯定するのは何も政治の場に限ったことではない。同時期の世論調査(内閣府政府広報室、1968年)によると、「明治時代の日本の歩み」に対する評価では、「良かった」が50.7%で多数派を占めていた。

中村草田男が昭和初年に「降る雪や明治は遠くなりにけり」と詠んだ。その気分が国民全体に行き渡っていたのだろう。21世紀の今もきっとそうだ。明治は良い時代であった、何も悪いことはしていない、と皆思っている。

加害者はなかったことにする。被害者は決して忘れない。朝鮮半島の国と日本、根本的なところで認識の違いがあると思わざるを得ない。

検証戦争責任(サイト内)

Cause and result ルール

  • 2023/11/09 05:52
  • カテゴリー:読み物

日本語では、この論理からはずれている文章が多い。日本語では、理由しか言わなくても相手がその先の効果・結果を察してくれるからである。以心伝心というわけである。

例えば英語では、いつも Cause and result を意識して、話さなければならない。文章を書く際もそうだ。cause、原因や理由。resultは、結果、効果、言いたいこと、要求。

引用は、高橋昭男著「仕事分の書き方」(岩波新書、1997年)から(p83)。最寄り図書館で除籍になったリサイクル本。

仕事上ある課題が生じたと連絡網で通知された。数日経って、関係者らしきメンバーに召集がかかった。何日何時に集まれとあるだけでアジェンダはない。こういうご招待を受けることは珍しくない。その度に、話し合うべきことを箇条書きしてください、終了予定時刻も知らせてください、もし何か準備(心づもり)しておくことがあれば併せて、と返事をするようにしている。すると、こちら(皆)が察していた事項だけでなく色んな議題が並んだりする。そんなことがままある。

ことばの切れ味(サイト内)

週末陶芸のすすめ

  • 2023/10/14 06:05
  • カテゴリー:読み物

聞けば何でも教えるよ。聞かなきゃ教えないけど。疑問点が出るということは、『分からないことが分かる』段階までレベルが上がっているんだよね。そこまで行ってないなら、教えたって意味がないからね。

林寧彦著「週末陶芸のすすめ」(晶文社、1998年)から(p72)。

カオリンでつくる泥漿「白化粧」。掛けるタイミングの難しさが紹介されている。「器が乾きすぎていると、粘土の粒子をつなぎ止められなくなって、亀裂が入る。逆に、乾燥が足りないと、粘土が水分を含みすぎてへたってしまう。それも、掛けた直後ではなく、しばらくしてから壊れる」(p78)。

9月は白化粧に悩まされた。この半年に手掛けた中で最も巨大な器、オーダー書に白化粧の指示があった。最初は乾かし過ぎ、次は乾燥が足りない。第3シリーズでようやく感触がつかめて上手くいった。その間ほぼ一か月、乾燥について考察を重ねる日々だった。結局8枚つくって4枚割れた。

木工教室10の効用窯元でお手伝いすることに(いずれもサイト内)

「ザ・ゴール」との出会い

  • 2023/10/10 05:52
  • カテゴリー:読み物

一つの工程の生産性を高めても、次の工程の生産性が低ければ、生産金額は低い水準で頭打ちになってしまいます。売上目標を達成して利益を出すためには、すべての工程の生産性を高めて、最終的な出荷量を増やすことが大事です。

E・ゴールドラット著「ザ・ゴール」でボトルネック解消の重要性を学び、生産体制の全体最適を考えるようになったとか。引用は、webの記事「いくら働いても稼げないを変えた鹿児島ケース3代目 生産管理で赤字解消」(9/18)から。

現場での実践にすぐに役立つビジネス書にはどんなものがあるだろうか。「ザ・ゴール」は間違いなくその一つだろう。新しい事業を任された時に、この本から重要なヒントをもらったものだ。

ほかには、三枝匡「戦略プロフェッショナル」や、大津広一「会計力と戦略思考力」、コリンズら「ビジョナリー・カンパニー2」、コッターら「企業変革ノート」あたりが思い浮かぶ。これらをしっかり読み解き、さらにドラッカー本、例えば「マネジメント」か「経営者の条件」で心得を身につければ、その他の凡百あるビジネス書をめくらなくても十分に戦える。既存事業への対処(維持、拡大、縮小、撤退)ばかりか、新規事業の創出にも力を発揮できるだろう。

ビジネス書十選フレームワーク十選(いずれもサイト内)。いくら働いても稼げないを変えた鹿児島ケース3代目 生産管理で赤字解消|ツギノジダイ

[ 朝刊休刊日 ]

中国で川端康成ブーム

  • 2023/10/05 06:13
  • カテゴリー:読み物

川端康成の描写は深く、優雅で美しい言葉を使っています。小説に描かれた世界観や背景を中国語の表現に落とし込むのは大変な作業ですが、とても興味深いです。

翻訳家・曹曼さんがインタビューに答えている。NHK国際ニュースナビから(10/4)。

今、中国では川端康成(1899-1972)がブームなのだとか。かの国では、著作権の保護期間は50年。川端の作品は今年からパブリックドメインになった。そのことが背景にある。三島由紀夫(1925-1970)の作品も同じ状況にある。日本ではいずれも著作権が切れるのは随分先だが。

中国・重慶の取引先との宴席で川端康成が話題になったことがあった。そちらの新しいメンバーとさっき名刺交換したのだが、苗字は川端康成と同じではないか、と、隣席になった先方の劉さんが私に言う。重慶を訪ねたメンバーにその作家と同じ姓の同僚が初めて参加していたのだ。劉さんとは英語でやり取りしていたが、名前の部分は中国語で発音するのでこちらには通じない。彼は、円卓にあった紙に「川端康成」と達筆で書いたものだ。

川端康成の「古都」と「雪国」は中国語訳で読んだ。私はその2つは読んだことはない。ほかに良いのがあればすすめてもらえないか。「山の音」や「眠れる美女」あたりはどうだろうか。そんなやり取りをしたことを覚えている。12年前のことだ。劉さんは、その後、私がすすめた「眠れる美女」などを読んだろうか。

TPP 発効と著作権(サイト内)。中国でノーベル賞作家「川端康成」ブーム いったいなぜ?(10/4)

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