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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

遠の眠りの

  • 2021/04/03 07:02
  • カテゴリー:読み物

けれど何かが気に懸かるのだ。まるで幸福の総量は、この世のぜんたいで決まっていて、誰かが幸せであるならば、誰かがそうではないかのように。

谷崎由依著「遠の眠りの」(集英社、2019年)から(p131)。本書の不思議なタイトルは、作中に登場する回文「長き夜の、遠の眠りのみな目醒め、波乗り船の、音の良きかな」に拠っている。

清次郎が絵子に「おかえり」と言う、印象的な場面がある(p201)。同じその言葉を今度は絵子が言うことになるのだろうか、と最後の数ページを繰ったのだが・・・。

詩と反詩(サイト内)。西武福井店#だるま屋|Wikipedia。ブックレビュー谷崎由依著『遠の眠りの』|NHKジャーナル(2020年5月)

三島由紀夫レター教室

  • 2021/03/30 06:59
  • カテゴリー:読み物

世の中を知る、ということは、他人は決して他人に深い関心を持ちえない、もし持ち得るとすれば自分の利害にからんだ時だけだ、というニガいニガい哲学を、腹の底からよく知ることです。

三島由紀夫著「三島由紀夫レター教室」(ちくま文庫、1991年)から(p217)。単行本は1968年刊。

三島由紀夫(サイト内検索)

目でみる数字

  • 2021/03/27 07:23
  • カテゴリー:読み物

大阪の「豚まん」で名高い「551 HORAI」の 551 は、創業当時の電話番号。

モーツアルト好きの社長が、交響曲第41番のケッヘル番号から採った、と聞いたような気もするけれど、電話番号なんだな。webで調べてみると、551は「ここが一番」にもかかっているとか。引用は、「目でみる数字」(岡部敬史/文、山出高士/写真、東京書籍、2020年)のコラム「名前に付けられた数字の秘密」から(p123)。電話番号と言えば、「カステラ一番、電話は二番」というのもあった。

手元に古い電話帳の写しがある。「電話番號簿 兵庫縣 大正九年一月一日改」の177頁。親類が営んでいた旅館について図書館のリファレンス係に照会した際にこの資料を得た。そのページは、冒頭に郵便局の電話番号があって、「特設電話加入者名及番號」がそれに続く。まだカナ順になっておらず番号順に並んでいる。二番は、カステラ屋ではなく、酒造会社だ。酒造りが当地の産業を牽引していたことが、そのリストにも如実に表れている。若い方の番号は、酒造や、酒樽の会社、その関係者の自宅でほぼ占められているのだ。それらに混じって、十七番に、親類の宿名が見える。三三番には商売がたきの旅館。かつては海水浴客でにぎわった土地でもあった。

# ぼんさんがへをこいた(p26)。蓬莱 (飲食店)文明堂|jpwiki。江井ヶ島郵便局|国語教育を素朴に語る。伊能忠敬止宿之地(サイト内)

Re: 同日同刻

  • 2021/03/25 06:41
  • カテゴリー:読み物

「英語が要る。ようし!」 彼は東京に飛んで帰って、一晩でB7版「日米会話手帖」三二ページの原稿を書きあげた。(略)一カ月で四○○万部売れた。

機を見るに敏と言うんだろうな。出先で玉音放送を聞いて、英会話本で稼げることに気付き行動した人がいたのだ。引用は、山田風太郎著「同日同刻-太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日」(ちくま文庫、06年)から(p308)。

同日同刻日本のいちばん長い日(いずれもサイト内)

次世代ガバメント

  • 2021/03/23 06:58
  • カテゴリー:読み物

「オープンでコラボラティブ」「多様な能力や資格をもった人びとが参加している」「社会に対して積極的に働きかけ、市民のインサイトを的確に把握して政治家に働きかけることができる」「長期的な展望をもっている」といった特徴です。こうした特徴をもたない行政府は、もはや21世紀において十分に社会に貢献することはできません。

クリスチャン・ベイソン氏(デンマークデザインセンターCEO)が述べる、魅力的な行政府に共通する特徴。若林恵編「次世代ガバメント-小さくて大きい政府のつくり方」(黒鳥社、2019年)から(p157)。そのCEOが応えるインタビューのタイトルは、未来のガバナンスへの対話(1) 起業家精神をもった「賢い行政府」のアクティビズム。

官僚主導の「大きい政府」は、公共の一切を管理し運営し得るが、サービスの質の低下を招く。一方、市場主導の「小さい政府」では、コストは最小限に抑えられるが、運営を任された民間が儲かるサービスに偏重する。デジタルテクノロジーを使えば、両者の良い所取りが可能になるのではないか。「最小限のコストで、最大限のニーズに応える」「個別化したニーズに、個別的に全部応える」。

# 米中の類似性は「官僚制度をめぐる態度」(p17)

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