時生
- 2019/01/05 07:45
- カテゴリー:読み物
誰でも恵まれた家庭に生まれたいけど、自分では親を選ばれへん。配られたカードで勝負するしかないやろ
東野圭吾著「時生」(講談社文庫、05年)から(p278)。予備知識なしで読んだ。こういう時間ものを、好んで、読み、観ていた時期があった。今でも思い出すのは、「ある日どこかで」や、「ふりだしに戻る」、「恋はデジャ・ブ」など。また観たくなった。
Welcome and thanks for visiting!
カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。
誰でも恵まれた家庭に生まれたいけど、自分では親を選ばれへん。配られたカードで勝負するしかないやろ
東野圭吾著「時生」(講談社文庫、05年)から(p278)。予備知識なしで読んだ。こういう時間ものを、好んで、読み、観ていた時期があった。今でも思い出すのは、「ある日どこかで」や、「ふりだしに戻る」、「恋はデジャ・ブ」など。また観たくなった。
嘘を隠すには、もっと大きな嘘が必要になる
東野圭吾著「嘘をもうひとつだけ」(講談社文庫、03年)から(p51)。加賀恭一郎シリーズ第6作は短編集(初出96-99年)。加賀の所属は練馬警察署。年齢は30代前半と思わせる記載がある(p111、174)。
読む本をもう少し借りておこう、と年内最終日(12/27)の県立図書館に出かけた。学校ばかりか会社も休みに入っているところがあるのだろう、随分の人出だった。再オープンしたばかりなので、見物が目的と判る人も少なからずいた。まず、東野圭吾の棚を見た。人気があるんだな、単行本も文庫も出払っている。「時生」が、ただ一つ残っていた。それと、片山杜秀著「見果てぬ日本」に登場していた「日本沈没」や、その近くにあった「ダンス・ダンス・ダンス」。どちらも個人全集の棚から。それと、帰りがけに、新着コーナーで、三品先生の本を見付けた。読みたいと思っていたのだ。
図書館へ向かう道中、那覇上空を飛ぶオスプレイを数機見かけた。
おまえには作家になる才能はあると思うよ。だけどそのことと、作家になれるかどうかってことは別だ。もう一ついうなら、売れる作家になれるかどうかってことも才能とは関係ない。そこまで行くには、特別な運ってものが必要なんだ。これは幻みたいなものでね、誰もが掴もうとするが、絶対に思い通りにはならない
東野圭吾著「悪意」(双葉社、96年)から(p196)。加賀恭一郎シリーズ第4作(初出95年8月-、96年9月刊)、この中で加賀は、依然、警視庁捜査一課の刑事だ。前作の第3作(96年6月刊)で練馬署所属だった。刊行の順が逆になったのだろう。
加賀のおおよその年齢が判る。中学の社会科教師として「新卒で赴任」したものの、「二年で教鞭を捨てる」(p28)、それが「十年前」(p122)のこと。単純に計算すると、大学四年卒22歳に12年を加えて34歳となる。パソコン通信で原稿をメール送信する話が出て来るこの第4作は、90年代前半の設定だろうか。ならば、加賀は、1960年前後の生まれのはず。なお、第2作「眠りの森」(89年刊)では、「三十前後に見え」るとある(p15)。
それから約二十六分間、江夏は大阪球場のマウンドに立ち尽くし、”勝者”と”敗者”の対角線上を激しく往復する。
山際淳司著「スローカーブを、もう一球」(角川文庫、85年)は、最寄り図書館の文庫本棚にあった。引用は、二番目に収載の「江夏の21球」から(p40)。攻守各々の選手や関係者らが、あのとき、状況はどう見えていたのか、何を考えていたのか、とインタビューに応える。それによって構成するという点では、この話と先日ふれた「ロストフの14秒」はよく似ている。ただし、対象となる場面の時間は、ロストフの方はタイトルにある通り14秒。江夏の場合は、「正確にいえば二十六分四十九秒」(p59)だった。