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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

ベイジルの戦争

  • 2022/07/09 06:27
  • カテゴリー:読み物

ひとは嘘をついたとき、脳みそのなかでその台本を読みなおすかのように、目が上を向き、そのあとまた下を向く

普通なら嘘は見分けられる。ところが、相手も然る者。「嘘が得意中の得意」で、嘘をつきながら「ぜったいに目を合わせない」。引用は、スティーヴン・ハンター著「ベイジルの戦争」公手成幸訳(扶桑社ミステリー、2021年)から(p248)。

スワガー・シリーズの著者スティーヴン・ハンターの比較的新しい作品。大いに期待して読んだのだけれど肩透かしを食らった。

ボブ・リー・スワガー三部作(サイト内)

本の読み方

  • 2022/07/07 06:26
  • カテゴリー:読み物

小説は、私たちの人生に不意に侵入してくる一種の異物である。それをただ排除するに任せるか、磨き上げて、本物の一つの経験とするかは、読者の態度次第である。

読者の「創造的な読み」が試される。引用は、平野啓一郎著「本の読み方-スロー・リーディングの実践」(PHP新書、2006年)から(p142)。

我が身に置き換えてみる、主体的に参加する、などの表現も出て来る(p96-97)。

昨今政府が使用している「骨太の方針」という言葉(p63)、これを誤用の例として挙げている。「骨子となるべき基本的方針」と言いたいのだろうが、骨太にはそういう意味はない、と。

新聞の読み方(サイト内)。複数紙を読むことによる視点の複数化(p55)

Pからのメッセージ

  • 2022/07/05 06:20
  • カテゴリー:読み物

人が何をきいたかよりも、何をきかなかったかということのほうが、おかしな点に気づかせてくれることが多い。

その人物は、なぜ刑事がわざわざやって来たのか尋ねなかったのだ。ユッシ・エーズラ・オールスン著「特捜部Q-Pからのメッセージ」吉田薫・福原美穂子訳(早川書房、2012年)から(p184)。全576ページ2段組。

主人公の警部補カールは、こんなことも言う、「人の秘密を究明しようと思ったら、なんとなく異質な物、枠にはまらない物を探すことだ」(p317)。

これはシリーズ第3作。次も借りて来よう。

特捜部Q(サイト内)。ハルダンゲル・フィドル(p211)。クリスティー著「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」

大作曲家の音符たち

  • 2022/07/02 06:31
  • カテゴリー:読み物

打ち合わせ用の未編修フィルム(ラッシュ)のあるシーンに、この曲が入っていた。要するにこの〈古城〉を参考に作曲するように、ということだ(これが黒澤監督のいつもの方法だった)。この曲の淡々とした静けさを取り入れて作曲したことを思い出す。

池辺晋一郎著「大作曲家の音符たち」(音楽之友社、2021年)から(p94)。最寄り図書館の新着コーナーで見かけた。本書副題は、池辺晋一郎の「傑作ア・ラ・カルト」。

引用は、著者が黒澤明監督の映画「夢」(1990年)の音楽を担当した折の想い出話だ。登場する「古城」は、ムソルグスキー作曲、組曲「展覧会の絵」の一曲。

「羅生門」(1950年)の中にボレロのリズムの曲が登場する。あれもそうなのか。webで調べてみると、やはり黒澤監督の指示だった。「ラベルのボレロを改作してくれ」。音楽担当の早坂文雄氏は、別の曲を用意していたが、「厳しく黒澤さんに拒絶され」たとか。

# 池辺晋一郎(1943年-)。「日本の映画音楽を語る 早坂文雄から武満徹まで」篠田正浩講演会記録(村川英、城西国際大学紀要、第17巻第5号、2009年)

銃・病原菌・鉄

  • 2022/06/30 06:26
  • カテゴリー:読み物

ジャレド・ダイアモンド著「銃・病原菌・鉄」。K氏宛てに久しぶりに書いたメールでこの本に触れた。

「浮き浮きするような内容ではないし、繰り返しが多く冗長感もあり、読み通すには忍耐が必要でした。頑張って読んでも爽快感も達成感もない。

どこでどう間違えて世界はこうも不均衡になったのか。争うからだ。殺傷度の高い武器を手に入れてさえ尚それを止めなかった。人間は、依然、生物学的なヒトであり、本能を隠しきれない。傷つけ憎み奪い合う。そのことをあらためて知るには良い本かもしれません」

会社の研修で課題図書だった。15年ほど前のこと。自主的に読めば少しは違った感想を抱くだろうか。その内に図書館で借りて来よう。市立のOPACを見ると上下巻2セット蔵書されている。

# Jared Diamond (1997). Guns, Germs, and Steel: The Fates of Human Societies.

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