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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

裏小倉

  • 2020/07/20 06:53
  • カテゴリー:読み物

さらしまく いもりのやまの でんじはは かっぱのかばの ざしきなりけり [通釈]不能。

この句を不意に思い出して、県立図書館で借りて来て久しぶりに読んだ、筒井康隆著「裏小倉」。小倉百人一首、全百首のパロディ。初出、オール讀物77年6月号。高1の時に読んだのは単行本「バブリング創世記」(78年)、それは市立、県立ともに蔵書になく、今回、筒井康隆全集第19巻(新潮社、84年)を借りた。

「バブリング創世記」の短編の内、この第19巻に収載されているのは、裏小倉の外に、死にかた、発明後のパターン、廃塾令、ヒノマル酒場、三人娘、そして、上下左右。残りの3篇、バブリング創世記、鍵、案内人、は第17巻に。

# あらし吹く三室の山のもみぢ葉は,龍田の川のにしきなりけり(能因法師,69)

エア・パワーの時代

  • 2020/07/19 06:17
  • カテゴリー:読み物

たぶんエア・パワーが縮小していった過程の主要な要素は、核兵器が拡散したことであり-わかりやすく言えば、原爆はあまりにも強力であったため、ほんの一握りの原爆でも最強の国家ですら放射能に汚染された砂漠へと変えてしまうことが可能となったことである。

第二次世界大戦で花形だった航空戦力、エア・パワー。その隆盛は、まさにその頃がピークだった。引用は、マーチン・ファン・クレフェルト著「エア・パワーの時代」(芙蓉書房出版、14年)、その最終章「凋落、1945年以降?」から(p514)。

戦略爆撃の代わりにはICBM。その他にも巡航ミサイルや、人工衛星、ヘリコプター、無人機、民間機(輸送用)など、在来型の航空戦力を代替する策は、現在、いくらでもある。コストのかかる戦闘機や爆撃機の存在理由を問われかねない。それに、大規模な戦争はなくなり、今や航空機を持たないゲリラやテロリストたちによる残忍な戦争の時代になっている。

# SAC 戦略空軍、RPV 遠隔操縦機、UAV 大型の無人機。「補給戦~何が勝敗を決定するのか」(中公文庫、06年)、「戦争の変遷」(原書房、11年)

久生十蘭著作十選

  • 2020/07/18 17:31
  • カテゴリー:読み物

緻密に考えた計画はむしろ邪魔なので、その場の情況に応じて咄嗟に断行するといった伸縮性のある方法のほうが、成功の公算が多いのではあるまいか。

藤井七段が渡辺棋聖を降した、第91期棋聖戦五番勝負のことを言っているかのようだ。引用は、久生十蘭著「無月物語」から。強行策を算段する場面。

今回のシリーズ十選は、小説の魔術師、久生十蘭の作品から。選ぶに当たって、この「無月物語」含め、目ぼしい諸作をざっと読み返した。以下10作品、初出年の昇順。長編「内地へよろしく」以外は青空文庫で公開されている。

「黒い手帳」(37年)
「海豹島」(39年)
「生霊」(41年)
「内地へよろしく」(44年)
「黄泉から」(46年)
「西林図」(47年、鶴鍋を改題)
「予言」(47年)
「無月物語」(50年)
「猪鹿蝶」(51年)
「母子像」(54年)

「十選」(サイト内検索)。作家別作品リスト:久生十蘭ヒューリック杯棋聖戦第91期|日本将棋連盟

非営利組織の経営

  • 2020/07/16 06:01
  • カテゴリー:読み物

成功している企業の経営者は、組織に働く者が給与や昇進だけで動機づけされるわけではないということ、彼らがそれ以上の何かを必要としているということを知っている。しかし、非営利機関では、その何かが、企業よりもずっと必要とされている。

その「何か」とはいったい何なのか。本文から抜き書きしてみよう、1) 明確な任務、2) 情報を基盤とする組織、3) 成果による評価、そして、4) 示される寛容。上の引用は、PF・ドラッカー著「非営利組織の経営-原理と実践」(ダイヤモンド社、91年)から(p223)。この本、タイトルは聞いたことあったけれど読むのは今回が初めて。実践的な示唆に富んでいる。

組織戦略の考え方(サイト内)。上から10%にやる気を起こさせる(p209)

組織戦略の考え方

  • 2020/07/15 05:37
  • カテゴリー:読み物

真剣な評価のまなざしと、「頑張ったね」という誠意あるコトバのやりとりが重要

沼上幹著「組織戦略の考え方」(ちくま新書、03年)、第4章「欲求階層説の誤用」の「カネもポストもないけれど」から(p96)。あなたのことをいつも見ていますよと直接間接に相手(部下)に伝える。それで人は動く。というか、そういう関係を構築することがチームづくりでは大切であることを著者の指摘であらためて知った。最初は、「知的武装講座」(プレジデント社)という本で読んだ。

沼上幹氏の欲求階層説云々が、金井壽宏著「働くみんなのモティベーション論」で引用されているのを見て、この「組織戦略の考え方」のことを思い出した。図書館(県立)では開架にはなく、書庫にしまわれていた。

モティベーション論(サイト内)

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