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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

目でみる数字

  • 2021/03/27 07:23
  • カテゴリー:読み物

大阪の「豚まん」で名高い「551 HORAI」の 551 は、創業当時の電話番号。

モーツアルト好きの社長が、交響曲第41番のケッヘル番号から採った、と聞いたような気もするけれど、電話番号なんだな。webで調べてみると、551は「ここが一番」にもかかっているとか。引用は、「目でみる数字」(岡部敬史/文、山出高士/写真、東京書籍、2020年)のコラム「名前に付けられた数字の秘密」から(p123)。電話番号と言えば、「カステラ一番、電話は二番」というのもあった。

手元に古い電話帳の写しがある。「電話番號簿 兵庫縣 大正九年一月一日改」の177頁。親類が営んでいた旅館について図書館のリファレンス係に照会した際にこの資料を得た。そのページは、冒頭に郵便局の電話番号があって、「特設電話加入者名及番號」がそれに続く。まだカナ順になっておらず番号順に並んでいる。二番は、カステラ屋ではなく、酒造会社だ。酒造りが当地の産業を牽引していたことが、そのリストにも如実に表れている。若い方の番号は、酒造や、酒樽の会社、その関係者の自宅でほぼ占められているのだ。それらに混じって、十七番に、親類の宿名が見える。三三番には商売がたきの旅館。かつては海水浴客でにぎわった土地でもあった。

# ぼんさんがへをこいた(p26)。蓬莱 (飲食店)文明堂|jpwiki。江井ヶ島郵便局|国語教育を素朴に語る。伊能忠敬止宿之地(サイト内)

Re: 同日同刻

  • 2021/03/25 06:41
  • カテゴリー:読み物

「英語が要る。ようし!」 彼は東京に飛んで帰って、一晩でB7版「日米会話手帖」三二ページの原稿を書きあげた。(略)一カ月で四○○万部売れた。

機を見るに敏と言うんだろうな。出先で玉音放送を聞いて、英会話本で稼げることに気付き行動した人がいたのだ。引用は、山田風太郎著「同日同刻-太平洋戦争開戦の一日と終戦の十五日」(ちくま文庫、06年)から(p308)。

同日同刻日本のいちばん長い日(いずれもサイト内)

次世代ガバメント

  • 2021/03/23 06:58
  • カテゴリー:読み物

「オープンでコラボラティブ」「多様な能力や資格をもった人びとが参加している」「社会に対して積極的に働きかけ、市民のインサイトを的確に把握して政治家に働きかけることができる」「長期的な展望をもっている」といった特徴です。こうした特徴をもたない行政府は、もはや21世紀において十分に社会に貢献することはできません。

クリスチャン・ベイソン氏(デンマークデザインセンターCEO)が述べる、魅力的な行政府に共通する特徴。若林恵編「次世代ガバメント-小さくて大きい政府のつくり方」(黒鳥社、2019年)から(p157)。そのCEOが応えるインタビューのタイトルは、未来のガバナンスへの対話(1) 起業家精神をもった「賢い行政府」のアクティビズム。

官僚主導の「大きい政府」は、公共の一切を管理し運営し得るが、サービスの質の低下を招く。一方、市場主導の「小さい政府」では、コストは最小限に抑えられるが、運営を任された民間が儲かるサービスに偏重する。デジタルテクノロジーを使えば、両者の良い所取りが可能になるのではないか。「最小限のコストで、最大限のニーズに応える」「個別化したニーズに、個別的に全部応える」。

# 米中の類似性は「官僚制度をめぐる態度」(p17)

国対委員長

  • 2021/03/21 18:39
  • カテゴリー:読み物

国会を動かすには、三つの力があります。一つは「調査力」。もう一つは「論戦力」。そしてもう一つは「選挙力」です。

辻元清美著「国対委員長」(集英社新書、2020年)から(p89)。最寄り図書館の新着コーナーに並んでいるのを借りて来た。

野党は、果たして、その「三つの力」を発揮できているだろうか。「野党がまとまらなくなりさえすれば、与党がどんなに体たらくでやり放題でも、選挙で負けることはない」(政界地獄耳、3/18)と、「選挙力」は見限られ、「せっかく立憲民主党がこれだけ荒れた国会を空転させることなく審議に協力的なのだから、利用しない手はない」(政界地獄耳、3/20)と、自民党議員に言わせるほどの「論戦力」でしかない。最悪は「調査力」で、「残念ながら野党よりも週刊文春の調査能力のほうが相当先を行く」と、立民の幹事長代行が自ら認める始末(産経、3/19)。

野党分裂&安住“後押し”で解散風(政界地獄耳、3/18)、毎週水曜を待つ「文春国会」の様相に(産経、3/19)、首相否定も消えない早期解散説(政界地獄耳、3/20)

サイエンス小話

  • 2021/03/20 06:37
  • カテゴリー:読み物

古い銀食器の黒ずみや温泉地での銀の指輪やネックレスの黒ずみは、よく観察されますが、これは銀が空気中のイオウ成分と反応して硫化物が生成するからです。

そうか、硫化物なんだな。引用は、中西載慶著「サイエンス小話-身近な物質から好奇心を育てる本」(東京農業大学出版会、2011年)から(p47)。

銀でそこら中を真っ黒にしてしまったことがあった。最初に勤めた会社で研究所に配属されてしばらく経った頃のこと。ある国との共同研究で植物由来の化合物を扱うことになった。HPLCで分析してみるとピークの形状がシャープじゃない。その原因は、先方が知らせて来た化学構造式から推測がついた。側鎖の途中に二重結合がある、おそらく、cis/trans 異性体が混ざっているのだろうと。試しに、移動相に硝酸銀を入れてみた。するとピークは見事二つに分離。この系で分析やら分取やら検討を進める内に、いつの間にか少しずつ液が漏れ出し、液クロのポンプと言わずカラムと言わず、辺りの金属類が黒ずんで行くのだった。結局、あの研究はどうなったんだったか、忘れてしまったなぁ。

The Coordination of Silver Ion with Unsaturated Compounds - JACS

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