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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

ミレニアム4(上)

  • 2022/10/25 06:31
  • カテゴリー:読み物

当事者のひとりが全員の総意を装って何かをごり押しする、というのはままあることだ。みんなに有利なことだと言われても、あとになれば結局誰かが苦しむことになる。

確かに、そういうことはある。ダヴィド・ラーゲルクランツ著「ミレニアム4-蜘蛛の巣を払う女」ヘレンハルメ美穂・羽根由訳(早川書房、2015年)上巻から(p182)。

このシリーズ第4作からは別の作家が書いている。日本語版を読む限り、人物や情景の描写は上手く踏襲されていて旧作の雰囲気は損なわれていない。一部、筋運びが雑な感じがしないでもないけれど。

「ミレニアム」(サイト内)。チームに考え方の違う人間を一人(p249)

秋葉原事件

  • 2022/10/20 06:26
  • カテゴリー:読み物

答えを急いではいけない。そして単純化した答えを求めてはいけない。世界も人間も、極めて複雑な存在だ。決して、わかりやすいものではない。

中島岳志著「秋葉原事件-加藤智大の軌跡」(朝日新聞出版、2011年)から(p16)。

中島岳志(サイト内)

那覇もだいぶ過ごしやすい気温になって来た。きのう今日、朝方はタオルケット一枚では寒いくらい。長い夏が終わったことを実感する。

パール判決を問い直す

  • 2022/10/17 06:36
  • カテゴリー:読み物

制定法があれば十分だという考えは、裁判を知らない人間の稚拙な発想と言わざるを得ない。社会通念にはカメレオンのように変わるという側面もある。けれども、通史的な次元もあり、保守されるべき根本となる規範もあり、慣習法もある、歴史的自然法もある。それらが社会通念のペースをなしている。浮動するのは表層的な面に過ぎない。

日本の侵略戦争や西洋の帝国主義に対するパールの批判的態度は、法律論ではなく社会通念に依拠していた、と西部氏は述べている。引用は、中島岳志+西部邁著「パール判決を問い直す」(講談社現代新書、2008年)、第三章『パール判決書』の問題から(p133)。本書の副題、「日本無罪論」の真相。

「パールの議論は、政治論として正しかった」(p193)と中島氏が言う。1) 欧米による帝国主義・人種差別・原爆投下などの非人道性を非難、2) 日本の帝国主義的歩みについて批判、3) 戦争肯定の論理を拒絶、牽制。4) ヒューマニズムに基づく文明観や世界連邦の理想など自らの思想表明、5) 「法の正義」を盾に東京裁判の政治性を批判。

中島岳志(サイト内)。西部邁|Wikipedia。「侵略」(覇権的先制攻撃)p205

ミレニアム3(下)

  • 2022/10/14 06:28
  • カテゴリー:読み物

「なぜもっと早く気がつかなかった?」「連中が口にすることばかりに注目していたせいで、口にしないことを見落としてしまったんです」

盗聴されていることに気付いた側が一枚上手だった。スティーグ・ラーソン著「ミレニアム3-眠れる女と狂卓の騎士」ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利訳(早川書房、2009年)、下巻から(p256)。

口にしない、書かれない、表立って語られないことにこそ本当の姿が隠されている。

ミレニアム・シリーズ、3まで読了。読み応えある。著者が急逝したため、4以降は書き手が替わったらしい。

「ミレニアム」わが母なるロージー(サイト内)。マイ・シューヴァルら著「ロゼアンナ」「笑う警官」。ヴェルディ(p243)、釘打ち機(p457)

ミレニアム3(上)

  • 2022/10/11 06:22
  • カテゴリー:読み物

報道記事は不偏不党であるべきです。意見は社説で述べるべきでしょう。

エリカが、転職した先で吼える。新しい職は大新聞の編集長。引用は、スティーグ・ラーソン著「ミレニアム3-眠れる女と狂卓の騎士」ヘレンハルメ美穂・岩澤雅利訳(早川書房、2009年)、上巻から(p282)。

エリカは前任の編集長について言う。「社説を読んだかぎりでは、退屈で保守的、税率の高さを嘆くのが得意で、何かにつけて表現の自由を主張する典型的リベラリストといった印象がある」(p258)。ミカエルの評はこう。「スウェーデンでいちばん退屈な、石頭のオヤジだらけの新聞の編集長」「社説をごらんよ。時代錯誤もはなはだしい主張ばかりじゃないか」(p97)。

「ミレニアム」(サイト内)。NatureとNew England Journal of Medicine(p300)、真相を公表するのに相応しい時期(p369)

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