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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

ドーナツ経済学

  • 2022/12/23 06:22
  • カテゴリー:読み物

もし大規模な参加者が経済のネットワークを支配し、小規模や中規模の多様な参加者を追い出せば、そこにできあがるのは、不平等でもろい経済だろう。これはまさに今、わたしたちが目にしている経済そのものだ。

ケイト・ラワース著「ドーナツ経済学が世界を救う-人類と地球のためのパラダイムシフト」(河出書房新社、2018年)から(p201)。ラジオの番組(8/5)で紹介されているのを聞いて読んでみようと思った。

ことは経済に限らない。安全保障など様々な領域で、「大規模な参加者」、これは既得権益を保持しながら強欲でもある、が、その世界のあり方を歪めてしまっている。「大きすぎてつぶせない」その存在にどう立ち向かえば良いのか。これまでの理論はもう通用しない。21世紀の諸問題に対するには、新たな視座、視野、そして視点が必要になる。

日本人というリスクセドラチェク氏のお話暗殺者(いずれもサイト内)。現在主流派の経済学は「古色蒼然」としている(p345)

防衛費増と日中関係

  • 2022/12/20 06:20
  • カテゴリー:読み物

一九八七年には両国関係がとりわけ険悪な曲がり角を迎える。経済問題や光華寮訴訟、日本の防衛費増額などを背景に、中国の指導者、鄧小平が歴史問題を持ち出し、日本の訪中代表団に「日本は中国に対して最も大きな借りを負っている国だ」と語ったのである。

1972年の日中国交正常化の時点では賠償請求はなかったが、中国がそれで満足しているわけではないと鄧小平が示した。引用は、船橋洋一編著「日本の戦争責任をどう考えるか-歴史和解ワークショップからの報告」(朝日新聞社、2001年)に所収の楊大慶著「日中両国の和解-その問題点と展望」から(p194)。

1987年の防衛費増額。これは、米レーガン政権から米製兵器購入を求められ、それに応じた日本が、防衛費をGNP比1%以上に引き上げたことを意味する。

先週の金曜日(12/16)、政府は、臨時閣議で安全保障関連3文書を決定した。防衛費GDP比2%や、米製トマホーク配備を目指すことになった。中国はもちろん黙ってはいない。日中関係は今後どのようになって行くだろうか。

大地の子米製兵器を買わされる日本(いずれもサイト内)。安全保障関連3文書 政府が閣議決定 国内外の反応は(12/16)、光華寮訴訟|Wikipedia

米製兵器を買わされる日本

  • 2022/12/17 06:21
  • カテゴリー:読み物

当時、日本の防衛費はGNP(国内総生産=当時の経済指標)一%と定められていたが、一九八七年に楽々と突破してしまったのは、アメリカの国内産業政策と無縁ではない。

80年代、米レーガン政権は、ベトナム特需後の疲弊した米経済を、産軍複合体の活性化によって再び甦らせようとしていた。当時、ソ連を悪者にして冷戦激化を根拠に、前線基地である日本に軍備増強を迫ったのだ。

松本利秋著、日本人だけが知らない「終戦」の真実(SB新書、2015年)から(p15)。引用部分の小見出しは、「冷戦下、アメリカ製兵器の巨大マーケットと化した日本」。

きのう(12/16)、安全保障関連3文書が閣議決定された。反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有が明記され、防衛費GDP比2%への増額が盛り込まれた。上で引用した80年代の1%超えと同様、今回の2%も、かの国の「産業政策」に関係しているのだろう。

何しろ構造は似ている。悪者(今回は主に中国)を設定して、台湾海峡波高しと煽り、日本の世論を防衛強化へと誘導。こっそりトマホークの商談も進めている。米国の景気は後退局面に入ったとも言われる。現在と40年前と、構図は、そっくりだ。

いったいどこに反撃する米下院議長、台湾訪問沖縄復帰50年と日米安保(いずれもサイト内)。反撃力保有へ歴史的転換 安保3文書、長射程ミサイル配備(12/16)

Re: 11/22/63

  • 2022/12/14 06:31
  • カテゴリー:読み物

「あなたはいったいだれなの、ジョージ?」「もうひとつの人生できみが知っている男だよ、ハニー」

過去は共鳴する。そしてパラレル・ワールドは相応じて進む。引用は、スティーヴン・キング著「11/22/63」白石朗訳(文藝春秋、2013年)下巻の最後のページから(p515)。上下2段組み515頁。

セイディーの身に痛ましい災いが降りかかる。それ以降の下巻後半は一気呵成に読んだ。

作者はあとがき(p523)で、ジャック・フィニイ著「ふりだしに戻る」にふれている。懐かしい。「時間もの」の秀作だ。その内にまた読んでみよう。グリムウッドの「リプレイ」や、北村薫の三部作なども。

文庫100冊時生(いずれもサイト内)。リー・ハーヴェイ・オズワルド|Wikipedia

11/22/63

  • 2022/12/08 06:26
  • カテゴリー:読み物

世の中には偶然が存在する。ただし極めて稀だ。なんらかの力が働いている。この大宇宙のどこか(あるいはその舞台裏)で巨大な機械がかちかちと音をたて、その途方もなく巨大な歯車がまわっているのだ。

時間は、必然を好み、時間旅行者が企てる改変に抵抗する。引用は、スティーヴン・キング著「11/22/63」白石朗訳(文藝春秋、2013年)上巻から(p372)。上下2段組み529頁。

11/22/63-1963年11月22日、ケネディ大統領が暗殺された日。それからちょうど59年経った日に本書を読み始めた。が、今はまだ下巻の半ば辺りをめくっている。読むのに時間がかかっている。

というのは、本が分厚いということもあるけれど、就寝前の普段は読書する時間に、ここしばらくは映画を観ることが多いからだ。ABEMAの「本日無料」に良さそうな作品が並んでいるとついついクリックしてしまう。ま、その内それにも飽きて、読書のペースは元に戻って来るだろう。

文庫100冊(サイト内)。Kaopectate(p232、下痢止め)、本日無料|ABEMA

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