田中さんのノーベル賞
- 2019/04/08 06:35
- カテゴリー:読み物
当時の研究者は、たんぱく質を丸ごと質量分析にかけることは初めからあきらめて、何とかして計測できるような大きさに分解することばかり考えていた。
偉大な研究者とその他大勢では、やはり目の付け所が違っていたんだな。高橋繁行著「日本の歴代ノーベル賞」(アスキー新書、09年)、2002年化学賞「田中耕一」から(p158)。
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当時の研究者は、たんぱく質を丸ごと質量分析にかけることは初めからあきらめて、何とかして計測できるような大きさに分解することばかり考えていた。
偉大な研究者とその他大勢では、やはり目の付け所が違っていたんだな。高橋繁行著「日本の歴代ノーベル賞」(アスキー新書、09年)、2002年化学賞「田中耕一」から(p158)。
何かに見えないというのは決して悪いことじゃない。つまりまだ枠にはまっていないということだからね。
村上春樹著「1Q84 a novel BOOK 1 4月-6月」(新潮社、09年)から(p213)。天吾と青豆の物語が並行して進む。同級生だった二人は小学校以来30歳になろうとしている今まで会ったことはない。徐々に、二人の物語に接点があることが示される。さて、今後どんな風に話が展開するのだろうか。
かつて勤めていた会社から、当時の職務発明のことで連絡を受けた。昨日は、長文の返事を書くことから始まった。結局この日、先方との間で二往復半のやり取りが発生した。それともう一つ、ある方のご厚意で事が進むことになったあの件。おれは、幸か不幸か蚊帳の外にいて、段取りに関知しなかった。果たしてその後どうなっているだろうか、進捗を確認するために事務局に電話した。夕方までに、二度電話をもらい、ようやく状況を知ることができた。一日の中で、非日常的な二つの話が並行した。こちらの二つの間には、どこまで行っても接点はなさそうだ。
種菌を入れすぎない。入れすぎると(栄養分が枯渇したり、乳酸菌のだす乳酸の濃度が濃くなりすぎて増殖できなくなるので)かたまりがわるくなることがある
なるほど、そう言われてみると思い当たる節がある。佐々木泰子監修「菌の絵本-にゅうさん菌」(農文協、18年)、その「ヨーグルトをつくってみよう!」の頁(p19)から。
自宅でヨーグルトづくりを始めて数か月が経過。これまでに、牛乳 1L(正確には 946mL)パックで26本分のヨーグルトをつくった。種菌は、いくつか試して、明治の PA-3 ドリンクタイプに落ち着いている。ヨーグルトづくりのことについては別途書くかもしれない。
まず一つ、人間描写もできない作家が名探偵なんか作ろうとするな」(略)一つ、警察の捜査能力を馬鹿にするな」(略)さらに一つ、フェアとかアンフェアとか、がたがたいうな」(略)そしてあとひとーつ
と、ノックスよりもマシな十戒を登場人物に語らせる。推理小説を書く際のルールだ。著者の信条でもあるのだろうけれど、それよりは、同業者への批判や、業界や読者に対する意見、と見た方が面白い。東野圭吾著「ある閉ざされた雪の山荘で」(講談社文庫、96年)から(p144)。初出、92年の講談社ノベルス。よくできた構成(トリック)なのだろうが、ちょっと凝り過ぎやねこのストーリーは。
大抵の人間は、苦痛に耐えてまで何かを成し遂げようとはしない。辛い局面に立たされると、まず責任転嫁し、それからヤケになるか無気力になるだけだ。そして悲劇の主人公を気取るのだ。
東野圭吾著「仮面山荘殺人事件」(講談社文庫、95年)から(p62)。あるサイトでこれを東野作品のベストに推しているのを見て図書館で借りて来た。なるほど面白い。読後ざっと読み返して、「さて、これでようやく役者が揃ったな」とあるのに気付いた(p29)。導入部のこの段階で、これを文字通りに受け取ることは簡単ではない。やられた。90年にトクマ・ノベルズの一冊として刊行。